立山室堂

もう２０年以上も前ですが、11月の最終週はクロカンのスキーで室堂平を歩き回るのを定例にしていた時期がありました。6年くらい前に久々に行ったらスキーのソールが剥がれたので、それを機に終わりにするつもりでいたけど、今年の１月に板を買い直したので、また行ってみようかと考えています。

前回は贅沢にもホテル立山に泊まりました。部屋の窓からは雪の剣が見え、朝食のラウンジで青い空と雪の山を眺めながらコーヒーなんぞ飲んでいると、まるでスイスのホテルにいるようでした。あの気分をもう一度ということで、ホテル立山の空き部屋をチェックすると、まだ余裕がある。でもやっぱり料金が高いので一応、室堂山荘や雷鳥荘も調べると25日までは営業しています。
『ホテル立山とは別次元だけど山小屋で妥協しても良いかな。でも、混んでいたら嫌だなぁ。』なんて思っていたら、
「立山一帯では、登山者及びスキーヤーは 入山届の提出と雪崩ビーコンの携帯が必要です」との文字が・・・

リンクが張ってあった環境省のページに行くと、ミクリガ池周辺を除いた場所へ行くには、入山届と雪崩ビーコンが必要なような事が書いてある！
入山届は当然としても雪崩ビーコンはなぁ・・・厳密に法的に義務付けられている、と言うことではないようだけど、ビーコンを持たずに行くのは微妙な感じです。
ビーコンは安くはないし、それほど頻繁に使うような物でもないから、買い揃えようという気にならないのですね。レンタルという手もあるけど、申し込みやら物品の受け渡しやらが面倒です。
5、6年前にスキーヤーが雪崩で何人か亡くなったりしているから、こういう話になったのだろうけど、お金のかかる話です。僻みっぽく言えば、金の無い奴は山へは行くなという事か、なんと世知辛い世の中になった事か・・・なんて思ったりするわけですね。なんか、だいぶテンションが下がりました。

それでも、好天に恵まれると景色は素晴らしい。逆に天気が良くなければ最悪の場合は室堂ターミナルへ行っただけ、なんて事になるから費用が高い分ダメージが大きい。
さてさてどうしたものか・・・


写真１(左)：浄土山の中腹からの室堂ターミナル
写真２(中)：ホテル立山の部屋からの剣岳
写真３(右)：1995年頃に見られた地獄谷の噴出塔（今は立入禁止区域になっています)

コメント

Nishiden

RE: 立山室堂
金の無い奴は山へは行くなという事か、なんと世知辛い世の中になった事か・・・お気持ちは良くわかります．

僕は富山に住み，毎年11月と4-5月にはスキーを持って立山に上がります．2013年11月23日の真砂岳雪崩事故発生時，僕は浄土山方面に居て下りてきて事故を知り，室堂で取材を受けたり，知り合いの知り合いが亡くなっていたので，他人ごとではないと感じました．
ビーコンがあれば必ず助かるという訳ではなく，真砂岳では雪崩の威力が大きく7名全員窒息死とのことでした．でもビーコンにより当日中に全員掘り出され，救助隊が現場で長時間捜索作業することは避けられ，二次災害の危険は減らせたのです．

レンタル料は交通費よりは安いので，ビーコン調達は必須と思います．

guchi999

RE: 立山室堂
Nishidenさん、コメントありがとうございます。

室堂は場所柄から、ビーコンの使用法を知っている人も多いでしょうね。（山スキーをやる私の友達も講習会へ行ってました）救助隊も確立されているから雪崩の際にも、遭難者がビーコンを持って入れば迅速対応が期待できますね。

ビーコンが必須かは、行くルート、積雪状況、登山者の技量（雪の状態判断、ラビネンツーク等を見極める能力）などにもよると思いますが、ごちゃごちゃ言っても始まらないから、行くのだったらレンタルにしようと思っています。
しかし、天気の良い日を狙って速攻で出かけ、日帰りで帰ってくる、なんてのがやり難くなるのです。
室堂でレンタルしてくれれば良いのですけどねぇ。

美鈴

RE: 立山室堂
guchi さん、こんにちは。
https://hitococo.com/cocoheli/
みたいのがあるようです。ビーコンより良いかもしれません。

悪天の時どうなのかはなんとも言えませんが、ビーコンでも悪天では同じくダメなので同じでしょう。

あっても良いかなと思うけど、日帰りしかしないし、山深いところには行かないため、加入していません。

ビーコンを携行というなら、室堂でレンタルすれば良いのにね。遭難救助に行くリスクを考えれば、室堂でレンタルしない方がおかしいぐらいですね。海外ならおそらく無料貸し出しでしょう。貸すときに保証金を預かればいいだけだから。

guchi999

RE: 立山室堂
misuzuさん、こんにちは。

ココヘリ、実績とかがよく分からないから、まだ決定していないけど実は検討しています。
平日にあまり人の通らない所へ行く事が多く、心筋梗塞や脳梗塞などの体調不良も現実味を帯びる年齢ですから。
まあ、山へ行くのだったら何かあっても仕方ないし、そのまま放っておいて貰ってもよいのだけど、家人は捜索依頼するだろうからロク探しの費用の助けになるか、なんて考えるのですね。

ビーコン帯行を要求するのであれば、室堂でレンタルしてくれれば良いのだけど、費用の事などもあるから、そういうシステムにはならないのでしょうね。だから法的に義務図けているのではなく要望だ、なんて言うのでしょうね、お役所は。

MOMOPILOT

金の無い奴は山へは行くなという事か、なんと世知辛い世の中になった事か・・
随分自分に都合の良い解釈ですね。そういう話じゃなく、「他人に迷惑をなるべくかけない」
と言う事を、「いい大人になって何故わからない・・・」？・・・

guchi999

MOMOPILOTさん

「他人に迷惑をなるべくかけない」その通りですね。
ただね、これを言い出すと山登りなんてのは全てやるべきじゃないという話になると思うのです。
冬山やクライミングや沢登りなどのリスクが高いジャンルがあり、それなりの対策をするのだけど、どんな装備があっても万全という事はなく、出来うる範囲で用意して行くわけですが不足してする事はありうる。
そうすると、それならするべきではないという意見も出てくる。

ビーコンにしても同じで、持たなくても状況によって大丈夫そうなら必須ではないと考えます。（勿論、あるていどの状況判断できるという前提ですが）
それを一律に持たないものは禁止というのに反発を覚えるのです。

コロナ禍での外出する事に対する批判ややマスク警察、これらは正しい事を言っているのですが、お上が決めた事に従うのが当然みたいな所があって反発を覚えるの同じです。

「いい歳こいてガキみたいだ」と言われればその通りですが、上から言われるままに単純に従うような風潮は、７７年前の今日につながると考えます。