キタダケソウを探しにお花の楽園北岳へ

2018年07月01日(日) [日帰り]

• GPS: --:--
• 距離: 11.8km
• 登り: 1,744m
• 下り: 1,746m

コースタイム

日帰り

• 山行: 7:30
• 休憩: 2:30
• 合計: 10:00

6:10 広河原インフォメーションセンター
6:15 広河原・吊り橋分岐
6:40 白根御池分岐
7:40 7:50 白根御池小屋
8:10 8:20 大樺沢二俣
9:40 9:50 小太郎尾根分岐
10:40 10:50 北岳肩ノ小屋
11:00 11:10 両俣分岐
11:30 12:30 北岳
12:30 12:40 吊尾根分岐
12:50 13:00 吊尾根・北岳山荘トラバース道分岐
13:20 13:30 八本歯のコル
14:30 大樺沢二俣
14:50 15:00 白根御池小屋
16:00 白根御池分岐
16:10 広河原・吊り橋分岐
16:10 広河原インフォメーションセンター

天候

概ね晴れ、朝方は快晴

アクセス

利用交通機関：

バス タクシー 自家用車

芦安駐車場(無料、台)を利用。綺麗なトイレあり。バス停前の白峰会館では食事や日帰り入浴も可能です。
南アルプス林道は、夜叉神ゲートから先はマイカー規制のため、芦安駐車場から広河原までは、乗合タクシーかバスでの移動になります。所要時間は約45分、料金は乗合タクシーが1100円+協力金100円。バスは1030円+協力金100円です(マイカー規制協力金は、ゲートや駐車場の管理費に充てられるそうです)。タクシーの方が若干早く出発する上、荷物はラゲッジルームに載せてもらえて広々乗れます。

コース状況／危険箇所等

よく整備されていますが、急坂が多いです。
左俣コースの雪渓は、何ヵ所か雪の上を歩かなければなりませんが、脇の夏道がほとんど出ており、夏道の歩行も可能です。大樺沢二俣で雪渓の上に乗る際、スノーブリッジが大分薄くなっています。私の目の前で見事にスノーブリッジが崩れ落ち、渡っていた方が転落したのを見ました。高さがないので怪我にはなりませんでしたが、雪渓に乗り上げるポイントは注意が必要です。

写真

6/30 12:44

本当は土曜日に登る予定でしたが、芦安駐車場で車中泊をしていたら5時間も寝坊(笑)
登山は日曜日に変更し、この日は富士五湖周辺をドライブしていました。

6/30 13:52

どこもキャンパーがたくさんでした。せっかくなので、私もちょっとだけ湖畔でバーベキューをしてのんびり過ごしました。この日の富士山は姿を見せたり雲に隠れたりでしたが、空は青く、どこも非常に綺麗な景色でした。

6/30 22:07

土曜の夜、二度目の芦安駐車場に戻って車中泊(笑)
この週末はうだるような暑さでしたが、秘密兵器網戸を張ってガラスハッチを全開にしたので風も通り、快適車中泊でした！蚊が入ってこないのが良かった！

7/1 4:33

AM4:00頃、皆さん乗合タクシーの列に並び始めます。この日は始発のAM5:15時点で数十名でしたが、前日の土曜日は200名以上だったとのことです(私は車内で爆睡中w)。始発便で土曜日は10人乗りの乗合タクシーが10台ほど、バスが6,7台ほど出たようですが、日曜日は半分もありませんでした。

7/1 5:12

車酔いしやすい方は、酔い止めを服用してから乗った方がいいと思います。連続するカーブにも時速40km近いスピードで突っ込むこともあり、尾瀬の鳩待峠行きのバスみたいな感じです。このカーテンの角度で遠心力が伝わるでしょうか(笑)

7/1 5:27

芦安駐車場をAM5:15に出発し、夜叉神峠のゲート前で、AM5:30のゲートオープンまで一旦停車。

7/1 5:57

AM6:00頃、広河原に到着。広河原の標高は1520Mで、北岳山頂との標高差は1673Mもあります。ここでトイレを済ませて体操をし、AM6:10頃、歩き始めました。

7/1 6:09

北岳山頂を見ながら出発！遠っっっ！笑

7/1 6:10

出発地点の吊り橋。

7/1 6:11

正面に北岳を見ながら渡る吊り橋、良いですね！土曜日は今一つな天気だったようですが、この日の朝は超快晴！

7/1 6:17

早速広がる南アルプスの豊かな森。南アルプスの森、大好きです。

7/1 6:17

しかし、樹林帯はこの時間でもあまり涼しくありませんでした。これは汗だく警報発令です、、

7/1 7:24

苔とマイヅルソウと青空。

7/1 7:34

タカネグンナイフウロ。分岐より下に沢山咲いていました。

7/1 7:34

モミジカラマツ。

7/1 7:35

橋のかかった渡渓ポイント。青空と水の音が気持ち良いです。

7/1 7:45

AM7:40頃、白峰御池小屋に到着。ここの水はとても美味しかったです。

7/1 7:48

御池前のテン場。水面に映るカラフルなテント、画になりすぎますね！

7/1 7:48

目指す山頂方面。今回は右俣コースを歩きましたが、ほとんどの方は草スベリコースでした。

7/1 7:54

バイケイソウは今年は咲き年でした！

7/1 8:06

7/1 8:09

大樺沢二俣から見る北岳。

7/1 8:10

大樺沢二俣で雪渓に乗り上げる際、スノーブリッジが大分薄くなっている箇所があり、注意が必要です。私の目の前でスノーブリッジが崩落し、渡っていた方が転落しました。幸いにも高さがないので怪我には至らず良かったです。

7/1 8:11

青と白と緑。

7/1 8:11

雪渓を登る方。

7/1 8:11

誰もいない右俣コースでは、この大迫力のバットレスを独り占めできました。

7/1 8:27

7/1 8:29

ダケカンバの林になってきました。

7/1 8:32

ひときわ存在感のあるタカネバラ。

7/1 8:37

シナノキンバイ。

7/1 8:44

ツマトリソウ。

7/1 8:54

7/1 8:55

7/1 8:56

シナノキンバイが超沢山！

7/1 8:58

でっけえ！

7/1 8:58

ウサギギク(キングルマ)。レンズが汚れてボヤけてしまいました。

7/1 8:59

ウサギギクと北岳。うーん、夏ですな！

7/1 9:01

7/1 9:06

ミヤマキンポウゲと北岳。

7/1 9:10

途中ダケカンバの林から開けた場所に抜けると、目の前にゴツい北岳がドカンと！

7/1 9:10

イワカガミと北岳。

7/1 9:11

やっぱり花はローアングルで撮るのが好きですが、おかげで毎回太ももに余計なダメージ溜まりまくりです。

7/1 9:11

超大群落がそこらじゅうにありました。

7/1 9:13

7/1 9:14

7/1 9:16

バイケイソウもっさもさ。

7/1 9:40

7/1 9:42

ハクサンチドリ。

7/1 9:48

シナノキンバイの大輪。

7/1 9:48

7/1 9:49

7/1 9:50

小太郎尾根分岐付近は、まさに圧巻のお花畑でした。ここまでのシナノキンバイの超大群落は初めてでした。

7/1 9:51

たまらん！

7/1 9:52

ハクサンイチゲ。

7/1 9:52

ダメだ、見惚れて足が動かん。

7/1 9:59

7/1 9:59

背景が黄色にボケるのがたまらない！

7/1 10:04

斜面を黄色で埋め尽くさんばかりのシナノキンバイの超大群落！マジで興奮しました。

7/1 10:04

黄色い花弁に見えるのは額だそうです。驚きました。確かに裏から見ると緑色の額がない、、

7/1 10:04

何枚も何枚も同じような写真を撮り、ここだけで数十枚撮りました。

7/1 10:04

いつまでも見ていたい景色でした。絵ハガキの世界のようでした。これだけでも来た甲斐があります。

7/1 10:12

南アルプスの女王仙丈ヶ岳。

7/1 10:12

夏の空。

7/1 10:16

稜線上に出ました。国内最高の稜線歩きが始まります。

7/1 10:19

ツガザクラ。

7/1 10:19

イワウメ。

7/1 10:21

雲海バックに。

7/1 10:22

最高の道です。

7/1 10:29

7/1 10:29

甲斐駒ヶ岳の山頂もチラリ。

7/1 10:36

まさにお花の楽園でした。

7/1 10:38

ヨツバシオガマ。

7/1 10:38

ハクサンイチゲの超大群落の斜面と雲海。

7/1 10:39

いやー、すげえわ。

7/1 10:42

AM10:40頃、北岳肩ノ小屋に到着。

7/1 10:43

丁度荷揚げのタイミングでした。

7/1 10:43

デカいヘリだと、小石も飛んでくるようです。小屋のスタッフの言うことはきちんと聞きましょう。

7/1 10:44

カッコいい！

7/1 10:50

ハクサンイチゲと雲海。

7/1 10:52

キバナシャクナゲと青空。

7/1 10:53

7/1 10:59

北岳肩ノ小屋を見下ろす。奥には甲斐駒ヶ岳。今年の晩秋に行く計画中です。

7/1 11:01

7/1 11:01

どこまでも続く雲の海。

7/1 11:05

雲海が綺麗だったので居合わせた大学生のパーティーに撮っていただきました。

7/1 11:10

仙丈ヶ岳をバックにもう一枚。

7/1 11:10

南アルプスの山塊は本当にでっかいなあ。

7/1 11:11

壮大な景色の中で飛んでみた。

7/1 11:32

AM11:30頃、北岳登頂！思ったよりも山頂は空いていました。20名いないくらいだったでしょうか。

7/1 11:37

記念に。

7/1 11:58

三角点。

7/1 11:33

山頂から雲海を眺める。この日は雲があり、富士山は見えませんでしたが、代わりにこの雲海を楽しめたので良しとしましょう。

7/1 11:33

カッコいいなー！

7/1 11:39

すっかり夏山です。

7/1 12:02

標高3193Mでの山カフェ。

7/1 12:16

蒸らし中。

7/1 12:17

乾杯！

7/1 12:30

こんな斜面に寝転がってお昼寝してみたい。

7/1 12:30

7/1 12:30

7/1 12:31

ハクサンイチゲだらけ。まさにお花の楽園でした。

7/1 12:31

数にしたらいったいどれだけ咲いてるんでしょう。

7/1 12:33

お花だらけの斜面。

7/1 12:35

山頂を振り返る。人って小さいなあ。

7/1 12:37

北岳山頂から間ノ岳方面に歩いて数分、数人のハイカーが写真を撮っていたので近づいてみると、お目当てのキタダケソウに会えました!!

7/1 12:37

花弁と葉の形がハクサンイチゲとはだいぶ異なりますが、これだけハクサンイチゲだらけの場所にあるので、他のハイカーがいなければ見落としていた可能性大です。

7/1 12:43

比較用にこちらはハクサンイチゲ。

7/1 12:45

キタダケソウは北岳の固有種のキンポウゲ科の花です。背丈は約15cm、花弁の大きさは約3cm。ハクサンイチゲとの1番簡単な見分け方は、ハクサンイチゲは毛が生えギザギザな葉であるのに対し、キタダケソウは毛がなく先端が尖っていない葉であるのが1番簡単な見分け方です。

7/1 12:40

芦安駐車場のスタッフに、例年よりも開花が2,3週間早く、もう10株程度しかないと聞いていましたが、無事見ることができました！

7/1 12:41

本当に見られてよかった！タイミングよく居合わせた方に感謝です！

7/1 12:42

蜜を吸いに来た蜂。

7/1 12:45

キタダケソウとハクサンイチゲ。

7/1 12:43

チシマアマナ。

7/1 12:44

7/1 12:45

ガスが近づいてきました。稜線でガスに飲まれなくてよかったー

7/1 12:46

ピンクのチシマアマナ。

7/1 12:47

7/1 12:53

斜面を埋め尽くすお花たち。

7/1 12:54

こちらはミヤマキンバイでしょうか。

7/1 12:55

ハクサンイチゲがもっさり。

7/1 12:56

7/1 12:58

八本歯のコルに向かう道中、ヤマオダマキがたくさん咲いていました。

7/1 12:59

花弁が大きいのでひときわ存在感があります。

7/1 13:03

青空バックに。

7/1 13:04

最高な山でした。次は白峰三山を縦走したいです。

7/1 13:08

八本歯のコルへの道は、こんな感じのガレ場になっています。

7/1 13:15

ツガザクラ。

7/1 13:17

コル付近は本当に険しい地形でした。

7/1 13:18

イワツメクサ。

7/1 13:19

今日はハクサンイチゲだけで何枚撮影しただろう、、

7/1 13:22

かなり急な丸太の階段。ステップの踏み外しに十分にご注意下さい。

7/1 13:24

めちゃくちゃ色が濃いイワカガミ。

7/1 13:25

ツガザクラとイワカガミ。

7/1 13:26

PM1:20頃、八本歯のコルに到着。

7/1 13:50

雪渓の上部に出ました。

7/1 13:55

少し涼しくて気持ち良いです。

7/1 14:10

巨大滑り台ですね、転んだらどれだけ落ちることやら、、

7/1 14:17

ちなみに雪渓の脇に夏道がほとんど出ていました。下りなので安全な夏道を歩きました。

7/1 14:28

モミジカラマツ。

7/1 14:31

グンナイフウロ。

7/1 14:32

登りのとき、目の前で人が乗って崩落したスノーブリッジはかろうじてまだ残っていました。今週中には落ちるんだろうなあ。

7/1 14:49

PM2:50頃、白峰御池小屋に到着。青空の映る御池には、オタマジャクシが沢山泳いでいました。

7/1 14:52

シラビソの大好きな森をぐんぐん下ります。

7/1 15:12

登りでは気づかなかったギンリョウソウ。今年はよく会うなあ。

7/1 16:12

PM4:10頃、広河原に無事下山。

7/1 16:13

最後に振り返ると、先程はガスに飲まれた北岳山頂がお見送りしてくれました。

追加情報。7/5現在、台風の影響で広河原に至る林道は通行止め、登山道も崩落箇所があるとのことです。今週末ご予定の方は事前に調べた方ががよさそうです、、

撮影機器：

E-M10MarkII OLYMPUS CORPORATION

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え 靴 予備靴ひも ザック ザックカバー 昼ご飯 行動食 非常食 調理用食材 調味料 飲料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器 調理器具 ライター 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ストック ナイフ カメラ

感想

ra-men

キタダケソウが例年よりも早く開花しているということで、今回は北岳へ。

疲労が蓄積していて芦安駐車場で大寝坊して、7/1に予定を変更しての山行でした。
6/30の深夜に到着した頃、芦安駐車場は第一駐車場は満車、第三駐車場は7割程、第四・第五駐車場はガラガラといった感じでした。大寝坊でとっくに始発便が出た後は第三駐車場も満車、バス停まで少し歩かなければいけない第四・第五駐車場もそこそこ埋まっていましたが、想定よりは空いていました。土曜の始発便も1時間前に並べば余裕だと思います。

翌日夜に再び来たときには、土曜日の日帰り客が帰った後なので、第一駐車場に停められました。朝方には満車になっていましたが、日曜日の始発便は土曜日ほどの人数もおらず、意外と日曜日の日帰りもいいかもしれませんね。

この時期の休日始発便はAM5:15、広河原の登山口に着くのはAM6:00頃です。最終便は16:40なので、芦安駐車場から日帰りだと少々忙しいです。

しかし、歩き始めてみれば、北岳は本当に高山植物の宝庫で、今回のコースだと白峰御池小屋を過ぎた辺りから色とりどりのお花たちが私の足を止めました。北岳肩ノ小屋に着いた頃には、既に500枚ほど撮影しており、スクワットを繰り返して太ももがなかなかに疲れてしまいました(笑) 特に見事だったのは小太郎尾根分岐付近のシナノキンバイの大群落、稜線に出てからの斜面を埋め尽くさんばかりのハクサンイチゲでした。最大のターゲットはキタダケソウでしたが、この圧巻のお花畑だけでも登る価値ありです。

キタダケソウは、北岳山頂から間ノ岳方面に20分程？歩いた斜面の岩肌にありました。数人のハイカーが写真を撮っていたのでなんとか出会うことができましたが、周りがとにかくハクサンイチゲだらけで、写真も大量に撮って満足し、少しスルー気味で歩いている頃だったので、おそらく誰もいなければ気付かずに下山していたでしょう。本当に感謝です！

キタダケソウは、北岳の固有種のキンポウゲ科の多年草です。パッと見た感じはハクサンイチゲに似ています。1番簡単な見分け方は、ハクサンイチゲの葉は毛が生えてギザギザしているのに対し、キタダケソウの葉は尖っておらず、毛もありません。歩きながらだと見分けるのは難しいですが(笑) 例年よりも2,3週間ほど開花が早く、芦安駐車場のスタッフからは既に10株程度しかないと聞いておりましたが、なんとか見ることができて本当に満足でした。絶滅も危惧される花ですが、いつまでも可憐な花を咲かせて欲しいですね。

コメント

Ud6900

ra-menさん
こんばんは、山頂直下で夫婦でご一緒したものです。写真綺麗に撮れてますね、同じ時間帯に登って撮った私の写真とは大違いです。そのまま草滑りからピストンしたので北岳草も見れませんでしたが、写真を拝見出来て良かったです。16時のバスに駆け込みましたが座れませんでした…かなり疲れました、まだ筋肉痛です。またどこかでお会いしましょう！

ra-men

Re: 無題
Ud6900さん、コメントありがとうございます。おかげさまで楽しく歩けました！ただ、暑くて結構キツかったですね！20代の私でもそこそこ疲れるのに、登頂して大盛り上がりで私よりもよっぽど元気な年配の方も多く、本当に登山をしている方は皆さんお若いと思います、、
下山時にご一緒した体力お化けのスーパーおじいちゃんは、なんと間ノ岳まで日帰りだったそうです。富士山に標高0Mから登ったり、東北で3日で7座登ったり、登山以外にも自転車で1日で100km以上走ったりと、とんでもない方でした。日頃からの身体作りの大切さを改めて思い知らされました。
今年は時間がとれたら北ア、南アにまた登りにいきたいと考えております。またどこかの山でお会いできるといいですね！