私が使っているのは、むかし秀岳荘で売っていたサンドペグ(図1)、セキスイの商標が書かれていて50cm以上の長さがあります。小さいものですがいくつか返しがあって、通常ですと足で踏み固めた雪につかえば十分な固定力があります。
撤収時も無理な力なしに引きぬくことができます。プラ製で軽く、売っていたら購入して損はないと思います。
テント設営のときに気になるのが、フレームを本体に差し込み膨らんで風になびいている状態でおもむろにペグダウンしている方が多いことです。たしかにピンと張った状態で設置場所にあてがった方がわかりやすいとは思うのですが、冬季の風の強い時だとこのやり方は危険です。まず、一箇所でもペグダウンしてから考えたほうが安全でしょう。撤収時も同じです。
凍ったテントたたんで撤収する時に気になるのが、テントのたたみ方。きれいにたたんで、それを巻いて小さくして袋に入れる、というやり方は、夏だと問題ありません。しかしテント生地が凍ったときにこのやり方をやると、巻いた場合には均一に巻き上がるわけではなく、真っ直ぐなところと、ところどころ曲がったところができて巻き上がります。曲がったところにはいわゆる応力集中、てこの原理で強いストレスがかかります。巻く前にきちんと畳んでしまうと、なおのこと曲がる力のかかる場所が毎回同じになっちゃいます。小さめの袋に無理やり入れようとして最後は靴で踏んでいるのを見たことがありますが、恐ろしいことです。
私は大きめの袋にテントの天頂部からたたまずに適当に突っ込んでいきます。袋に入らなければフライシートは袋に入れず、ザックに別に入れておけばいいのです。冬用のザックは、それに対応できるよう大きめのサイズを選べばよいと思います。
図2は群別岳、南西尾根の幌天狗に幕営の写真です。
冬積雪の上ではテント隅にペグを夏のように普通に刺して使うにしても、固定力が弱くテントが飛びかねません。ピッケルの方が少しはましでしょう。竹ペグで水平に雪に埋めるにしても括り付けた長めの細引使って手間、時間がかかります。一番簡単な吹き飛び防止にはポール入れる立てる前、テント内にザックを最初に入れると、何も余計な手間がかかりません。どうせ中に全部入れるのですから早いか遅いかだけの違いです。なかなか魅力的な軽量長尺プラスチックペグです。ザック重石方式と併用なさっては如何ですか。
コメントありがとうございます。おっしゃるとおり、実現場では飛ばされるのが怖いのでなるべく早くに重いものをぶち込んでしまいます。ただ、雪のついたザックをテント内に入れることはまかりならぬ、とそれを落とすタワシまで持参する方もおられるようです。私は火力のあるストーブを使うので気にしませんけど。
ピッケル、スキー(写真でも使ってますね、笑)、ないし逆さにしたストックを固定に使うこともあるんだけど、これに頼らねければいけない状況だと、テントを置いて行動することができなくなります。
50cm超のサンドペグは強力で、通常の踏んで固まる雪なら8本うちこめば、たぶん吹っ飛ぶことはないと思います。ご存知のとおり、これ以上は雪ブロックを作ってガードですが、うまく設置しないとテントがそのために雪に埋まってしまう場合もあります。
サンドペグが役に立たない雪ってのも、たまにあります。グラニュー糖みたいに絶対に固まらないザラザラした雪です。めったにないけどこういう時は重しで固定しかないですね。道東だとけっこうあるようです。
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