私は、このサイトで人様の日記に対して辛辣と取られるようなコメントを度々発している。
匿名の投稿掲示板での誹謗中傷合戦は大嫌いなので、このヤマレコにおいてそのような批判をする気は毛頭無い。罵倒しているのではなく、自分が嫌われるのを覚悟で登山の危険性を感じたときに老婆心から素直に意見させていただいているのだ。
私は本格的に登山を始めて33年が経過した。山岳部で代々伝わる訓練方法で血のにじむようなトレーニングを積み、知識の研鑽を重ね、数々の大先輩から本気で叱られてきた。代わって自分も後輩の指導育成に取り組んだ。そのおかげで大した事故も無く、海外の登山をする事もできた。
それがどうした、と思われる方も多くおられると思う。私はプロガイドでは無いし、登山研修所の職員でも無い。私より輝かしい実績を積まれているアルピニスト等、星の数程存在する。だが、それほど疎まれても山での事故/遭難を減らしたいのだ。
街中での趣味と違い、登山にはどうしても緊急時に命に関わるリスクが伴っている。それをわからずに山に入る方は少ないと思うが、何がどう危険なのか、経験値が少ないとわからないのだ。なので、私の乏しい過去の経験と、現在病気から復活して段階を経ながら再度高みを目指している実践登山の中から少しでも知識として頭に入れてもらえれば、との思いでキーボードを叩いている。
「日記」なのだから他人にどうこう言われる筋合いでは無いだろうし、趣味の問題に口を挟んで欲しくないとの思いがあるかもしれない。なので単なるルート選択の問題や、ちょっと疲れたから下山した、などの事例には決して批判的意見等しない。そんな事は人の勝手なのは百も承知だし、自分も言われたくない。
しかし、組織で新人としてしごかれるパーティ登山と違い、テレビやインターネットで美しく楽しい場面だけを見て登りたくなり、「仲の良い関係だから」とのあいまいなスタンスで複数人で登山に出かけると、いざ緊急事態や天候の急変に遭遇した時に対処しきれない場面がでてくるのは想像に難くない。
決定権を誰が持つか。その判断に、全員が従えるか。
緊急を要するとき会議等開いている余裕は無いし、できたとしても多数決で間違った方向に意見がまとまったら、集団催眠状態で共倒れになる。ましてや山で誰かが疲れたら、じゃあ解散しましょうでは、初めから単独の方が安全とも思える。即断即決を求められるのが登山であり、リーダーが率先してメンバーを守る。そのために日頃から肉体的鍛錬とともに知識や装備の研究を絶えずする必要がある、それが「審判無きスポーツ」登山なのだ。
いくら机上で相談しあっても、現場での一言に勝る物は無い。ましてや、否定せず褒め合うだけでは、己の間違いや危険な行為が正当化してしまう恐れがあるのだ。
繰り返すが、無知による起きなくても良かったはずの事故は、防ぎたい。スリップや突風など、どうしようもない一瞬のアクシデントがあるのも山なのだが、なぜこのような事故が・・・との遭難が発生しているのも事実である。
私のコメントを読まれて気分を害された方々に、この場を借りてお詫び申し上げたい。
こんばんは。
日記だからといっても、公開してるんであれば、意にそぐわない意見も書き込まれる可能性もあるわけですし。
テレビとかで見ておもしろそうだと思ってスポーツを始める。でも、スポーツってルールがわからないとゲームが成立しない。自分で調べる以外には誰かに指摘してもらう以外ないのではないでしょうか?そんな感じでは。
身近になっただけで、潜在的なリスクって変わってないと思います。それでも条件が悪くなければ登れてしまう場所も多いでしょうし。そういう場合ってそのまま次に行ってしまいます。でも、それじゃ自分は何も変わってない。まぁ、自分に当てはまるんですが…。
K_guminさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
本来私は、あまり人の行いに対して重箱の隅をつつくような小舅的神経質さは持ち合わせていないのですが、こと登山に関しては口うるさいオジンなのかもしれません。
見ず知らずの方にいきなり厳しい論調で話しかけたりはしませんが、「こうすればもっと安全で楽しいのに」的なアドバイスは時々します。
スポーツは、団体でするものに限らず監督やコーチが存在し、その助言/指導により技術や体力が向上しますよね。私はそこまで自分が偉いとは思っていませんが、まったくの初心者の方がどこに知識を求めて良いかわからない場面があれば、協力したいと思っています。
それが一方通行に近い雑誌とは違い、このようなサイトの利点だと思うからです。
私もまだまだ気分は20代(^^;)、若気の至りでしょうか。
それでは、お互いに安全に楽しく登山しましょう。ベルクハイル!
古い日記に書き込むのも失礼ながら。
私は若輩ものですが、深い内容だなと思い書かせていただきます
登山はルールそのものが自然のルールであり、人間が規定するものではないですね。
だからこそ真摯に向き合い、その自然が持つ摂理にどう人として向き合うのか、対応していくのかを問われるものです。
先達から受け継いだ知識や経験が自分のものとして、それを行動を共にする仲間までどう対応できるのかは難しいものです。
それでも登山のリーダーであれば、そのパーティに対する責任がある。
苦しい状況に持ち込まないように細心の注意を払いながら、一つ一つの行動を丹念に判断して行動することの難しさを感じますね。
信頼してついてくる仲間を厳しい状況にふみこませないように最善を尽くすこと。でもその限界を伸ばしていくこと
それが先達の教えてくれた姿でした。
それを自分ができているのか、疑問を感じながら山行を重ねていますよ。
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