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今読んでいる小暮理太郎の「山の憶ひ出」を中断して、こちらを読みました。
「宮沢賢治の父」としたらこれほど話題にならなかったのではないでしょうか。
事実をどこまで素材として反映しているかわからないが、
読みやすく物語としては面白かった。
宮沢賢治も作品だけ読む分には聖人だが、
石川啄木と同じで生活力はまるでなかったようだ。
同郷の少し先輩である石川啄木との大きな違いは経済力のある父の後ろ盾の有無ではないかと思う。
「永訣の朝」のエピソードは作家と凡人の意識の乖離が父の目を通してうまく表現されていた。
宮沢賢治全集で作品は全て読んでいたので興味深く読めました。
2年前に出版されたドナルド・キーンの「石川啄木」と本書。
どちらが版を重ねるでしょうか。
これをきっかけにもう少し宮沢賢治が読まれることを期待します。
そして最近やっと記念館が建て直された石川啄木も。
山屋さんが宮沢賢治を読むなら「光の素足」がお勧めです。
幼い兄弟が通いなれた郷道で迷い遭難してく記述が恐ろしくリアルです。
短編ですしネット上で無料で読めます。
もう一つと問われたら「なめとこ山の熊」ですね。
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