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宮尾登美子 著
■ あらすじ
裕福な商家に生まれた吉ぼん。しかし実家は没落。働かない父親の変わりに、学校を辞めて16歳で商人をめざす。
選んだのは呉服の世界。魅せられたのは織物。
見る眼を養い、やがて古来より伝わる美しい錦の復元にも挑戦する。
織物に人生をささげた男の一代記。
■ 感想
働かない父親の代わりに、学校やめて自分が稼ごうなんて、
もう涙ちょちょぎれそうになる。
商人修行の道は厳しい。
がんばれ吉ぼん!フレフレ吉ぼん!
といっていたら見事に才覚を発揮した吉ぼん。
人気の帯を作り、商売は軌道にのりました。
でもかなり変人タイプ。奇声を発して徘徊したり、
部下を暴行したり、
・・・女作ったり・・・
妻に手を上げたり(明治の男だからね・・・)
暴力男は許せません!
最初の共感はどこ吹く風、何やってんじゃい!と反発を感じながら読んでおりました。
それでも、大名家秘蔵の茶器を入れる美しい袋や、法隆寺に伝わる古代の布織物を復元したりと、「この道にはこの人あり」というほど自らを高めた吉ぼん。変人と思われようが何しようが、一つの道をずっと進み続けた。
器用貧乏であるより、こちらの方が私はずっとうらやましい。
布。織物。私も布が好き。
この本で、織物を作るというのがいかに大変かと実感できた。手芸屋でみる様々な柄の布。
昔は、全部人の手で糸を織って布を作っていたんだ。 一日3センチか織れないそうだ。
大変な労力が必要だったのだなあ。
子どものとき、織姫というおもちゃの織り機を買ってもらった。あれで織るのが楽しかった。
あの小さな織り機、大事にしておけばよかった、というのが、以前から感じていた小さな後悔です。
> 子どものとき、織姫というおもちゃの織り機を買ってもらった。あれで織るのが楽しかった。
養蚕ー座繰りー機織り。。それに伴う関連事業
国策でもあり関連資料が多いですね。鶴の恩返しも機織りでした
とってかわったレーヨン(人造絹)
東洋レーヨン、東洋紡、鐘紡、、etc
変人のご紹介ありがとうございました
織ぞめや機神様へ窓あけて 松根東洋城
こんにちは
コメントありがとうございます。
織物のことを考えるあまり、
奇声を発して徘徊するなどの変人ぶりもありますが、
まあまあ、面白かったです。
ぜひ読んでみてください。
布や織物の世界をもっと知りたい、と思わせてくれる本でした
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