五竜岳・唐松岳


- GPS
- 17:27
- 距離
- 30.6km
- 登り
- 2,820m
- 下り
- 2,838m
コースタイム
- 山行
- 7:23
- 休憩
- 1:56
- 合計
- 9:19
- 山行
- 6:53
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 7:47
天候 | 5/2、5/3共に快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
白馬五竜スキー場に駐車。 ◆往路 白馬五竜スキー場テレキャビンを利用。1000円。テレキャビン乗車口で現金支払い。ピッケルは手持ちでザックは抱えて乗る。 http://www.hakubagoryu.com/kankou/alps-summer/ ◆復路 八方アルペンラインを八方池山荘から八方駅まで利用。1550円。テレキャビンではピッケルは手持ちにしていたが、こちらはリフトを利用するのでザックに着けて置いた。ゴンドラアダムでも一区画に1人だったので手持ちにする必要無し。 http://www.nsd-hakuba.jp/green/happo/alpenline.html 八方駅から白馬五竜スキー場まではタクシーで帰投。2500円。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆登山ポスト テレキャビン乗車口脇に開設されていた登山相談所で登山届けを提出。 ◆道の状況 ・アルプス平〜西遠見山: アイゼン無し、ストックで登高。全体として積雪は多いがクラストもしておらず歩きやすい。 ・西遠見山〜五竜山荘: アイゼン装着、ピッケル利用。白岳へのトラバース路も危険性は高く無かった。 ・五竜山荘〜五竜岳: アイゼン装着、ピッケル利用。トレースが無く途中から誤って稜線を目指してしまい2670m地点で撤退。 ・五竜岳荘〜唐松岳: アイゼン装着、ストック利用。大黒岳から唐松岳頂上山荘の間の岩稜帯ではストックは邪魔になる。 ・唐松岳〜八方池山荘: アイゼン無し、ストック利用。危険箇所は特に無いが、道を逸れると踏み抜くことも。 |
その他周辺情報 | ◆登山後の温泉、飲食 白馬五竜スキー場エスカルプラザ龍神の湯を利用。650円。食事も摂れる。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
ビーコン
スコップ
ゾンデ
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
マット
シェラフ
わかん/スノーシュー
スリング×2
カラビナ×2
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---|---|
共同装備 |
コンロ
コッヘル
ポール
テント
テントマット
ロープ30m
|
感想
昨年のGWは谷川連峰の馬蹄形縦走を楽しんだが、今年も周回コース狙い?で五竜〜唐松と言うことになった。高気圧に覆われて絶好の登山日和の中、紺碧の空の下、純白の山稜を楽しむことが出来た。里も桜が満開で正にザGW山行であった。
【1日目】
テレキャビンに始発が8:15なのでそれに合わせて湘南を出るのも3:45とゆっくり目。一応平日の早朝なので渋滞も無く3時間で五竜スキー場に着いた。長野道からは真っ白な北アルプスの展望が素晴らしいが、苗代前の水田に映る逆さ北アルプスも中々の眺望だった。桜も先週の方が満開だったとのことだが十分に満開と言って差し支えない感じだ。こう言う景色を見ると五月連休の長野は素晴らしい。
のんびりと支度をしてテレキャビンに乗る。乗車口の手前に登山相談所が開設されていてここで登山届けを提出。前日は里は雨だったが山は雪だった等、いろいろと教えて貰う。テレキャビンで1520mのアルプス平にまで標高を上げてもらうとそこは一面の雪景色。御菱もくっきりとした五竜岳の展望も雄大で気分も盛り上がる。スキーヤー、スノーボーダーも楽しそうに見えてしまう。スキー場の端を登り、地蔵ノ頭を目指す。地蔵ノ頭だけが雪が融けているので目指すには解りやすい。20分余りで地蔵ノ頭に届くが素通りして小遠見山を目指す。ここからはスキー場の雰囲気も無くなり雪山100%だ。
尾根が左に屈曲する辺りまで急登が長く続くが、一ノ背髪辺りから展望が広がる。小遠見山まで見渡せるけど緩やかな登りに30分掛かって漸く到着した。鹿島槍の展望も好く、増々気分が高揚する。小遠見から先は中遠見、大遠見とテンポ良く目標が続く。大遠見を過ぎた所に絶好の幕営地が広がり既に二張り設営されている。中々誘惑される景色だ。でもここに幕営すると明日は五竜岳往復し遠見尾根を下るしかオプションは無い。まだ12:15だし白岳も間近に望めるようになってきたし計画通り五竜山荘まで登り幕営とした。
西遠見山からは白岳に登り、トラバースして行くトレースが明瞭に見える。ここでアイゼンを着けハイキングポールをピッケルに持ち替える。50m程下るのが惜しい。そこから200m登ればトラバースルートになるようだ。標高が上がるに連れて周囲の展望も増々良くはなるが脚は重い。けれど気持ちの良い雪面の登高だ。トラバース路に入って近く見えたがたっぷり20分掛かって五竜山荘に到着した。13KさんとAki-CLさんは既にテント設営中。水が無いので幕営料は無料とのことだ。
テントを張り終えて未だ陽もあるので計画に則り軽装で五竜岳を目指すこととした。途中で引き返して来た登山者に出逢ったがトレースが無いため諦めたとのこと。その地点ではトレースはあったので先に進む。2670mでトラバースして行く踏み跡と上へと向う踏み跡に分れ、トラバースして行く先にはリッジを登攀する2人の姿があった。どうも険しそうだ。とすれば上に行くのが自然だろうか?傍らの露岩にも黄色い丸印がある。13Kさんが先行してトラバース仕掛けていたがそこから上に向ってもらう。Aki-CLさんと僕はトラバース地点から30m程直上するが、どうも怪しい。先行した13Kさんは10m高い所でそこからやはりトラバースが必要で傾斜からかなり厳しいとの見解を伝えてくれた。のでクライムダウン。そこで最初の斜面をトラバースしたが、僕は左側に身体を捻る動作が苦しくギブアップ。ここから先は2人で行ってくれと頼んだ。まあ休憩、と言っているうちに先行していた2人が戻って来た。それぞれ単独行者だったが、戻るにしても下りではクライムダウンとなって時間が掛かる、よって撤退と言う所だった。夏のコースタイムで登り1時間だが確かに標高差150mを残して我々ももう1時間掛かっていた。結局十分に五竜を楽しむことは出来たし無理をすることは無いと引き返した。その頃に1名登って来たが、今日五竜岳まで行ったのはこの1人だけだったようだ。
この日のテントは我々以外は単独行者の二張りのみだった。夕焼け時に小屋から何人か外に出て来る音がしたが歓声が上がらないのでそれ程の景色にはならなかったようだ。朝方星空を仰ぎ見たが薄く霞がたなびいたようで鮮やかな星空にはなっていなかった。
【2日目】
当初計画通り3時に起床して唐松岳を目指すことに前夜夕飯時に決めた。いつものように13Kさんがアラームをセットしてくれる。朝はこれも恒例のマルタイラーメンなり。日の出は4:50だが4:30を過ぎると夜も白んでくる。期待通りに今日も好天に恵まれそうだ。
5:18に五竜山荘のテント場を出発し、唐松岳を目指す。前半はなだらかにアップダウンを繰り返す。遠目にはほぼ夏道に見えていたが意外と雪が残っていた。この稜線はハイマツが多くて例によって酸っぱ目の臭いが満ちている。進む程に左手の山々の展望が広がって来る。最初は毛勝山しか見られなかったものが段々と剱北方稜線の山々が覗いて来てやがて剱岳が姿を現した。岩と雪の殿堂。立山連峰全体が見えるようになると大黒岳への登りが黒々と目の前に広がって来た。
大黒岳へは長い登高が続き、徐々に鎖場も出て来る。一旦傾斜が緩まる所がありそこで休憩を取った。その先に黒々とした岩のピークがあるのでそれが大黒岳かと思う所だが、実際にはその手前が大黒岳だったようだ。眼前の岩のピークはもう唐松岳頂上山荘の南側に当るようだ。となるともうすぐかと思われるがまだ岩場と鎖場が続く。小屋まで小一時間掛かった。
小屋の先の三叉路で荷を降ろし、空身で唐松岳を目指す。20分強で山頂に着いた。山頂だけが強風だった。360°の展望を楽しんだ。北側の不帰嶮を覗き込むがその険悪さは唐松岳山頂からは伺えない。そして下山。デポした荷物を再び担ぎ、八方尾根へ向う。
八方尾根の下りはなかなか快適だった。しかし丸山ケルン辺りから登って来る登山者の多いこと。正にGW。頂上山荘の定員は350名と言うけど優にそれを越える登山者とすれ違い、挨拶を交わした感じがする。
最後の木道はショックが堪えて辛いものがあったが無事に八方池山荘に到着。そこからはグラートクワッド、アルペンクワッド、ゴンドラリフトと乗り継いで安楽な下山だ。クルマを停めた五竜スキー場まではタクシーを利用して帰投。これで周回山行の完成だ。タクシーの運転手からはいろいろと面白い話を聞かせて貰った。スキー場のエスカルプラザで汗を流し、食事をして湘南へと向ったが、大方の人達と行動が逆になるお陰か大きな混雑にも出逢わずに予定より1時間半早く帰ることができた。いつもながら13Kさんにはクルマ出しと運転、お世話になりました。
今年も好天に恵まれ、充実した山行が出来た。雪山があり、辛夷が咲き、桜が咲き、カタクリも咲きとこの時季の信州は美しい。また来たいものだ。
地形図では2393m峰が大黒山で、山と高原地図では2511m峰が大黒山。
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