本当の貧困の話をしよう。石井光太 文藝春秋

タイトルが「本当の戦争の話をしよう。」に似ているな。
初めにの副題が「１７歳のきみたちに」を見るように著者が貧困を主題に講演した内容をまとめた書下ろし文書です。
自己の肯定と心のレベルアップを貧困抜け出して成功した人の話を織り交ぜながら訴えます。
世界各地のスラムを歩いた経験がレポートされています。
著者はもともと作家になりたかったようなので、このようなレポート形式よりも「闇の子供たち」の様に小説で表現したほうが訴求力があると思います。
著者も出会いの大切さを記していますが、私も山が好きになり、そこで山岳部の先輩後輩と知り合い助けられてきたことで今の私があると思います。
もしこれらの出会いが無かったら、私も貧困の世界に迷い今がなっかったと思います。
若い兵士たちが特攻機の操縦士として選ばれたが、当然死ぬのは怖い。そこで日本軍は若い兵士たちに「ヒロポン」と呼ばれる覚せい剤をやらせて恐怖心を取り除き、出撃させた。」という記述に驚きました。