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冒頭に藤原氏がyoneyamaさんに高所順応について問い合わせするシーンがありますが、「そんな書き方していいの」と驚き、後でフォローが入るのだろうと思いましたが、最後までなく、この二人は本当に仲が悪いのではないかと心配になりました。
しかしよくよく読み返してみるとmacchan90さんを含め北大山岳部の先輩と後輩の強固な絆がなせる業、会話であることが分かりました。
本書は所謂登攀記ではなく定年まじかでありながら退職覚悟で会社に2か月間の休暇を申請したところ30年勤続特別休暇と有給とでダウラギリに行き、内省的に人生を俯瞰した読み物です。
私が東京に居た頃購読していた毎日新聞に連載されていましたが、当時はぶつ切りが嫌いで読んでいませんでした。
新聞記者が生業とはいえ、コリンウィルソンがたびたび出てきたり、著者の読書量とメスナーやカシンをはじめ多彩な人物との出会いには驚かされます。
山を一人で歩いたことのある人は同じような思いを追体験できると思います。
媚びることない非常に読みやすい文章です。
山を一人で歩いているときいろいろ考えますが、そんな感じの本でした。
「絵はがきにされた少年」を含めいい本に出合えたことを感謝します。
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