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サブタイトルが「フィールドに出る前に読んでおく本」という150頁のブックレットです。
著者が師と仰ぐ宮本常一が語る「調査地被害」に誘発され、その文章と著者自らの経験から調査される側の迷惑の例として沖縄本島、西表島、更にはアフリカまで及びます。
沖縄本島も西表島にも行ったことがあるので興味深く読めました。
著者と宮本常一の文章が交互に出てきます。
被対象者の調査に対する慣れ、創作や自他の混同、マスコミのやらせや、被対象者への調査結果の還元が語られ、その還元が気が付くと著者が主体になってしまった経験談も語られます。
古文書を返還しない話は以前から知っていましたが、学術調査の御旗の下での迷惑窃盗まがいの行為などフィールドワークの難しさ問題点と展望を語られます。
まとまりのない感想なってしまいましたが、非常に面白く多くの問題提起があります。
文化人類学や民俗学の副読本としてだけでなく、理系の人から地域づくりゃ援助、医療・福祉のケアの現場に人にも読まれているようで、人の話を聞く、環境を知るうえで参考になると思います。
Amazonでは定価以上で販売されているので出版元からの購入がお勧めです。
https://mizunowa.com/pub/836/
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