ストレッチ運動　~筋肉を伸ばし、柔軟性を高める

2023年02月25日 15:46トレーニング全体に公開

　今日の大阪は「晴れ」ですが、気温は低めで、日中も風は冷たい一日になりました。それでも、走っていると汗ばみ、本格的な春が近づいていることが感じられます。ありこちで梅も咲き誇っています。
　今回はストレッチ（柔軟運動）について、方法等をお話したいと思います。
　近年、筋力トレーニングに関しては老若男女、年齢に関係なく必要性が注目され、多くの方々がさまざまな種類のトレーニング法を実践しています。それに伴い、よい効果を獲得する一方、実は身体状況が悪化する方もあります。それは、身体の柔軟性や各関節の可動性が十分でないのに、無理に動かしたり、運動終了後のクーリングダウンが行われず、痛みや障害につながっていることが要因の一つになっているようです。
　「柔軟性はあるか」との質問に、多くの方が〝硬い〟と答えられるのではないでしょうか。そのような方には、腰痛や肩こり、膝痛などの痛みを訴える方が多く、柔軟性の低下が、様々な痛みの一要因になっているようです。体を鍛えることは必要ですが、労わってあげることも大切。そのためにも、普段から柔軟性向上に取り組み、運動後には、使った筋肉群を中心にストレッチを行い、縮まった筋肉を元の状態に戻してあげることが必要になります。そこでストレッチについて少々解説。

【縮まった筋肉を元の状態に戻す】
　ストレッチとは、「伸ばす」という意味ですが、運動の際には、「筋肉を伸ばす」という意味で使われています。
　１．筋肉をリラックスさせる
　　ターゲットとなる（伸ばしたい筋肉）に意識を向け、その部分の力を抜く
　２．弾み（反動）をつけずに緩やかに伸ばす
　　伸展反射（筋肉は急激に伸ばされると縮もうとする反射動作）を起こさないようにゆっくりと動作（曲げ伸ばし）をする
　３．強い痛みを感じない、最大に伸ばした状態の姿勢を保つ
　　心地よく伸びている位置で15～60秒程度保持する。より柔軟性を獲得したい場合は、発展的伸展（ある程度の時間その動作を保持していると筋肉がストレッチされ少し楽になるので、さらに負荷（ストレッチ）をかけていくこと）を利用する
　４．ストレッチ中は呼吸を止めない
　　リラックスするためにも息をこらえないようにし、筋肉を伸ばす最初に息を吐き、ストレッチ中は、自然に呼吸を繰り返す
　５．ポジション
　　他の関節などに負荷がかからないように正しい姿勢で行い、不必要な動き（ストレッチ感を逃がすような動き）にならないようにする
　６．他人と柔軟性を競い合わない
　　柔軟性は個人差が大きいため無理をしない

【気分爽快・疲労回復にも効果的~ストレッチの効果】
　ストレッチにより、次のような効果が期待できます。
　１．血行を促して新陳代謝を盛んにし、筋肉などを柔軟にする。また、それに伴い肩こりや腰痛などを軽減することができる。
　２．筋肉や腱、関節まで、体のすみずみまで伸ばすことができ、気分も爽快にしリラックスでき、疲労回復のためにも効果的。
　３．運動をする前後に行うと障害の予防になり、日常生活においても障害を起こしにくい体になる。（ストレッチしていない筋肉よりも抵抗力が大きくなる。）
　４．協応性の向上に役立ち、以前よりも動作が自由に、しかも楽にできるようになり、動きの可動域も大きくなる。

【ストレッチをする上での留意点】
　〇　左右で筋肉のアンバランスがある場合、特に硬さが強い側は、反対側（柔らかい側）より時間をかけたり、頻度を多くしてバランスをとるようにします。
　〇　無理のない範囲から始め、徐々に可動域を広げていきます。
　〇　痛みが出たり、痛みが増した場合は一時中断し、専門家に相談します。

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