餓鬼への道は天国と地獄！常念山脈最北端の旅（合戦尾根-燕岳-剣ズリ-餓鬼岳・唐沢岳・白沢登山口）

2017年07月07日(金) 〜 2017年07月08日(土)

• GPS: 37:08
• 距離: 28.4km
• 登り: 3,285m
• 下り: 3,677m

コースタイム

1日目

• 山行: 11:26
• 休憩: 1:25
• 合計: 12:51

2:15 スタート地点
2:23 2:23 中房温泉
2:26 2:26 中房温泉登山口
5:26 5:42 合戦小屋
6:51 7:31 燕山荘
8:02 8:04 燕岳
8:17 8:30 北燕岳
10:30 10:31 東沢乗越
11:17 11:30 東沢岳
15:06 餓鬼岳小屋

2日目

• 山行: 9:45
• 休憩: 1:40
• 合計: 11:25

3:55 餓鬼岳小屋
3:59 4:03 餓鬼岳
5:13 5:23 餓鬼のコブ
6:45 7:25 唐沢岳
8:47 8:51 餓鬼のコブ
9:50 9:55 餓鬼岳
9:58 10:20 餓鬼岳小屋
12:08 12:18 大凪山
13:42 13:47 最終水場
15:20 白沢登山口

天候

7月7日（金）:晴れのちガス
7月8日（土）:晴れのちガス
早朝は晴れて景色も良く見えますが、10時頃からはだんだんとガスが出てきてしまいます。小屋番の方も「ずっとこんな感じだ」とおっしゃっていました。

アクセス

利用交通機関：

タクシー 自家用車

●中房温泉駐車場に深夜2時到着(この時点で半分くらいの空き)
●土曜日16時頃戻ってきたときも半分くらいの空き（燕山荘宿泊者で満車かと思ったが、この時期はまだ日帰りが多いのか？）
●土曜日15時半の白沢登山口の空きスペースには登山者と思われる2台の車が駐車してありました。
●トイレ:第一駐車場に簡易トイレ2基。中房温泉登山口、白沢登山口にも有。
●登山ポスト：中房温泉登山口、白沢登山口に有
●タクシー：アルプス第一交通0261-22-2121
餓鬼岳小屋でタクシー呼んでもらえます（毎日13時、無線で定期連絡しているとのこと）。携帯が使えるのは、餓鬼岳小屋周辺と最終水場のみ（ドコモの場合）。白沢登山口から中房登山口駐車場まで￥9990でした。
●餓鬼岳小屋：1泊2食￥9500（朝ごはんはお弁当にしてもらいました）

コース状況／危険箇所等

●中房温泉-燕山荘-燕岳ルート上には危険箇所なし
●北燕岳山頂は少し崖になってるので転落注意
●北燕岳-東沢乗越間および餓鬼岳小屋南にある雪渓の残雪が多く、登山道が埋没してるのでルートの見極め必要。雪に慣れた人ならアイゼンなしでも通行可。
●北燕岳-餓鬼岳-唐沢岳-白沢登山口は登山者が少ないので、事故の際発見が大きく遅れる恐れがあります。つい最近の6月に、既に行方不明になった方がいるようです。
●餓鬼岳小屋→白沢登山口の下山コースタイムについて
・山と高原地図4時間10分、山と高原地図スマホ版4時間50分
　特に最終水場→白沢登山口ですが、山と高原地図1時間30分、山と高原地図スマホ版1時間50分、登山道設置の指導標1時間20分と様々に記載されていて時間が読みにくいです。

＜以下、高所恐怖症の方はおすすめできません＞
●餓鬼岳小屋につながるルートは八峰キレットと同等の高度感、難易度に感じます。
・東沢岳-剣ズリは崖の横バイ、一発退場の危険個所有
・餓鬼のコブ-唐沢岳の岩場は鎖なしの要注意箇所有
・魚止ノ滝-白沢登山口間は滑りやすい岩場、壊れそうor傾いたハシゴなど有。雨の日及びナイトハイクはやめた方が無難かと・・・。

その他周辺情報

●下山後の温泉:山のたこ平￥500
●行動後の甘味:安曇野わさびソフトクリーム￥350＠梓川SA

写真

7/7 2:22

本日もロングコース。ナイトハイクで中房温泉から登山開始！気温は18℃。歩くと暑いです。

7/7 2:22

登山口の相談所に登山ポストあります。

7/7 3:40

真夜中のゴゼンタチバナ

7/7 3:40

真夜中のマイヅルソウ

7/7 3:51

真夜中のアカモノ

7/7 3:58

真夜中のミヤマニガイチゴ

7/7 4:42

オオカメノキ

7/7 4:46

ご来光

7/7 4:45

朝日の木漏れ日

7/7 4:55

イワカガミ

7/7 5:07

ツマトリソウ

7/7 5:08

ミツバオウレン

7/7 5:12

林の切れ目から大天井岳が見えました

7/7 5:12

よく見ると4年前に泊まった大天荘

7/7 5:25

コヨウラクツツジ

7/7 5:26

イワナシ

7/7 5:27

ベニバナイチゴ

7/7 5:29

合戦小屋に到着！時間が早いのでまだ営業していません。スイカはまたの機会に・・・。

7/7 5:34

いつも賑わっている合戦小屋がまだ静かです。

7/7 5:34

あ、ホシガラス。

7/7 5:35

小屋まわりにはナナカマドの花が多いです。

7/7 5:53

視界が開けました！稜線の先には、

7/7 5:53

槍ヶ岳！モチベーションが一気に上がります！

7/7 5:57

オオバキスミレ

7/7 6:02

雷鳥は山をきれいにと鳴いている。ゴミは持ち帰りましょう！

7/7 6:03

やっと燕山荘が見えました！

7/7 6:04

今年は雪が多いので残雪の上を歩きます。

7/7 6:06

燕岳

7/7 6:06

北燕岳

7/7 6:16

大天井への稜線の向こうには槍

7/7 6:16

槍アップ

7/7 6:17

燕山荘が近づいてきました。

7/7 6:18

コケモモ

7/7 6:22

燕岳、北燕岳

7/7 6:25

ショウジョウバカマ

7/7 6:29

鹿島槍ヶ岳

7/7 6:29

今から歩く東沢岳、餓鬼岳の稜線。目立つ崩落ラインを横切ることになります。

7/7 6:35

ミネザクラ

7/7 6:41

ナナカマド

7/7 6:44

シャクナゲのつぼみはまだ固いです。

7/7 6:55

ハクサンイチゲ

7/7 6:56

燕岳への稜線と青空（絵になりますね）。

7/7 6:57

コマクサ（まだツボミが多いかな）。

7/7 6:58

燕山荘に到着！

7/7 7:00

せっかくならテラスでスィーツを。朝5時から営業。

7/7 7:00

前回来たときにはなかった「いちごみるく」発見！

7/7 7:03

燕山荘の「いちごみるく」。いちごがシャリシャリとほどよく冷えています。

7/7 7:34

燕山荘標識の背後に槍

7/7 7:34

あまりの居心地よさに大休憩し過ぎました。先はまだ長いのでまずは燕岳に向かいます。気温は19℃。風があたると心地よいです。

7/7 7:37

いるか岩

7/7 7:37

アップで撮る槍といるか岩

7/7 7:38

ハクサンイチゲのブーケ

7/7 7:38

クモマスミレ

7/7 7:39

オオバキスミレ

7/7 7:40

今日の最高難所の剣ズリ

7/7 7:40

剣ズリから餓鬼岳

7/7 7:40

鹿島槍ヶ岳

7/7 7:41

燕山荘がもうあんなに遠くに。

7/7 7:42

ハクサンイチゲ

7/7 7:42

イワウメ

7/7 7:48

裏銀座を一望

7/7 7:53

常に目の前に槍ヶ岳

7/7 7:53

穂高方面

7/7 7:52

大キレット

7/7 7:54

めがね岩

7/7 7:54

めがね岩の先の燕山荘

7/7 8:00

コミヤカタバミ

7/7 8:01

クモマスミレ

7/7 8:01

ハクサンイチゲ

7/7 8:03

燕岳頂上に到着！

7/7 8:05

北燕岳の先の針ノ木岳

7/7 8:05

立山・剱岳

7/7 8:06

黒部五郎岳

7/7 8:06

槍ヶ岳

7/7 8:08

ミヤマキンバイ畑

7/7 8:08

ミヤマキンバイ（グラデーションがきれい）

7/7 8:13

コマクサ

7/7 8:14

コマクサ

7/7 8:17

イワヒゲ

7/7 8:19

北燕岳に到着！

7/7 8:24

ショウジョウバカマ

7/7 8:25

コバイケイソウ

7/7 8:29

雪渓を横断します。

7/7 8:30

ショウジョウバカマ（このあたりはまだ新鮮です）

7/7 8:31

ウメハタザオ

7/7 8:32

サンカヨウ

7/7 8:33

青空とオオサクラソウ

7/7 8:33

青空とオオサクラソウ

7/7 8:34

シナノキンバイ

7/7 8:35

青空とサンカヨウ

7/7 8:37

シナノキンバイ畑

7/7 8:42

オオサクラソウ

7/7 8:46

シナノキンバイ畑

7/7 8:50

イワウメ畑

7/7 9:03

コマクサ畑

7/7 9:13

ん？ひよこが目の前を横切りました。

7/7 9:12

いっぱいでてきました。これはライチョウのひよこ！

7/7 9:14

お母さん登場

7/7 9:17

雷鳥の母子

7/7 9:17

子供は食べ母は見張り

7/7 9:18

お母さん黒目大きい

7/7 9:18

イワヒバリ

7/7 9:18

イワヒバリが気になるライチョウ母

7/7 9:19

見上げるライチョウ親子

7/7 9:31

雪が多くて完全登山道を隠しています。間違った踏み跡が多くルートファインディングが難しくなってます。

7/7 9:39

タラの芽

7/7 9:39

キヌガサソウ

7/7 10:23

東沢乗越に到着！標高差500mを激下りました。ここから標高差400m激登り返します。

7/7 10:34

樹林帯の急斜面を登ります。

7/7 10:39

倒木多く荒れています。

7/7 11:02

ツマトリソウ

7/7 11:21

東沢岳に到着！標識ないです・・・。

7/7 11:29

クロマメノキ

7/7 11:37

目の前に立ちはだかる剣ズリへの奇岩帯

7/7 11:40

ウラジロヨウラク

7/7 11:41

剣ズリへの奇岩帯

7/7 11:46

険しい崖の下降、上昇を繰り返します。

7/7 11:55

ウラジロヨウラク

7/7 11:56

コケモモ

7/7 11:58

繰り返す崖の昇降運動

7/7 12:06

ハイマツの松ぼっくり

7/7 12:10

ツガザクラ

7/7 12:27

チングルマ（ここ1カ所だけ咲いていました）

7/7 12:30

ヒメイチゲ

7/7 12:39

まだ青いハイマツの松ぼっくり

7/7 12:39

ハイマツの花

7/7 12:44

ふさふさな苔

7/7 12:54

合戦尾根から見えた、大崩落ラインを横断します。こんなとこ横切っていいんでしょうか・・・。落石怖いのでさっさと行かなければ。

7/7 13:25

倒木多数

7/7 13:39

崖上への垂直梯子

7/7 13:42

ここから剣ズリの危険エリア。その前に凍らせて持ってきたマンゴープリンで集中力を高めます。

7/7 13:58

キバナシャクナゲ

7/7 14:00

木梯子

7/7 14:03

鉄杭を足場に渡ります。

7/7 14:08

貧弱な空中梯子（クサリも細くて錆びてるし）

7/7 14:08

でた。これが噂の危険な横バイ。スパッと切れた岩場を木一本の足場で横断します。八峰キレットに似てます。

7/7 14:09

木一本の足場は90度に折れてます。足元滑るとニュースになります。

7/7 14:11

木梯子の連続です。

7/7 14:12

空中梯子

7/7 14:26

細尾根。写真では分かりづらいですが左右スパっと切れてます。

7/7 14:36

小屋の南でまたしても雪渓。登山道がほとんど隠されています。踏み跡もなくルートファインディングの難易度が上がります。

7/7 15:02

やっと餓鬼岳小屋が見えました！

7/7 15:06

小屋到着！長かったぁ〜。

7/7 15:19

餓鬼岳小屋の中の様子。今日は宿泊者は他になく、この空間すべて独占。

7/7 15:27

まずはスイーツ。桃缶、みかん缶、コーヒー。手前の餓鬼イラストは宿泊者への配布しおり。

7/7 17:20

餓鬼岳小屋の提灯

7/7 16:59

夕食はおでんと炊き込みご飯。味付きごはんを山で食べられるこの至福の時間。素朴でおいしい夕食です。

7/8 3:52

ご来光を稜線で見たくて薄暗い時間に小屋をスタート。

7/8 3:53

気温は10℃。少し寒いのでダウン着て歩き始めます。

7/8 4:00

小屋から5分で餓鬼岳頂上

7/8 4:02

餓鬼岳頂上標識と明けの明星

7/8 4:23

ロープ場

7/8 4:27

計画通り、日の出時刻前に展望台に到着。

7/8 4:29

ここで小屋のお弁当で朝食（おかか・うめぼしのおにぎりとわさび漬け）。なんだかじんべ隊長おにぎりをかかえてご機嫌。

7/8 4:37

ご来光。快晴の青空。

7/8 4:37

今年は天気が良いことが多くきれいなご来光に出会えています。

7/8 4:37

何度も見てもこのオレンジ色に染まる空間は時を忘れます。

7/8 4:41

昨日歩いてきた剣ズリ稜線

7/8 4:41

針ノ木岳、剱岳

7/8 4:42

立山

7/8 4:43

朝日の形が分からないほど眩しくなってきました。

7/8 4:45

燕山荘。丘の上の要塞のよう。

7/8 4:46

朝日のあたる槍ヶ岳

7/8 4:47

槍へと続く常念山脈

7/8 4:47

樹林帯もオレンジ色に染まります。

7/8 4:48

今から歩く唐沢岳への稜線

7/8 4:55

サルオガセのような苔が地面一面に生えています。

7/8 5:10

イワカガミ

7/8 5:26

唐沢岳への稜線

7/8 5:28

クロマメノキ

7/8 6:15

写真で見るとたいしたことないですが、幅20〜30cmの足場で5mほど手がかり無しで崖の上を横バイ移動します。転落すると一発退場必至です。

7/8 6:44

コマクサ

7/8 6:48

イワヒゲ

7/8 6:51

唐沢岳頂上到着！

7/8 6:56

バウンドケーキで一休憩。ふぅ〜。高度感ある崖横ばい多いから登りよりも下りの方が恐怖も倍増しそう。

7/8 7:05

何度でも撮ってしまう槍ヶ岳。常に槍ヶ岳が目の前にあるのは嬉しいです。

7/8 7:05

燕山荘と大天井岳

7/8 7:14

針ノ木岳

7/8 7:14

剱岳

7/8 7:15

鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳

7/8 7:33

ミヤマハンショウヅル

7/8 7:39

砂礫急斜面のコマクサ

7/8 7:51

どんどん足場が細くなっていく手がかり無しの崖を回り込む横バイです。

7/8 7:57

砂質の急斜面を下る箇所が多いです。

7/8 9:12

唐沢岳がガスに飲まれました。

7/8 9:51

餓鬼岳に帰ってきました。

7/8 9:54

ガスに飲まれる剣ズリ稜線

7/8 10:12

餓鬼岳小屋に戻ってきました。暑くて喉の渇きを癒すためスポーツドリンクを一気飲み。

7/8 10:15

さて、下山します。コースターム5時間弱のコース。餓鬼岳周辺のCTはどれも厳しいのでタクシー呼ぶ時間が難しいです。

7/8 10:25

オオバキスミレ＆シナノキンバイ

7/8 10:26

シナノキンバイ

7/8 10:31

クロバナエンレイソウ

7/8 10:31

サンカヨウ。エンレイソウと一緒にいることが多いです。

7/8 10:32

シナノキンバイ

7/8 10:38

オオバキスミレ

7/8 10:59

ヒキガエルに2回遭遇しました。無事カエル祈願。

7/8 11:04

ヤマツツジ

7/8 11:22

イチヨウラン発見！かわいいですね。

7/8 11:22

イチヨウラン

7/8 11:48

ゴゼンタチバナ

7/8 11:48

オサバグサ

7/8 12:10

大凪山頂上到着！展望はなし。

7/8 12:23

ユキザサ

7/8 12:26

視界が突然開け、大町市の街並みが！

7/8 12:35

鉄杭を足場に急斜面を渡る箇所もあります。

7/8 12:46

ミヤマニガナ

7/8 12:53

ヨツバヒヨドリ

7/8 12:54

カラマツソウ

7/8 13:05

オオヤマレンゲ

7/8 13:05

タニウツギ

7/8 13:09

ユキザサ

7/8 13:09

クルマムグラ

7/8 13:42

サンカヨウの実

7/8 13:43

最終水場に到着

7/8 13:45

梯子が多いです。

7/8 13:55

渡渉ポイントも多く、増水時には進行困難な箇所も多そうです。

7/8 14:02

渡渉の梯子

7/8 14:02

渓谷の崖を登ったり下りたりの繰り返しが続きます。

7/8 14:10

魚止メの滝

7/8 14:19

崖側面を木梯子で渡る箇所も多いです。

7/8 14:32

ぬるぬるの苔の岩崖側面を横バイ移動することが多いです。

7/8 14:40

足場は鉄杭や、木片。

7/8 15:07

シモツケソウ

7/8 15:12

白沢登山口が見えた！

7/8 15:12

白沢登山口に到着

7/8 15:12

と思ったら、タクシーはこの下。

7/8 15:12

200m下と書いてありましたが、倍くらいはある感じ。途中茶色の大きな動物がいて一瞬熊かと思ったら猿でした。

7/8 15:21

無事、登山口で予約していたタクシーと合流。

7/8 18:48

夕食は安曇野IC近くの「かつ時」でタンパク質補給。

7/8 19:20

下山後の甘味：安曇野わさびソフトクリーム＠梓川SA

撮影機器：

HDR-CX170 SONY

Optio W90 ペンタックス

Optio WG-2 GPS ペンタックス

感想

Jinbei

♪餓鬼への道は天国と地獄！常念山脈最北端の旅（合戦尾根-燕岳-剣ズリ-餓鬼岳・唐沢岳・白沢登山口）♪

★1日目（中房温泉〜餓鬼岳小屋）
中房温泉の駐車場は、夏から秋にかけてのシーズン中、土日は夜中に到着しても駐車できないこともあるので、合戦尾根から入るのは時期を選ばないといけないが、今回金曜日に代休がとれ、海の日3連休の前週ということでまだそれほど山も駐車場も混まないだろうと計画したのが今回の山歩き。

　合戦尾根は何度も通過しているし整備が行き届いているので、ナイトハイクでも全く問題なく燕山荘に到着。7時前のこんな時間ではまだ喫茶営業もしてないだろうなとサンルームの方へ行くと、なんと！5時から営業になっている。さすが人気ナンバーワンの山小屋燕山荘。早速「イチゴミルク」を注文。まだ人もまばらなこの時間、燕山荘周りは景色も良いし今日は天気も良いわで落ち着ける。「このまままったりしてのんびり下山するのもいいな〜」、なんて考えはいけない！すっかり根っこがはえてしまった。この先が長いのでもう出発しなければ。

　北燕岳までは行ったことがあるがそれから先は未踏の地。まずは北燕岳先のお花畑に驚き！斜面一面に色とりどりの花が満開。中でもサンカヨウとサクラソウは素晴らしかった。次に、雪渓付近でライチョウ家族に遭遇！今シーズンも出会えて良かった〜。チビちゃんたちも元気いっぱいお母さんのまわりをウロウロ。みんな立派なライチョウに育ってね。ここまでは楽しく歩ける山行だった。

　ここから東沢乗越までの標高差500mの下りが長く感じたし、その後の標高差400mの登り返しがまたキツイ。倒木が道をふさぐなど結構な難路。東沢岳から先もアップダウンが多く、転落の恐れのある危険個所も多く、体力・気力ともに奪われていく。2か所ほど雪渓の残雪が多く誤った踏み跡も多くルートファインディングに少し手間取りました。ようやく小屋の屋根が見えた時はホッとしたな〜。燕岳から餓鬼岳小屋まで誰にも会わなかったけど、なんとこの日の餓鬼岳小屋泊は私達だけ。小屋にほかの宿泊者がいない体験は初めて。夕食をいただいたら早い時間から爆睡。山小屋でこんなに眠れたことは珍しい。

★2日目（餓鬼岳小屋〜唐沢岳〜白沢登山口）
　暗いうちから身支度を始めまずは餓鬼岳へ。もう東の空は赤みがさし、今日も良い天気の予感。このまま歩いていき展望台でご来光タイム！毎回この神々しい時間が楽しみだ。小屋で用意してもらったお弁当を食べながら美しい日の出を堪能し唐沢岳へ。所々コマクサの咲く場所もあるが、基本的には樹林帯の中足場の悪いアップダウンが続く。苦労して登った分、唐沢岳からの全方向ビューは格別だった。ここからまたもと来た道を戻るって餓鬼岳小屋へ。小屋から唐沢岳往復だけでも軽めの登山くらいはあるので大変だが、今日はこれから白沢登山口へ下山しなければ。

　小屋番の方にタクシーの手配をお願いしお礼を言って下山開始。百曲がりは昨日までの急斜面直登を思えば非常に歩きやすかったが、最終水場まではコースタイム以上に時間がかかってしまった。タクシーは15時にお迎えを頼んであるが、このままだと微妙に間に合わなくなりそうなので、タクシー会社に電話してお迎えを30分遅くしてもらった。

　ここからも壊れかかったハシゴや滑りやすい岩など気の抜けない道が続いたが、何とか登山口付近の林道までやってきた。餓鬼岳小屋からここまですれ違ったのは三組だけ。なんて静かな登山道でしょう。今頃、合戦尾根がきっとものすごい人口密度だと思うと。タクシーとの待合場所まであと5分ほどの所で、50m前方で茶色の大きな動物がのっそり林に隠れるのが見えました・・・。まさかクマ？タクシーに助けを呼ぼうにも携帯圏外だし、今更来た道戻るのかな、、と不安に思いつつも熊鈴を鳴らすと、な〜んだ、大きなニホンザルでした(笑）びっくりした。

　タクシーはすでに待機していてくれて、すぐに中房温泉へ戻ることができ一安心。運転手さんのお話も楽しかったです。

　この山行で、唐沢岳から大天井岳までルートがつながった。東鎌尾根を歩いて槍ヶ岳までいつか線つなぎしたいな〜！