万感の思いを秘めながら、追記。
五年前の大腸上半部原発のときは、ステージ3bとの診断で、五年生存率(積極的治療を終えてから五年経過した患者の存命がいかほどかを、パーセンテージで表したもの/五年経過直後に死亡したり、そもそも主治医を離れたりすると統計に載らないので、あまりあてにはならない)では、52%くらいだったらしい。
で、オペから丸四年経過した時点で肝臓に転移再発が見つかったのだが、大きさからいくと、既に原発時に転移していたのではないか、との所見。
すると、原発時のステージは3bではなく多臓器転移の4となり、いわゆるファイナルステージ、末期がんである。
こうなると、昨年夏にオペを受けてからの五年生存率は一気に減少し、15%となるそうだ。
とりあえず大腸を半分くらい切除されても、最初の二分の一の生きている方には、入れた。しかし、四年目に再発した。
肝臓をちょん切られた去年のオペから、1年2ヶ月が経過し、その間、低山を始めとして富士山と北アルプス劔岳に登る事ができた。日常の激しい業務にも、復帰できた。
それまでの道のりは苦しかったが、終わった今はさほどでもない。当たり前のように感じている。
それよりも、あと3年10ヶ月しか無いと思うか、4年近く生きられると感じるか。
オレは、極めてポジティブシンキングなので、どちらも当てはまらない。そんな統計学、はなから考えていないのである。
主治医もまったく同じ考えのようで、オレが勝手にネットでググった生存率など話のネタにもしてくれないし、ステージさえ今は教えてくれない。
それが、死に行く者への配慮なのか、それとも医学的に証明できない無意味なインフォームドコンセントを避けているのか。それを知り得るのは、お天道様だけである。
とにもかくにも、オレは、病気以外にも、起きてしまったことへ後悔などしない。反省はするが、後悔など何の役にも立たないからだ。それよりも、起きてしまった(起こしてしまった)トラブルへ、いかに対処するか。それに全力を傾ける。くよくよして引きずると、さらなるアクシデントを呼び込むのが自明の理なのは登山でも撮影業務でも、多数見聞しているおかげである。
「こんな事をしたから、こうなってしまった」
「あれをしておけば、よかったのに」
との、極めて退歩的かつ非建設的な思考は、オレの少ない脳みその中には存在しないのだ。タイムマシーンなどは映画の中にしか、存在しない。
原因究明はすぐに済ませ、以後はより良い行動ができるよう努力する方にシフトする。
これは、遊びでも仕事でも、人生には共通ではないだろうか。
たばこ、酒、寒さ/暑さ、人間関係、貧困。いわゆるストレスは、ちまたに溢れている。しかし、それらをすべて避けて通ることなど、不可能だ。
だから、オレはがんの原因との、解明しようの無い事に対して、深く自責の念など持たず、これからも楽しく明るく生きるのだ。
働かなければ、生きて行けない。
働くと、ストレスはかかる。腹も減る。酒も飲みたくなる。眠たくなる。道具も欲しくなる。デートもしたくなる。それらの欲に、可能な限り忠実に生きる。もちろん、山に登って旅をして、それらのストレスから心身を解放してやる。
そんな、人間的な生活を送れるのならば、死期が少し早まっても、いくばくの後悔も無く最期を迎える事ができるだろう。
にんげん、誰だっていつかは死ぬのである。
こんにちは、初めまして。sekitoriさんの日々を楽しく生き、好きな山への情熱を追い続ける姿勢に私も気持ちを新たにしました。
私は1年半前にちょうど震災が起きたころに脳腫瘍の摘出手術を受けました。いちおう良性ではあったのですが、まあるくなかったので、取りきれない部分を温存・・・。運動神経の部分に張り付いているので、てんかん発作の心配やいつか増大する不安を抱えています。
でも退院してちょっとずつ、ちょっとずつ、リハビリを重ね、その年の夏には笛吹川鶏冠谷や上越の米子沢で遊べるまで元気になりました。
冬に仙丈に行けたときはほんとに涙モノでした!
sekitoriさんが剣に行けた時もおんなじようなきもちだったのかな〜?もちろん私のほうがまだまだ病気としては比べものならない軽い状態ですが。
でもこの先いつ腫瘍が増大して、放射線治療や手足にまひが出たりしても、後悔しないように過ごして行きたい。。まだまだ行ってない山がたくさん!うつむいてなんかいられませんよね。
近畿の沢にも行きたいと思うこのごろ。でも幸せなことに仕事も忙しい。日々の普通のことに感謝です。
悪性腫瘍で余命1年といわれても7年も10年もお元気な方もいます。お医者さんのいうことは絶対ではありません。
sekitoriさんの毎日が健やかでありますように・・。
otsunyanさん、こんばんは(^^) コメントありがとうございます。
辛いご体験を、明るく話していただくほどの回復に、ホッとしました。しかし、良性であっても、大事な頭部のオペ。さぞかし不安だった事でしょう。
いつも思うのですが、病気や怪我の程度に上下は無いと思います。みんなそれぞれ大なり小なり、それまでの生活から変化を余儀無くされ、リズムが変わってしまうのです。
まだ記録を拝見していませんが、沢や冬のアルプスに入られる闘志と体力は、尊敬します。そのガッツで、自己免疫力をドンドン高めて、悪性化を防いで下さい(^O^)/
こちら近畿には、大峰山に素晴らしい渓谷が有りますよ。その中の一つ、白川又(しらこまた)川に何回か沢登りに出かけましたが、日本有数の多雨地域なので険しいゴルジュや滝の連続で、とても美しいです。
私も、この冬からは雪山山行に出戻るつもりです。
甲斐駒ケ岳は登った事有るのですが、仙丈は無いので、参考にさせていただきます。
お互い無理せず、自分の体調を客観視しながら、冷静に安全に登りましょうね。
おだいじになさって下さい。
sekitoriさま
お気遣いいただきありがとうございます。sekitoriさんの言われていた基礎体力は今ひとつですが、続けているとなんとかなってくる・・そんな感じがします。
夕べ、深夜にNHKで「TRANS JAPAN ALPS ・・」(日本アルプス大縦断」)の再放送をやっており、思わずかぶりつき!
参加者ひとりひとりがさまざまな思いをもって、走り続けているのを見たとき、その人なりのチャレンジ、アドベンチャーが大事だと思いました。
私も台高のエリアや白川又川も(楽しそうですね!)いつか行きたいです。
sekitoriさんのこの冬のチャレンジを、またご報告を楽しみにしています。
お互いにくれぐれも無理せず、ですね。(自戒・・)
体調を気を付けてお過ごしください
otsunyanさん、こんばんは。
金沢の旅から帰ってきました。山には登っていません。急遽相方と都合が合い、ぶらり高速バスででかけたのです。
旅は、心を癒してくれます。ハードな山行も、自己を高めるために時には必要でしょう。
しかし、自分を受け止めてくれ、優しく見守ってくれる人に逢うだけの旅。私は、そのような風来坊人生を送る事によって、日々の激務や困難な登山のストレスを軽減しています。
otsunyanさんの生活環境はまったく存じ上げませんが、今を楽しく生きて、来るべきさらなる幸福な人生を楽しみに待つ。それで良いのではないでしょうか。
人生、一度きり。上を向いて楽しく生きるのも、下ばかり見て辛さを嘆くのも人の勝手ですが、私は前しか向いていません。
考え方次第で、世界で一番幸せになれますよ。
こんばんは。
sekitoriさんのおっしゃるような、どんなことでも考え方次第。私も本当にそう思います。
ゆっくりとした時間。私の場合はしいて言えば、娘と会う時間でしょうか・・何よりも優先するべき大切な時間です。
それに実はこう見えて?も、出不精でものぐさで、シンドイことからは逃げたい性質なんですね(笑)
山であっても時にストレスも感じますが、でも、やっぱり山からは離れられない。これはこれで治療できない病気なのかもしれませんね 。
こんばんは〜。
美容部員さんをかわいく奇麗に撮って、さっき帰りました。普段の環境とあまりに違いすぎて、デパートは疲れるぅ^^;
>実はこう見えて?も、出不精でものぐさで、シンドイことからは逃げたい性質
Re:私はまったく逆で、自分に負荷をかけ、しんどい事にわざわざ飛び込むのが大好きなんです。新しい事をするときの緊張感が止められない・・・。究極のどMなんでしょうね。そんな性癖はありませんが^^;
自分に正直に生きましょう。しんどいとき、落ち込んだとき。一日中寝るのが快感なら、そうすべきです。私も、そんな日もあります。最近は時間が無いですが。
休みがまとまって取れたら、山に数日行って、帰ってきたら一日15時間くらい爆睡するのがいまの夢です^^
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