というわけで私も、単に山に登るだけでなく、ヤマレコ赤線延ばしの(茨の?)道に進んで以来、とにかくいろいろな山域へ手っ取り早く赤線を延ばそうとして、舗装路ロングウォークにも勤しんでいるのですが、その記録をアップするときに少々困ってしまうのが、カテゴリの問題です。「果たしてこれはハイキングなのだろうか……」と。
ハイキングとは何ぞや。手許の国語辞典を見ると、「山野・海辺などを歩き回って自然に親しむのを目的とした (日帰り程度の) 徒歩旅行」とあります (『学研国語大辞典』)。あるいは、人によって様々なとらえ方の違いはあるでしょうが、概ね「のんびりリラックスしながら歩いて体力を増進し、自然・花・名所旧跡・美しい田園風景・味わい深い街並みに触れる、非日常的体験 」といったところでしょうか。日帰りで低山や、アプローチしやすい中級山岳に行って帰ってくるのは典型的なハイキングでしょうが、花めぐりや街の名所めぐりも立派なハイキング。鉄道会社の「駅からハイキング」の類いでも、全く山に登らず花や名所を歩くイベントが盛んに催されており、「それ、ハイキングと違うだろ!」と文句を言う人は多分いないでしょう……。私も先日、都内にある怪社オフィスの近くで「○○区名所めぐりハイク」の類いのパンフレットを持った初老の方を見かけましたが、「あ〜なるほど、あそこに行くのね。良い一日を……」と思ったのでした。
しかし……自分が赤線延ばしのために街道やその他の下道を歩く際、たとえ途中で名所旧跡や花のスポットに立ち寄ってリラックスするひとときがあるとしても、コース全体として見れば「これはハイキングであるとはどうしても思えない」という場合が多々あります。その最大の要因は、とにかく怒濤のように流れる車の排気ガスに巻かれつつ、工場やロードサイドSCの類いが延々と続く区間の存在…… 。しかも終日舗装路を40km前後歩き、脚への衝撃や負担も大きいことから、どうしても「これは修行である。景色の良いところに達するまでの忍耐である 」としか思えないのです。
そこで、同じ舗装路歩きの一日でも、景色が良いところの比率が高ければ「ハイキング」、そうではなくクルマ地獄と殺風景地獄の比率が高ければ「トレーニング」としているのですが (実際、脚力はそれなりに上がりますので)、その「トレーニング」をヤマレコのPC画面で表示させても「講習」の二文字しか現れないのが実にもどかしいです (スマフォ版では「講習/トレ」と出るのでまだマシですが)。「いやいや……一匹狼で断崖絶壁恐怖症のへたれハイカーな俺様は、ピッケルが必要な氷雪の山には登らないし、クライミングもしないので、それ系の講習会には参加しませんから……」と思うのですが、他に「修行」の主観的気分を表現する手立てがないので仕方ありません。とはいえ、そもそも、「トレーニング」というカテゴリも、高所訓練のようなものを想定して設けられていると思われますので、下道舗装路延々歩きもイマイチしっくり来ないような……。
というわけで、同じ非日常的な歩きでも、「ハイキング」の他に「ロングウォーク」というカテゴリがあると良いな〜と思うのですが、そういうのも何だかんだでハイキングに含めてしまって良いのでしょうか? でも何か違う気が……。そんなモヤモヤとした割り切れなさがこれからも続きそうです。
(画像) 日本橋から延々と平地の中山道を歩き続けて、ようやく妙義山が真正面に迫って来ました……の図。
こんにちはー
> ヤマレコを使っていて「懐が広いなぁ……」と
> 感じるのは、単に山に登るだけでなく、
> 人力のみに頼った非日常的な移動もすべてレコとしてアップ出来、
俺とかはチャリンコを使ったレポもうpしていますが、いわれるように”人力”ですね
こんばんは、コメントどうもありがとうございます!
そういえば、チャリ旅をレコとしてアップされておられる方もいらっしゃいますね〜 赤線の延び方がトレランと比較しても凄まじく速いような気もしますが……。私は使っていないのですが、GPSログをそのままレコに取り込むという仕組みによって、地球上のあらゆる人力移動は全てヤマレコに対応しているということでしょう 。さすがに、「みんなの足あと」を眺める際、高速道路上に赤線が延びているのを見かけると、「これは違うだろ〜!」と思うのですが (笑)。
こんばんは、bobandouさん!
>舗装路ロングウォークにも勤しんでいる
自分もロングで単調な街道歩きや街歩きは好きです。
山歩き専門の方々は舗装道路歩きを「目の敵」に
されますね。舗装道路ほど安定した道はないと思い
ます。滑落やスリップもないし・・・・
まして山野草(雑草)を「お花」と称しての山歩きは
少し引いてします。最近も自宅付近から大阪城まで
30kmの完全街歩きを楽しみました。
「蓼食う虫も好き好き」。お互いこれからも街歩きを
楽しみましょう。
こんばんは、コメントどうもありがとうございます!
確かに、山専門の方が下界の舗装路歩きを邪道と見なしているという話はたまに目にするところです。しかし、舗装道路は安定しているのもさることながら、とにかく長時間踏み続けると衝撃が大きいため、如何に柔らかく歩くか工夫を求められます。そこで、そんな舗装路歩きに鍛えられると、土や岩の山道歩きが夢のように歩きやすく感じられるという…… 。
また、自然歩道などで道標が整備されているところでなければ、完全に道標なし!頼るのは自分の読図能力と方向感覚だけ!ということで 、スリップや滑落の恐怖とは別の道迷いのリスクが下手をすると「絶大」かも知れません (知らない街にたどり着いて夜真っ暗になりますと、心理的な圧迫感は暗い森歩きで迷いそうになるのとほとんど変わりません )。
というわけで、意外と下界歩き・街歩きロングウォークは、山も含めて「歩く技術」全体を鍛えるのではないか……というのが勝手な持論です 。お互い車には十分気をつけて、赤線延ばしウォークを楽しみたいものですね〜
大阪城は、三方を山並みに囲まれた大阪界隈にあって、ちょうど良いランドマークですね♪ 私も先日初めて大阪〜東大阪市内で暗越奈良街道を歩きまして、大阪城が親しまれている理由が分かったような気がしました。
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