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Yamareco

記録ID: 111850
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無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱岳-水平歩道

2010年08月18日(水) 〜 2010年08月21日(土)
 - 拍手
GPS
77:00
距離
33.2km
登り
2,615m
下り
4,442m
天候 18日〜21日:快晴!
過去天気図(気象庁) 2010年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
予約できる山小屋
立山室堂山荘
仙人池ヒュッテ
剱澤小屋
剣山荘

感想

〜今までのあらすじ〜
”おで”と”温泉Gメン”は、去年の7月、9月に剱岳におでの記を残そうと挑戦するも、悪天候に阻まれ断念した。
三度目の正直の今年、果たしておでと温泉Gメンは剱岳におでの記を残すことができたのか!?
そしてその先にあった試練とは・・・!



8月17日(火)
西新宿22時半発室堂行きの深夜バスにおでと温泉Gメンは乗り込んだ。
事前に作っておいた登山届けを見事に忘れてしまい、バスの中で急遽手書きで作成。
消灯時間になったので、バスの座席でとりあえず寝る。

8月18日(水)
朝6時に室堂着。
準備をすませ、今年は今までと違うルートで剱沢野営場を目指す。
室堂から雄山、大汝山、真砂岳、別山と立山三山を経てから次の日の剱岳登頂に備えた。
最初の山、雄山には頂上に神社があり、500円を払うとお祓いをしてくれる。
去年はここに来なかったから悪天候に阻まれたのだ、という偏見を持ってしまったおでは、ここでお祓いをしてもらった。


しかし荷物は25キロ。今までの山行の中で一番の重さ。
一日目といえども重さがずっしりと脚にくる。


【雄山のトイレ】★
高所にあるせいか、かなりひんやりとしていて、虫も悪臭もそれほど感じられなかった。
ただし古い感じは否めない。

雄山を後にして、大汝山へ。


【大汝休憩所のトイレ】★★★
ここは最近きれいにしたばかりなので、かなり快適だった。
いいにおいの木でトイレは仕切られ、もちろんトイレットペーパーも完備。
小屋のおじちゃんに、きれいなトイレですね、と話しかけると、
「だって、トイレ改築するだけで家一軒建つくらいかかったもん」
との返事。
5000万かかったそうだ・・・。

何個目かのピークを越え、もう脚もへろへろ、別山越える気力もない。
もう巻道を使って剱沢野営場にいっちゃおうYO!
ということで、別山には登らずに剱沢野営場へと下っていった。

【剱沢野営場のトイレ】★★
映画の撮影の影響か、トイレは新しく、それなりの感じ。
臭いは、ちょっと気になる。
トイレットペーパー完備。

テントを設営し、その後お好み焼きと焼きそばを作った。
これで荷物は2キロくらいは軽くなったはず。
近くにいるナンパなおっちゃんに
「近所のよしみでよろしくね!!」
なんて挨拶されたが、ほどほどの距離を保ちおで達は就寝した。

明日は剱岳へ挑戦し、無事帰ってこれたら真砂沢ロッジまで雪渓歩き。
天気は大丈夫そうだ。

8月19日(木)
2時30分起床。
今日はとうとう剱岳へ挑戦する日だ。
外へ出てみると、真っ暗。なんとなく雲がかかりはじめているような気もするが、天気予報では晴れ。
どうにかなるだろう。

朝ご飯はピタパンにベーコンとチーズを溶かしたものを挟んで食べた。
サブザックに雨具、行動食、水、地図を入れ、
テントなどの大きい荷物は野営場に置いていくことに。

4時30分。
東の空が白み始めた。
まずは剣山荘へ向けて出発だ。

雪渓を2個ほど渡り、1時間後剣山荘へ到着。
丁度日の出の時間らしく、小屋前には写真を撮る人たちが何人かいた。
おでも便乗して撮影。


100円を払ってトイレを借りる。
【剣山荘のトイレ】★★★
ふっつーの家のトイレとなんら変わりがない!
トイレットペーパーもそのまま流してオッケー。
この小屋なら泊まりたいかもしれない・・・。

小休止の後、本格的な登山道へ。
このころには雲は殆どなくなっていた。
ほどなくして第一の鎖場へ。
一服剱を目指す。

何個目かの鎖場を越えると、最初のピークへ到着。
一服剱。
先に見えるのは頂上か?


頂上の手前にある前剱だった。
そんなこんなで登ったり下りたりを繰り返していると、

出た!

「カニのタテバイ」



みんな這ってます。
ほぼ直登です。
鎖を頼りに登っていきます。

そんな鎖場を何個かクリアした後、
ガレた岩場を越えた先にあったのが、


頂上の祠でした。

記念撮影。


自分で言うのもなんですが、すげー嬉しそう。

こんなおっさんも。


サブザックに入れたチーズケーキを食べ、頂上を堪能した後、
剱沢野営場に向けて下山開始。

ほぼコースタイム通りに剱沢野営場に到着。
下山コース上にある「カニのヨコバイ」の過ぎた後、小屋跡の近くに今も使えるトイレがあった。

【カニのヨコバイ後のトイレ】★
とんでもないところにあるので、使っている人はいないような雰囲気。
二つあるうち、一つの扉は取れていた。
使われてないので臭いも虫もいなかった。

野営場に置いていたテントなどを撤収し、軽く行動食を食べた後、
今度は剱沢雪渓(三大雪渓の一つ)の先にある真砂沢ロッジへ行動開始。

途中まで大きい岩がごろごろしている道を下っていくが、
既に剱岳に登って体力を消耗しているのでかなり岩のごろごろ感が足の裏に伝わって歩きづらい。
雪渓が大きくなってきたころ、岩歩きが限界になっていたおでは、
「もうアイゼン履いて雪渓下ろう!!」
という号令と供に、今回新アイテムとして購入したダブルストックの片方を温泉Gメンに渡し、雪渓を下り始めた。



さくっさくっと真夏の太陽の下、アイゼンを効かせて軽快に雪渓を下る。
たまに雪渓からの冷気が通り過ぎると、暑さも和らいで、今までの岩場歩きが嘘のようだ。

長治郎谷を越えたあたりで、下から雪渓を上がってくるおじちゃんと遭遇。
この先の雪渓の様子を聞いた。
真砂沢ロッジはそう遠くなさそうだ。

途中、「ナムの滝」の水流により、ぱっくりクレバスが開いているところを避けながら山道を下り、


また雪渓に入ったので、アイゼンを付けて雪渓を下る。
真砂沢ロッジが見えてきた!
今日のゴールは近い!

15時、真砂沢ロッジに到着。
雄山を登る途中でちょっと話した、おでたちと全く行程が一緒のおじちゃんは先に着いていた。

おっさん、学生さんがパラソルの下のベンチに座って楽しく談笑している。
小屋の主人は「だっちゃ、ちゃ」と語尾が富山弁なので、富山の人なのだろうが、雰囲気や見た目がもの凄くちりちりさんのお父さんに似ていた。
日焼け具合とか。

そんな主人に
「雪渓の先に沢があるから、行水でもしてこいや(本当は富山弁)」
という話に温泉Gメンは即座に行動。
周りのおじちゃん達に、水が冷たくて10秒もいらんないぞ
という言葉を無視して、おでと温泉Gメンは沢へ向かって行った。

沢、いい感じで水が穏やかなところがある。
足をつけてみた。
いーち、にーい、
って、痛っ!!
冷たすぎて痛っ!!
3秒もつけてらんない。

そんなおでを横目に温泉Gメンは頭を洗いたいと、果敢に沢で頭を洗っていた・・・。


テント場に戻り、テント設営。
今日からはアルファ米やカップラーメンなど、NO生ものの食事が続く。
食事の後トイレへ

【真砂沢ロッジのトイレ】★★★
ここのトイレも最近きれいにしたばかりらしく、キレイであった。
トイレットペーパーも完備、特筆すべきは、さすが沢沿いの山小屋か、
自然の水洗になっていた。
常に便器の中に水が通り過ぎているので、排泄物が滞ることがない。
臭いもない、虫もいない。
便器についた汚れは、あらかじめ置いてあるバケツの中の水を自分で流してきれいにすれば良い。

真砂沢ロッジは、剱岳の登攀ルート(一般道じゃなくて、岩壁を登っていく
ルート)にアプローチがしやすい所なので、山岳部の学生がここを拠点に何日もとどまり、岩のぼりの練習をしていたりする。
近くには身体を洗える沢もあり、テントと食料さえあれば、何日も滞在できる絶好の場所である。
トイレしかり、無駄がなく、かつ媚びることもない山小屋。
ザ・男の山小屋の様相の真砂沢ロッジ。
今まで訪れた山小屋で一番居心地のいい場所だった。

ここはもう一度訪れてみたい。
本当にいい山小屋です。

雪渓から吹き付ける冷たい風をテント内で感じながら、
シュラフにくるまり、明日への地獄の道程に備えるのであった。

※お詫び※
20日の行程は本当にキツかったので、写真が殆どありません。
すみません。

20日(金)
2時30分。
耳栓をしていたおでは、前日の疲れもあってか目覚ましの音に気付かず温泉Gメンにたたき起こされる。

あー、眠い。
相当疲れたまってんなー。
真砂沢ロッジの主人からも言われた通り、今日はどう頑張っても11時間〜12時間は歩き通しのコースになる。
気合い入れて行動しないとなぁ。
あんまり食欲もないや。

アルファ米のリゾットとクイックパスタを食べ、
今日は荷物ごと移動なので全ての道具をザックに入れた。
テントから外に出てみると、相変わらず雪渓から冷たい風が吹いていて、
前日洗って生乾きの服を着ていたせいもあってか、ぶるぶる震えるくらい寒い。

まだ出発するには暗すぎたのでトイレの後小屋の主人の所に行き、
今日のコースの説明を聞いた。
年寄りが歩くくらいのコースだから危険なところはないけど、
年寄りは途中の小屋でもう一泊してから阿曽原へ行くので、
一日で阿曽原へ行こうとしているおで達は本当に体力勝負になるようだ。

朝5時、空が明るくなってきたので真砂沢ロッジを後にし、まずは仙人池ヒュッテに向けて行動開始。

最初の1時間は沢沿いの道を歩いていくので、快適。
雨が降った後には増水して歩けないようなところも普通に歩けるので、
何も不具合なく行動できた。

そういえば、今回雨一度も降ってないな。
カッパ着てないや。

二股という分岐にさしかかり、ここからは仙人池ヒュッテまで2時間の急坂。
とにかくずーっと、登りっぱなし。
階段とかをずっと登るっていう感じじゃなくて、
踏み台昇降くらいの高さ(たまにそれ以上も)を一歩一歩登っていく感じか。
そんな登りが1時間続いた後、ベンチが。
一旦休憩。

その後また仙人池ヒュッテに向かって一時間の登り。
途中、60代後半くらいの団体とすれ違う。
みんな元気だよなー。

そんなこんなで仙人峠に到着。
左は裏剱を間近で見ることができる池の平小屋、右側には仙人池ヒュッテ。
おでたちは右側に折れ、整備された木道を尾根づたいに歩いて行く。
30分後、仙人池ヒュッテに到着。
約3日間、ノー大便だったおでは、流石に押しも押される勢いで登りのベンチあたりからトイレ行きたい(ウ○コしてー)とずっと言っていたので、
トイレを借りようとしたところ、小屋の主人(たぶんおばあちゃんが主人)の息子に、
「あ!今やっと雲が切れてきたから裏剱がきれいに見えますよ!もう少し待てば、出てくるから待ったほうがいいですよ!」
と、おでのウ○コタイムを邪魔され、とりあえず、カシャっと一枚裏剱(がちゃがちゃしてるところ)を撮って、


すかさずトイレにかけこみ、どうにかこうにか下っ腹を落ち着かせることができた。
普通、小屋を利用しないでトイレだけを使わせて貰う場合は、恐らく利用者との差別化を図るために100円を徴収するのだが、
ここはいらないよ、と言って受け取ってもらえなかった。
ウ○コしたのに・・・。

【仙人池ヒュッテのトイレ】★★
かなり古いが、小屋の中のトイレなので床とかぴかぴか。
汲み取り式だが臭いもあまり気にならず、トイレットパーパーも完備。
トイレ用のスリッパもあった。


池にサンショウウオがいるということで、サンショウウオウォッチングへ。
おたまじゃくしみたいだった。

小屋の前のベンチで休憩していると、主であろうおばあちゃんが小屋の窓を開けて話しかけてきた。
あんたら学生さんかい?社会人かい、じゃあ休みとって来たのかい。
ここ最近は全然人が通らなくて閑古鳥だよ。
女の子だけじゃ危ないからね、今度来るときはガードしてくれる男と一緒に来なきゃダメだよ。
今の男はヤワで荷物しょってここまで来れないって?
そうかいそうかい、気を付けて行くんだよ。(本当は富山弁)

みたいな会話をした後、温泉Gメンがぶら下げていたゴミ袋に気がつき、どうせ小屋のゴミも燃やすんだし、
一緒にしちゃえば何も変わらないんだから、ゴミも置いていきな、
とゴミまで引き取ってもらってしまった!

トイレ代も払ってないのに。

阿曽原温泉へ向かう道に入った途端、人の優しさに触れ、おでは思わず泣いてしまった。

今日はこの後、仙人温泉小屋、阿曽原温泉小屋へ向けてひたすら下り。
道なのか、崖が崩れてできたただのガレ場なのか、悪路をひたすら下りていく。
途中雪渓を渡り、2時間後、仙人温泉小屋に到着。

この時点でおではもうへろへろになっていた。
ここで温泉に入ったら、もう動けなくなるだろう。
おでは温泉をパスし、ひたすら栄養補給。
程なくして温泉Gメンが温泉から帰ってきた。

だらだらと出かける準備をしていたら、阿曽原方面からボッカのお兄ちゃんが登ってきた。
いざ出かける時に、ボッカのお兄ちゃんが今日はどこから阿曽原へ行くのかという質問をしてきたので、
真砂沢ロッジから来ました
と答えると、
ちょっと呆れたような、不詳な笑みを浮かべ、
気をつけてくださいね。
と見送られた。

さぁ、ここから今回のハイライト!
3年前にできたばかりの雲切新道を4時間ひたすら下る地獄道の始まりです!

雲切新道、とにかく鉄梯子やら、鎖場やら、フィックスロープやらで、
100メートルに一回くらいファイト一発!ばりの道を下りていく。
尾根道も、大きな岩に木の根や枝がからまったところに、落ち葉がつもってできたような、
この下ちゃんとした地面なんか?
って思うような、変にふわふわした所もあったりして、まぁ、常に落ち着かない。
気力体力も使い果たし、やっと仙人ダム近くまで来た。


ここから関西電力仙人ダムの敷地内をスパイのような気分で通り過ぎて(普通に4階建ての建物とかあるから、今までの道が信じられない)
あと2時間!
阿曽原温泉小屋まで水平歩道をひたすら歩けば今日の行程は終わりだー!!

と思っていたら、水平歩道までいきなりの急坂。
相当体力を奪われ、平坦なはずの水平歩道がかなり辛い。

もうヤダ。
何でこんな思いしてまで歩いてんだ、おで。
足も痛いし、荷物も重いし、暑いし、
あーーー!!!もう本当にイヤだ〜!!!!
コノヤロー!!!

という思いを押し殺しながら歩いていたが、
もう我慢できなくなって、

「もうやだ!歩きたくない!もう山いい!」
とダダをこねた5歳児のように泣きそうな声で弱音を吐いてしまった。

温泉Gメンが
「休もうか?」
と、これまた5歳児をなだめるお母さんの様に優しい声で言ってきたので、
ひとまずその提案に甘え、小休止したがその優しさに

あーぁ、おでってねーちゃんなんだよなー。
ダメだなぁ、弱音吐いて。
かっこ悪いなぁ。
逃げちゃだめだなぁ。
山もうイヤだとか言っちゃだめだよなぁ。
とにかく動かないと小屋に着かないから、行こうかな。

5分休憩した後、火事場のねーちゃんヂカラをふりしぼって、阿曽原温泉小屋へ歩き始めた。

1時間分水平歩道を歩いたあと、阿曽原温泉小屋へ30分の下り。

17時、出発して12時間後
とうとう阿曽原温泉小屋に着いた。
小屋前には自動販売機が。
200の缶で250円。
値段なんか知るかー!!
コーラでもなっちゃんでも何でも飲んでやるー!!
結局1000円分買った。

【阿曽原温泉小屋テント場のトイレ】★★
公園にあるような普通のトイレ。
水洗でトイレットパーパーも流していい。
夜は真っ暗で、学校のトイレの様な雰囲気なのでおばけが出そうでちょっと怖い。

テントの受付を済ますと、お風呂の女性時間は18時からとのこと。
テントを設営して、ジュースをしこたま飲んで、風呂に入る用意をして
テント場から5分下った場所にある露天風呂へ向かった。
小さめのプールの様な浴槽はもちろん野ざらし。
右側の崖の中にトンネルがあり、いわゆる高熱隧道からのお湯が引かれ、
浴槽に流れ込んでいる。
熱すぎるので、沢の水も引き込まれている。

何日ぶりのお風呂だろうか。
肩まで浸かろうとした瞬間、両腕がもの凄い日焼けの為に風呂に入れることができない。
温泉Gメンも。
他に客がいなかったからよかったけど、湯船から両腕を浮かせて露天風呂に入る女二人の様子はさぞ滑稽だったろうよ。

湯船の中で飲んだなっちゃんは冷えててめちゃくちゃうまかった。

先におでは風呂から上がり、テントの中でごはんを作っていると温泉Gメンも戻ってきた。
賞味期限が2日ほど切れていたけど、andyさんの結婚式二次会のお土産でもらって養々麺と、
わかめごはんを作って食べて、おでたちのテントと、同じ行程のおっちゃんしかないテント場で明日の水平歩道耐久5時間レースに向けて熟睡するのであった。

21日(土)
2時30分
目覚ましの音で目が覚めた。
今日は水平歩道を5時間歩いて今回の山旅の終着点、欅平へ
ようやくシャバに出られる。


シュラフカバーをしまって、マットを畳んで、クイックパスタを2種類作って
いつも通り、4時30分ころテント撤収。
トイレに行ったり、荷物を整理したりして、同じ行程のおじちゃんに
お先に失礼します
と挨拶して阿曽原温泉小屋のテント場を後にした。


ここから40分くらい水平歩道まで登り道。
水平歩道に到着。


こんな道を延々と歩く。
もちろん途中にトイレや山小屋などの休憩スペースはなし。

登り道の途中にあった木の梯子には、何でこんなところにこんなものが!?
というような感じで、ウ○コがくっついてたりした。
しかもおで、それ踏んだし・・・。

そんなこんなで1時間歩いたくらいか、軽く休憩しようと荷物を置いて水分を摂った後、

やばい、下っ腹痛くなってきた。
欅平までまだまだ時間かかるし、我慢できるかな・・・。
できない感じだなあ・・・。
どうしようかなぁ。
携帯トイレとか持ってきてないし・・・。

そんなこんなの葛藤をくりかえし、人さまに迷惑をかけることなく(温泉Gメンにはちょっと見張ってもらったが)
おではどうにかこうにかこのアクシデントを乗り越えることができた。
養々麺、消化良すぎるんだもん〜。

体も少し軽くなり、その分荷物は重くなったけど。
欅平に向けて水平歩道を行く。

途中、防砂ダムの下にトンネルがあり、通った先の出口には沢の水がかかっていて天然のシャワーになっていた。


この後は雪渓の後ろに掘られた150メートルのトンネルを通る。
真っ暗なので、ここはヘッドランプがないと無理。
足元は2、3センチ水が流れていたり、天井から水が滴り降りてきたりするし、たまにトロッコのレール跡が出てきたりして、
真っ暗の中進んで行ったら怖くて怖くて前に進めないと思う。
一緒の行程のおじちゃんは何年か前同じ道を行った時、ヘッドランプを用意していなくて真っ暗の中手探りで通ったらしい。
おでは無理だな〜。



先ほどからずっと歩いている水平歩道、黒部川にダムを作るために大正時代から
崖に足場やら、崖を掘って作られたとんでもない道なのである。
現在は関西電力が、ダムを運営するにあたって水平歩道の管理も義務付けられているので道は歩きやすい。
思っていたほど怖いところはなかった。
それまでの道がとんでもなかったので麻痺してるのかもしれないが・・・。


水平だけど、山に入って4日目、歩くだけでも辛い・・・。
30分に一回くらい休憩をしながら、水平歩道の終点に到着。
ここから1時間、欅平まで下りが始まる。

この最後の下りが本当に大変だった。
途中、欅平まで0.5キロなんて標識も出てくるけど、そこから30分かかった。

最後のゴール、欅平駅が見えてきた。
階段を下りて、とうとう欅平にゴーーーーール!!!
11時。

観光客がわんさかいる〜!!
水平歩道では歩道の管理人のおじちゃん達と2人の登山者しかすれ違わなかったのに!!
おまいら水平歩道までよじ登って、大正時代からの人工遺産を拝んで来い!!

ってちょっと思った。



11時46分くらいのトロッコ列車に乗って、宇奈月、魚津、越後湯沢と電車を乗り継ぎ、19時半、部屋に戻った。
その後ダーリンが近くのお寿司屋さんに連れて行ってくれた。



今まで一度もカッパを着る日がないなんて山行はなかったので、今回は本当に天気に恵まれ、
行きのバスで自分は前方に移動するからと前の席を譲ってくれたおばちゃん、
真砂沢ロッジまでの雪渓の様子を細かく教えてくれた剣山荘の主人、
雪渓ですれ違ったおじちゃん、
真砂沢ロッジのご主人、
仙人池ヒュッテのおばあちゃん、家族、
仙人池温泉小屋で話したボッカのお兄ちゃん、
阿曽原温泉小屋の自動販売機、温泉、おばちゃん、おじちゃん、
雄山から欅平までずっと一緒だった奈良から来たおじちゃん、
水平歩道を管理している関西電力のおじちゃんたち、
シャバで心配させたandyさん、その嫁さん、ゴルフ中だったマッチャン、いもりんださん、M崎さん、栃木の両親、あまりおでの山行に賛成していないのに、帰ってくるといつも美味しいものを食べさせてくれるダーリン、

そしてこんな駄目姉に愚痴ることなく、たまには野○ソの見張りもさせられ、無理な行程にいつも付き合ってくれる温泉Gメン。

本当にみなさんがいなかったら無事に帰ってくることはできませんでした。
ありがとうございました。

”おで”と”温泉Gメン”の冒険という名の山旅はまだまだ続きます。
これからも心配をおかけしますが、どうぞ見守っていてください。

本当にありがとうございました。

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