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ヨーロッパや合衆国の歴史は多少知っていましたが、隣国である朝鮮を全く知らないことに気が付き、11月に同時代に朝鮮国内を旅行したロシアの軍人が記した「朝鮮旅行記」の次に読みました。
本来は朝鮮の歴史といった本から入りたいのですが、日本で適切な書物を選ぶのは難しそうなので、まずは当時のルポタージュから入りました。
朝鮮が米、独、英の圧力に屈して開国した19世紀から20世紀初頭の朝鮮を英国ジャーナリストが執筆し1908年にロンドンで出版されたルポです。
タイトルが派手ですが、原題をそのまま訳したものです。
当初は尊敬のまなざしで見られていた日本が武力による帝国主義の本領を発揮していく様子が記されます。
朝鮮が米独英清露日に蹂躙されていくさまが読み取れます。
今、戦後処理に収まり切れない民事的な観点から慰安婦、徴用工問題が提起されていますが、併合に際しての蹂躙はそれと同等かそれ以上であった事が窺える本書です。
決して日本を悪、英を善と捉えたルポではありません。
それと当時の朝鮮の民衆の暮らしぶりや王朝、官吏の実態を現在の感覚でとらえては解釈を間違えてしまいます。
どこの国にもソルジャーブルーのホーナスがいてそれが免罪符になるわけではありませんね。
歴史は書いたもん勝ちと思っていますが、いろいろな視点から書かれた一次資料を読み合わせるのはいいことだと思いました。
今はイザベラ・バードの「朝鮮紀行」を読んでいます。
なぜかなかなか進みません。
次には「朝鮮幽囚記」が控えています。
これはゴローニンの書いた「日本幽囚記」と比較すると面白そうです。
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