高校生たちは後続を待つためか平坦地に出てから休息をしていたようです。
そこに強風が来て次に真っ暗になったと証言しています。
この強風は雪崩が周囲の空気を押し出した風圧です。
急斜面はまだ先でここまでデブリが到達するとは考えていなかったのでしょうか。
高校生たちは最も厚く堆積するデブリの位置にいたのでしょう。
降雪中なので先で起きた表層雪崩を目視することなく、雪崩が押し出した空気の次に来る雪崩に飲み込まれたのでしょう。
雪崩はいつもここで止まるものではなりません。
一ノ倉の出合小屋。
北岳の下の小屋(御池小屋)
槍の下の小屋(槍平小屋)の脇で幕営中の人が犠牲になった。
西穂の下の小屋(岳沢ヒュッテ)
みな安全圏に建てた筈の小屋が雪崩で崩壊しています。
また雪崩は起きないと言われていた行者小屋から阿弥陀岳コルに上がるルートも雪崩の犠牲者が出るまで積雪期も利用されていました。
同じく八ヶ岳の横岳へ上がる小さなスラブも雪崩れ、犠牲者が出ています。
それまでは雪崩れる場所としては認識されていませんでした。
表層雪崩は音もなく大地が動き始めます。
北鎌の5峰直下で、ここから崩れるの?と60センチほどの段差をみてザイルを結んだ記憶がよみがえります。
責任者が絶対という言葉を使っていましたが、絶対など山にはあり得ないのです。
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