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2023年06月22日 16:57四方山話全体に公開

AI翻訳

 前回、ドイツ語のアルプスのガイドブックがスマホのGoogle Lensで読めた話を書きましたが( https://www.yamareco.com/modules/diary/75709-detail-300679 )だいたい何が書かれているかは分かるものの翻訳としてはイマイチ。
 もう少し何とかならないかと、いま流行りのChatGPTと、精度が高いと定評がある翻訳サイトDeepL( https://www.deepl.com/ja/translator )を使い、マッターホルン北壁シュミットルートの翻訳を比べて見ました。
 その結果は、下の方に原典と各々の翻訳を示して置きますが(Google Lensは前回の日記参照)どれも一長一短、似たり寄ったりでした。

 そこで3つの翻訳結果を基に、自分なりの解釈で原文には無い語を追加したりして校正してみたのが次の文章。

【guchi校正】
 このルートの最初の難関は登りの長さです。ビバークを回避できたザイルパーティーはほんのわずかでした。技術的に大きな困難はありませんが(150 m IV)下部での落石は本当に危険です。ヘルンリ稜から落ちてくる石も北壁のクーロワールに入ります。
 岩質の悪さには常に気をつけなければいけません。この岩壁は、雪や氷が岩を固める条件の良いときに登るべきです。ピッケルで氷にステップを切って登ることは容易ではありません。また、アイゼンでも、氷が岩壁から剥がれないように登らなくてはなりません。一般に、アイゼンは岩壁を登りきるまで必要です。
 標高約4000メートルの地点で、ヘルンリ稜のソルベイ小屋に出られます。(Horeschowsky と Piekelko のルート、1923年) また、ツムット稜に出ることもできます。(Carrel, Deffeyes, Maquignazによるマッターホルン山頂周回、1941年 )
 標高約4000メートル以上に到達すると、どのザイルパーティーもビレイ手段がほとんどない壁をトラバースするよりも、山頂に到達することを選ぶでしょう。トラバースには登頂と同じくらいの時間がかかります。
 下山のために時間を節約するのであれば、もちろんヘルンリ稜に出た方が良いでしょう。
【終了】

 恥ずかしながら自画自賛ではありますが、AI翻訳よりもずっと分かり易くなっていると思います。
 AIに関しては、やがて多くの仕事がAIに取って代わられるという危機論がありますが、こうしてみると、まだ今のところは翻訳には人の手が必要であり、仕事がすぐに無くなる事はなさそうです。
 しかし、ChatGPTは条件設定により、もう少し翻訳精度を上げられる可能性があるようだし、技術は日進月歩、人の優位性がいつまで続くのかは分かりませんね。



【原文】(システムがドイツ語の文字に対応してないようで、文字が一部変わっています)
Die erste Schwierigkeit ist die Lange der Besteigung. Nur wenige Seilschaften haben ein Biwak vermeiden konnen. Man begegnet keinen sehr grosen technischen Schwierigkeiten (150 m IV), der Steinschlag jedoch, vor allem im untern Teil, ist die wahre Gefahr. Selbst die vom Hornligrat herunterfallenden Steine gelangen in die Couloirs der N-Wand.
Man mus standig auf die schlechte Qualitat der Felsen achten. Die Wand sollte nur bei gunstigen Verhaltnissen begangen werden. Schnee und Eis sollten die Steine festigen. Es ist nicht leicht, Stufen zu schlagen, und man mus zu vermeiden versuchen, das die Eisschicht, in die man die Steigeisen aufsetzt, sich vom dar- unterliegenden Fels ablost. Im allgemeinen sind Steigeisen auf dem ganzen Durchstieg notig.
Auf ca. 4000 m gibt es eine Moglichkeit zum Ausstieg zur Solvayhutte (Route Horeschowsky und Piekelko, 1923). Auch kann man den Zmuttgrat oder den Hornligrat zu erreichen versuchen (Rundtour um den Gipfelkopf des Matterhorns 1941, Carrel, Deffeyes, Maquignaz).
Auf 4000 m angelangt, ist jede Seilschaft daran interessiert, den Gipfel zu erreichen statt die Wand zu traversieren, wo kaum Sicherungsmoglichkeiten bestehen. Die Traversierung nimmt gleich viel Zeit in Anspruch wie der Durchstieg zum Gipfel.
Um Zeit zu gewinnen fur den Abstieg, ware es naturlich besser, den Hornligrat zu erreichen.


【ChatGPT翻訳】
 最初の困難は登山の長さです。ほとんどの登山隊はバイワックを避けることができませんでした。非常に大きな技術的な困難(150メートルのIV)には直面しませんが、特に下部では岩石の転落が真の危険です。ヘルニリグラートから落下する岩石さえも、北壁のクーロワールに到達します。
 常に岩の悪質な品質に注意を払わなければなりません。壁は良い条件の下でしか通過すべきではありません。雪と氷が岩を固めるべきです。階段を作ることは容易ではありません。また、スパイクを着ける氷の層が下にある岩から剥がれることを避ける必要があります。一般的に、全体の経路でスパイクが必要です。
 標高約4000メートルには、ソルヴァイヒュッテへの脱出経路(ホレショフスキーとピーケルコのルート、1923年)があります。また、ツムットグラートやヘルニリグラートに到達しようとすることもできます(マッターホルンの山頂を周回するツアー、1941年、カレル、デフェイズ、マキニャス)。
 4000メートルに到達すると、ほとんどの登山隊は壁を横断するのではなく、山頂に到達することに興味を持っています。ほとんど保護手段がないため、壁を横断することは困難です。横断には登頂と同じくらいの時間がかかります。
 下山のために時間を節約するためには、もちろんヘルニリグラートに到達する方が良いでしょう。


【DeepL翻訳】
 第一の難関は、登攀の長さである。ビバークを避けられたロープ隊はわずかである。技術的に大きな困難はないが(IV150m)、特に下部での落石が本当の危険である。ホーンリグラーから落ちてくる石も、Nフェースのクーロアールに入り込んでしまう。
 岩の質が悪いので、常に気をつけなければならない。この壁は、好条件の時にしか登ってはいけない。雪や氷が岩を強化するはずだ。ステップを作るのは簡単ではないし、アイゼンを入れた氷の層が下の岩から剥がれないようにしなければならない。一般に、アイゼンは登りきるまで必要である。
 4000m付近では、ソルベイ小屋(ホレショウスキーとピエケルコのルート、1923年)に出ることができる。また、ツムットグラートやヘルンリグラート(マッターホルンの頂上付近の周回コース1941、カレル、デフェイエス、マキナッツ)にも挑戦することができます。
 標高4000mでは、どのロープチームも、ビレイオプションがほとんどない壁をトラバースする代わりに、山頂に到達することに興味を持つ。トラバースは、頂上への登攀と同じ時間を要する。
 下山時間を稼ぐには、もちろんヘルンリグレットに到達した方が良い。
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