地図をつくった男たち　山岡光治

2020年08月02日 17:28読書レビュー（書籍）全体に公開

山頂渉猟、続山頂渉猟を読んでつくづく三角点は凄い所にあるなと言う思いから本書を読みました。著者は工業高校を卒業後国土地理院の技官として38年間勤めあげ中部地方測量部長で退官し、ゼンリンに5年間在籍したノンキャリの星でしょうか。
伊能忠敬に始まり終戦後までの地図作成の150年を俯瞰します。
残念ながらそれぞれの山にどう登ったかなどと言うことはほとんど語られませんが、
剱に頁を割き、石狩岳、海別岳などの頁は極僅かですが困難さは十分伝わります。
本書と柴崎芳太郎自身が記した「越中剱岳先登記」を読むと新田次郎のそれは単なる美談で終わることが分かります。
明治の測量隊が内部むけの会報誌に山奥に暮らす人々を土人と表現しています。著者はそのまま再掲しています。著者は優れた記録者だと思いました。
測天量地から測量と言う言葉が生まれたようですが、啄木好きの著者には「かきたてるもの」を源泉にさらなる著書を期待します。（著作がもう一冊あるので読んでみます。）
追伸
山岡光治氏の著書は近所の図書館で12冊ありました。
国立国会図書館には相当量の氏の著作があるようです。
またインターネット上の「オフィス地図豆」店主と言うことですが検索しても見つかりませんでした。
追伸
広辞苑第四版：土人　①その土地に生まれ住む人。土着の人。②未開の土着人。軽侮の意を含んで使われた。③土で作った人形。土人形。泥人形。
高江に出張中の機動隊員は何番のつもりで発したのかな？

2020-07-30 TRANGIA/トランギアメ

2020-08-04 赤い砂を蹴る　石原燃

お気に入りした人

人

拍手で応援

拍手した人

拍手

訪問者数：542人