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Yamareco

記録ID: 132536
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

八ヶ岳半縦走(小淵沢駅→編笠山→権現岳→赤岳→横岳→硫黄岳→根石岳→東天狗岳→渋の湯)

2011年09月07日(水) 〜 2011年09月09日(金)
 - 拍手
体力度
9
2〜3泊以上が適当
GPS
53:08
距離
39.8km
登り
3,677m
下り
2,714m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

9/7
小淵沢駅6:10
観音平9:14
青年小屋12:56
13:26編笠山14:11
青年小屋14:36

9/8
青年小屋5:29
権現小屋6:41
キレット小屋近く8:19
10:08赤岳11:11
13:04横岳13:20
硫黄岳山荘14:15
硫黄岳14:40
夏沢峠15:43
オーレン小屋16:10

9/9
オーレン小屋5:37
箕冠山6:22
根石岳6:39
東天狗岳7:10
黒百合ヒュッテ8:52
渋の湯バス停11:16
天候 9/7快晴
9/8快晴
9/9曇時々雨
過去天気図(気象庁) 2011年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
往路:中央本線の小淵沢駅
復路:アルピコ交通の渋の湯バス停→中央本線の茅野駅
コース状況/
危険箇所等
ルート上での台風12号による影響はありませんでした。

鎖場、ハシゴも慎重に行けば問題ありません。キレット小屋から赤岳へ向かうガレ場では石を落とさないように神経をかなり使います。

登山ポストは観音平の駐車場に有り。

バスの時間がすぐだったので利用はしませんでしたが、下山後は渋の湯で汗を流せます。
予約できる山小屋
黒百合ヒュッテ

感想

9/7
快晴で小淵沢駅から鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳そしてこれから登る八ヶ岳もきれいに見える中の出発。駅からは舗装された道を少しずつ登って行きます。

1時間ほど歩いてゴルフ場を過ぎたところでようやく山道らしい道になってきました。あまり歩く人がいないのか、草は結構生えておりました。観音平口からは舗装された坂道を少し登って、自然遊歩道へ入りました。ここは少し開けており、両側ススキの中を歩くため、非常に気持ちがよかったです。ただ、一箇所、ススキが完全に道を塞いでおり、こぐように進まなければなりませんでした。ここでかなり濡れてしまいました。

やがて林の中を一直線に登っていくような珍しい山道となり、この部分が思ったよりも長かったです。ヒカリゴケのある洞窟の前を通って、ようやく観音平に到着。車がたくさん駐車しておりました。これから登る編笠山も駐車場からよく見えました。ここからは樹林帯の中を登って行きました。迷いやすそうなところにはしっかりテープで目印がしてあり、問題なく進むことができました。少し開けてあるところからは南アルプスや富士山がよく見えました。

分岐では編笠山直登コースを選ばずに青年小屋へ直接向かいました。ややぬかるんでいるところや水が溜まっているところもあり、少し嫌な道でした。小屋まであと少しというところで、ショルダーバッグを背負って、片耳にイヤホンをして、颯爽と降りてくる年配の方とすれ違いました。あたかもそこら辺を散歩していそうに下山していったあの人は青年小屋のご主人だったかもしれません。

青年小屋に荷物を置いて、編笠山へ向かいました。大きな岩の上を慎重に超えて、樹林帯の中を少し歩いて山頂に到着。展望は抜群でした。山がたくさん見えそうなのは当日の天気からなんとなく予想できましたが、一番驚いたのは諏訪湖が見えたことでしょう。槍穂の稜線と諏訪湖が1枚の写真に収まってしまいました。1時間ほど景色を堪能して青年小屋へ戻って、テントを設営。夕食を食べてすぐに眠ってしまいました。

9/8
雲がややあるものの、遠くの山は問題なく見える中を出発しました。この日はオーレン小屋まで行く予定でしたので、早めに出発しました。樹林帯を越えて、一つピークを越えて、ガレ場、鎖場と続き、もう一つピークを越えて、トラバースする鎖場や、登りの鎖場と盛り沢山でしたが、晴れていて岩が濡れていないこともあって楽しく進むことができました。権現小屋付近でこれから行く赤岳、横岳、硫黄岳を一望でき、硫黄岳が結構遠くに見えたので、本当にこの日あそこまで行けるのか少し不安になりました。

キレット小屋へ向かって下り始め、最初の鎖場を降りると、長い長いハシゴが見えてきました。降りても降りても、振り返って下を覗いてみるとまだハシゴが続いていました。強烈なハシゴでした。この頃から北アルプスを始めとする西側の山々に太陽の光が当たるようになって、綺麗に見え始め、大変満足しました。その後、登っては大きく下るを何回か繰り返してようやくキレット小屋の近くへたどり着きました。青年小屋からここまで2時間半ほど登り下りしているのに標高が大して変わっていないところが縦走のまた面白いところでもあり、苦しいところでもあります。

赤岳までは3点支持が必要なガレ場があって、ハシゴや鎖も当然のようにたくさん出てきましたが、急に標高を上げすぎたせいか、山頂近くで頭痛がするようになってしまいました。高山病だったのかもしれません。それでも何とか竜頭峰を経て赤岳山頂に着きました。朝からあった雲もこの頃にはなくなって、展望は抜群でした。日光、赤城方面まで見えてしまったのは驚きでした。

山頂で1時間ぐらい滞在して、頭痛も落ち着いてきたので、横岳へ向かいました。頂上小屋からの下りの長いこと、長いこと。そして鎖場の下りは非常にいやらしかったです。晴れていたからよかったものの、天候が悪い時は間違っても下りたくはない道でした。赤岳天望荘から横岳への道のりも鎖場、ハシゴ、岩場と続きましたが、キレット小屋から赤岳までの道のりの険しさを考えるとわりと楽に思えました。もちろん厳しい道であったことには間違いないのですが。

横岳最高峰を越えて、鎖場地帯を通過してようやく道が穏やかになってきました。このような縦走路だったらいつでも歓迎です。台座ノ頭から少し下ったところで飲水がなくなってしまいました。3.5Lほど用意していたのですが、この日の暑さと行動時間の長さでとうとうなくなってしまいました。幸いにも硫黄岳山荘が近くにあってすぐに補給できましたので、助かりました。

硫黄岳への登りは近くのケルンを目標に徐々に高度を上げていく、気持ちのよい道でした。頂上付近から見える火口の迫力には驚かされました。硫黄岳にはなんとか着いたもののかなりへばってきましたので、夏沢峠への下りはかなりゆっくりしたものになりました。ガレ場のいやらしい下りで疲れた体には応えました。夏沢峠からオーレン小屋への道は苔生した中を進むことになり、夕日の光加減もあって非常に気持ちよかったです。オーレン小屋に到着し、気さくなご主人に迎えられ、長い1日がようやく終わりました。炭酸飲料を購入して飲み、落ち着いた後でテントを設営しました。スノコの上に設営できる素晴らしい場所でした。近くを流れる水の音がかなりのものなので、眠る際は耳栓はあった方がよろしいでしょう。夕食を作ってこの日もすぐに眠ってしまいました。

9/9
夜中から小雨がテントを叩いておいました。テントを撤収する際には少し小降りになったものの、撤収後に小屋の前で出発準備をしていると雨が強くなってきました。前日までの快晴はどこへ行ったのやらと思う中、出発しました。

樹林帯の中を歩いていると次第に雨はやんできたものの、木についていた水滴が風で横に飛ばされているのを目の当たりにし、嫌な予感がしました。箕冠山を越えて階段の坂を下って根石山荘前に着いた途端にものすごい風が西の方からやってきました。進めないほどではなかったので、ややかがみながら、根石岳まで登り、少し下ったハイマツに囲まれたところで一休憩。

東天狗岳までの登りも風と戦いつつ、なんとか行くことができました。展望は全くなく、これでは西天狗岳に行ってもしょうがないやと、そのまま黒百合ヒュッテを目指して下山しました。滑ってくださいと言わんばかりの大きな石がゴロゴロしている中を慎重に下山して行きました。かなりゆっくりしたペースで黒百合ヒュッテに到着。今思うと中山峠経由で下山したほうが道としては無難だったかもしれませんが、風が強い時は稜線を歩くよりもさっさと高度を下げたほうが気持ちとしては楽になるでしょう。どちらも難しいところです。

黒百合ヒュッテからの下り道も滑りやすそうな岩や木橋の中を非常に神経を使いながら歩いて行きました。苔は非常にきれいでしたが、雨が降った後に下る道としてはあまりうれしくありませんでした。乗るバスの時刻は決まっているので、全く急ぐ必要はなく、転ばないことだけに気を使ってゆっくり下っていきました。バス出発の15分ぐらい前になんとか渋の湯バス停に無事に着きました。ここで今回の縦走は終了しました。

帰りのバスで徐々に高度を落とすと、太陽と青空がしっかり見え、高い山の上だけに雲がかかっていました。山の天気というものはこういうものなのでしょう。


最終日こそ崩れましたが、晴天の中、南八ヶ岳の核心部を縦走でき、非常に満足の行く山行でした。

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