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蘭州ラーメン、何じゃそりゃ? 蘭州ってどこ?
普通の方でしたらそう思われることでしょう。
それもそのはず、蘭州とは中国内陸部の砂漠に近いド田舎・甘粛省の街だからです。日本からは遥か遠く彼方。むかし80年代にNHKの『シルクロード』『大黄河』を見て、実際に西へ西へと旅をしたことがある方でしたら、訪問されたかも知れません。
でも、蘭州に住むイスラム教徒が発祥となっている蘭州ラーメンは、中国では「速い、美味い、安い」の三拍子が揃った軽食の王様として広く親しまれています。
というわけで、中国へお仕事や観光で訪問された方でしたら、「あぁ、あれね!」という感じでご存知かも知れません。

この蘭州ラーメン、それこそ日中友好花盛りだった1980年代、小麦粉に鹹水を入れて手打ちするラーメンの原型・元祖として紹介されたことがあり、ラーメン小僧だった私も大学に入るとバックパッカーに化けて、「ラーメンの聖地」蘭州を訪れたものです (笑)。
しかし……日本の縮れたラーメンを想像して行くと、激しく落胆を禁じ得ませんでした。何故なら、ラーメンというよりも細いうどんのようなものだったから!

もっとも、牛肉でたっぷり出汁をとったスープに、香菜 (シャンツァイ=パクチー) と辣油をドバッと入れた、スパイシーながらも四川料理のようなヒリヒリ感はなくコクと深みのある味わいは、まさにクセになる庶民の味方。少しでも安く!をモットーとする貧乏バックパッカーには有り難く、旅のソウルフードであったことは言うまでもありません。

ただ、中国の西の方に主に住む回族(中国語を話すイスラム教徒)の料理ですので、日本には中国各地の出身者が住むといっても、そもそも日本とのゆかりが薄い回族と蘭州ラーメンは入って来ない……。

ごくたまに、新参の大陸系中国料理店で「蘭州ラーメン」というメニューを出す店があるとしても、それは基本的に豚肉も出す漢人(ふつうの中国人)が片手間に牛肉スープの麺を出すというものですので

しかし去る8月の末、ついに東京で本物の蘭州ラーメンを食べさせる店がオープン!

というわけで、私も先月末にようやく食べてきたのですが……東京で正真正銘の蘭州ラーメンを食べることが出来る日を待ち望んでいた人は、中国訪問経験者と在日中国人のあいだで非常に多いようで、連日大行列の満員が続いています。しかも、そんな大行列に驚いた近隣のサラリーマンやら、噂をかぎつけたレアもの好きな人々も参入しています。
というわけで、午後2時に訪れたというのに10数分並びました (滝汗)。
ICI石井スポーツの登山本店とは靖国通りを挟んで真向かいに出来ている大行列を見て超ビックリ!された方もいらっしゃるでしょうね……(笑)。
「へぇ〜」と思った方には、食べて損はないですよ〜と申し上げておきます。登山用品ゲットのついでに是非どうぞ!

私はもちろん、口の中で広がる、濃厚スパイシーながらも絶妙にあっさりした中華味に感激しました♪
なお、パクチー抜き・辣油抜きは可能ですが、パクチー嫌いな方には余り向いていないかも……ですので悪しからず (パクチーを入れることで、いっそう味のハーモニーが広がると思いますので)。
こんにちは ケダマと申します
日本初の蘭州拉麺、情報は知っていましたが…
かなり本格的ですね!
僕はしょっちゅう中国出張するのですが、
現地では10元(約¥200)でお手軽に食べられるファストフード
味的にも中国の味気ない麺類の中ではピカイチだと思ってます
それが¥880とは
どうせすぐまた中国行くし、敢えて日本で食べるか…
非常に悩ましいです
こんにちは、どうもはじめまして、コメントどうもありがとうございます!
神保町の蘭州拉麺、さすが蘭州の老舗に弟子入りしただけに、麺のコシ、スープのキレとコク、サイコロ状牛肉の舌の上での転がり具合 (笑)、そしてチャーシュー状牛肉の柔らかトロ具合……全て文句のつけようのないものです
チャーシュー状に切った牛肉に至っては、その画像が中国にも流布して、「普通こんな大きな肉は入ってないだろ!」と物議を醸しているようです
とりあえず、日本ではじめて本格的に世に問う蘭州拉麺として、舌の肥えた日本人ラーメン好きや、久しぶりにシルクロードの味覚を思い出したいという (小金持ちな) 現地訪問経験者、そして「しばらく蘭州拉麺とはご無沙汰になってしまった……」と思っている在日中国人の期待に応えなければ!という気合いは十分に感じられますね……。
ただ、それだけに、本来の蘭州拉麺のありかた (安い美味い速い) からすれば、やけに高級路線であることも否めません
日常的に中国と往来されているのであれば、やっぱり中国で思う存分すするのがベストだと思いますが、話の種に一度召し上がるのも悪くないかと存じます〜。中国ではこの話題、「中国ラーメンの逆襲開始」として、相当愛国心を煽られている話題のようですので (何でもそっちの方向へ……苦笑)、中国現地で話のネタにするのもありだ、と思います。
それにしても、今から27年前に初めて蘭州拉麺を食べたときには、店・トッピング・大碗小碗にもよりますが、だいたい0.5〜1元 (1RMB=33JPY) だったのを思い出すにつけ、中国のインフレの凄まじさを感じます。蘭州拉麺1杯で10元すっ飛ぶ今や、100元の価値はホントにトホホな限りで、どうりで誰もが財布の膨らみすぎを嫌ってスマホ決済になだれ込むわけですね……(偽札の騙し騙されがない、ということも大きいのでしょうけど
昔は10元が事実上の最高額紙幣で、50元や100元は誰も見たことがないという時代が懐かしいです
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