ベテラン諸姉兄には釈迦に説法、孔子に論語になるが、これはビギナー向けに啓蒙しないといけないと思い、僭越ではあるが追記を。
険しい岩場にストックは、危険である。使うのが危険なのは、直ぐに分かると思う。三点支持が出来ないから。
しかし本当は使うよりも、ザックに付けて危険地帯を通過するのが実に危ないのである。
熟練してくると、自分のザックに付けている物の幅や高さが見なくても判るようになり、木の枝や横の壁などに当たらないように歩けるものだが、ビギナーの内は歩く事に精一杯で、背中にまで気が回らない。
すると、突起物が樹林帯で頭上の枝に引っかかってコケるくらいなら恥をかくだけで済むが、危険地帯を通過中、鎖や岩角に引っかかり、バランスを崩して足が浮いたらもう終わりである。
転滑落の原因に、結構な割合を占めているのではないだろうか。実際、高校山岳部新人夏合宿で白馬〜鹿島槍を縦走した際に、不帰キレットを通過したらザイルが下に向けてフィックスしてあったので何かあったな、と思っていた。
五竜のテン場で聞けば、前日に他校の女子高生がキスリングのサイドの出っ張りを岩角に引っ掛け、バランスを崩して転落し亡くなった悲しい事故が有った。
初心者の間は、ザックの外にはなるべく何も付けず、スッキリさせて歩いた方が安全だと思う。
安全のために携えた装備が、ザックが小さいために中に入り切らず、それにより事故になるなど本末転倒も甚だしい。
余計なお世話だが目指す山、己の体力を充分考慮した上で、ザックは大きなものを買って欲しい。もしくは複数所有して山行に応じて使い分けるのが望ましい。
軽量化は険しい山を登るために大事な事だが、なだらかな山であえて重荷を担ぎ、少しでも担荷力を向上させる事も大切だと思う。
Photo:雪山講習会で机上学習をする受講生の皆さんと、角谷ガイドと奥田ガイド(本文に関係無し)
こんばんは〜
私もザックの外に何もつけてはいけないと教わっています。
サイドポケットにペットボトルの飲み物くらいは入れておきたいですが、それも岩場では邪魔者なので中に入れるように言われ、唯一ストックだけです。
まだ膝通はありませんが、人間歳を取るといずれ痛んでくるもの。出来るだけ膝通の発生を遅らすために、下りではストックを使用して4本足で下るようにしています。
最近はザックが大きい(高い?)せいか、ストックがすっぽり隠れてあまり邪魔になることはありません。
大体位置も把握してきて、身体の傾け方で調整できるようになってきました。
「お〜ベテランになったかも 」と喜んでいたのですが、ある日、どうもザックが木に引っかかる感があって見てみると、ストックを反対側につけていました。「ダメだこりゃ。まだまだだ〜」とガックリでした。
経験を積むしかないですね〜
はじめまして。
全く同感です。
個人的にはストック自体が本当に必要な物であるかが疑問です。
自分はストックを持っていません。
だから説得力が欠けますが…、
駆け出しの人が
人から勧められて何となくストックを揃えてしまった。
下りで膝が痛かった経験をしたので、楽がしたくてストックが欲しくなった。
などと安易にストックを手にしてしまう人が多いのではないかと考えます。
以上の様にしっかりと理解する間もなく手にすることに問題があるのではないかと思います。
mantenmomoさん、hyoin2007さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
業務中につき、まとめレス失礼します。
前回のコラムで書きましたが、私はダブルストック派です。撮影の際は邪魔になるのでシングルの時もありますが、ピッケルも含め、二本装備しています。
下りで早歩きをするとき、スキーのウェーデルンのようにバランス保持に便利だからです。また、一脚代わりにもなり、私にとってストックは必需品です。
幸いまだ膝は深刻に痛くなった事はありませんが、剱岳で岩を登り降りして14時間歩いた時は、雷鳥坂の下りで多少膝に違和感が生じ、ダブルストックがとても役立ちました。
四本足歩行というよりも、両足でしっかり大地を踏みしめるための水先案内人をストックにお願いしています。
では、本文記入のように使用の危険を論じるのは矛盾しますね。詳細は省略しますが実は、危険地帯に突入する前に安全かつ邪魔にならない場所にデポして、両手フリーで岩場に臨んだのです。
皆が登山道に放置するとそれ自体が危険を生みますので、冬山などでデポの経験が無ければ、ザックに仕舞う事になるでしょう。
なので、使い方と収納方法を熟知してから、使った方が良いと思っています。機会が無ければ、講習会へ参加するのも一手段でしょう。
皆さんの安全を祈ります。
sekitoriさんこんばんは。
今年の春にスポーツ用品量販店にて2,000円程度の杖(衝撃吸収機能付き)を購入。シングルで?下山時のみ利用、膝への負担軽減にはかなり効果的です。
それ以来、ザック外(杖用の装着位置)に取り付けたままにしており、緊急時にも役立つと思っておりましたが。。
特にルートが不明瞭なエリアでは枝等に引っ掛かる事も多く、バランスを崩し危険な思いもしました。ゆっくり注意して歩く限り問題もなく、万一足を怪我した際に杖は必要、つまり安全への備えの一環として持ち歩くべきと思っておりましたが。。。
読ませていただいて里山へ分け入るには杖は不要と割り切るのが適切との結論に至りました。
少しは山歩きに慣れてきたものの、何を持っていくべきか?肥大化する装備の加減を色々考えております。
ちなみに昨冬はルートが不明瞭な山域へ出掛ける際には大型の(8ℓ)ウエストバックに簡単な着替えと食料程度持参の軽装で挑んでおりました。
装備が無かった事も一因ですが、肩の自由が利き難いザックを敬遠し、藪を掻き分ける際にも邪魔になり難いのは◎
ただ、丸1日の行動となると少々不安か…
inakabusさん、こんばんは〜。コメントありがとうございます。
道具は、人によって使用目的も、その恩恵も違ってきますよね。里山では不要と感じたinakabusさんの考えも一年以上歩かれた結論でしょうし、他の方が低山でのみ使用するのも、ひとつの手段だと思います。
試行錯誤との言葉がありますが、いろいろやってみて、自分に合う道具の使い方をマスターするのも、登山の楽しみの一つだと思います。
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