高瀬ダム〜野口五郎岳、水晶岳、赤牛岳。最後に烏帽子岳。見飽きることのない展望抜群のU字往復。


- GPS
- 57:35
- 距離
- 38.1km
- 登り
- 3,317m
- 下り
- 3,341m
コースタイム
- 山行
- 8:08
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 8:25
- 山行
- 9:55
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 10:56
- 山行
- 10:34
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 10:53
初めて間近で水晶岳を見たときの印象は強く、いまだに残っている。
まだ北アルプスにも不案内で、勝手に独立した山と思い込んでいたため、その黒々とした山頂から延々と続く尾根になにやら不可解な思いがしたものだ。こちらの知識不足からくるというのにだ。その尾根は途中赤茶けて、水晶岳の黒光りとは対照的だった。山頂部を尖らせる雄々しい水晶に比べ、なだらかな裾野を引く柔らかい面持ちだった。赤牛岳と後で知った。
このとき以来、いつかは歩きたいと。
天候 | 15日(日)晴れ 16日(月)晴れ、ところどころガスがなびく 17日(火)晴れ、遠望よし。午前中、周囲の山々鮮明。ガスの流れもほぼなし |
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過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
帰りも高瀬ダムより七倉山荘までタクシー |
コース状況/ 危険箇所等 |
○登山口から烏帽子小屋まで: ブナ立尾根の登山道は整備が行きとどいている。靴を地面と水平に置けるように十分に考えられている。下山時はこれがずいぶんと有効でつま先の疲弊少なし。 ○烏帽子小屋から水晶小屋まで: 概ね良好。 ○水晶小屋から赤牛岳まで: 概ね良好だが、赤牛までの長いコースは、いくつもの山稜を越えるため、稜線直下をトラバースする形で登山道が付けられている。そのため花崗岩斜面を何度も通過することになるが、ペイントマークが少なかったり消えかかったりと、ずいぶんと神経を使うところ多し。またどこを通れば先の道に続くのかが分かりにくいところも多く、この確認作業で時間をとられる。さらに、鞍部の広い砂礫地では、踏み跡が薄いため、登山道の出入りに気を使う。 晴れ渡り、ガスの流れも皆無で、全体的に登山道が視認できたが、小迷いがつきまとう。 ○登山口から赤牛岳まで: 危険を感じるところはなかった。(天気に左右される可能性大) |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
時計
タオル
ストック
カメラ
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感想
水晶岳に行くには、折立、新穂高、飛越新道、ブナ立尾根とおおよそ4コースが一般的と思われる。ブナ立尾根は未踏で、今回が初めて。
1日目
烏帽子小屋までのブナ立尾根は、七倉の登山届け提出時に、道は整備されてるよ、と言われた通り、歩き良い道だった。だが、尾根に出るまでがしんどい。とりわけ最後の1時間は、猛暑も加わり、汗だらだらでへとへとだった。水場がないのもかなりきつい。
野口五郎岳への道も初めて。午後というのにガスは少なく、眺めよく快適に歩ける。風が吹くと気持ちがいい。烏帽子小屋先の砂礫地帯にコマクサがたくさん咲いていたが、風が強く、またあまりの暑さからか綺麗な個体が見つからず、帰りに期待。山稜全体が花崗岩で、白っぽい世界も明るくてすばらしい。
【野口五郎小屋泊】定員未満で、ゆったりと休むことができた。四人スペースでひとりという贅沢だった。
2日目
真砂岳分岐では、湯俣方面通行不可能の立て札あり。東沢乗越に下りきると、やっと谷をまたぐのだと思う。
水晶小屋到着9時。宿泊手続き1番乗り。余分な荷物を置き、軽身で出発。
水晶岳山頂を通過し赤牛岳へ。すばらしい展望が続く。とりわけ、薬師岳カールが間近で見れるのが圧巻。景色に見とれていると、道を失いそうになる。
帰り、本日2度目の水晶岳山頂。この登り返しがひどくこたえた。その後は急いで水晶小屋へ、5時から夕食なので。本来なら、もう2、3時間ゆっくりと楽しみたい、そんな道だった。
【水晶小屋泊】オープン2日目。こちらも定員未満で、布団一枚を確保。(昨日のオープン日も、ちょうど定員数で、ひとり布団一枚が確保できたそうだ)この小屋は常に定員オーバーの情報があり、運がよかったか。
ここほど綺麗なトイレを今まで見たことがない。小屋の女性に訊いたところ、おが屑のバイオトイレだそうだ。またオーナーさんが自然に配慮をしていて、昼間の電気は、晴れの日なら小屋の風力と太陽光で賄っているそうだ。感心する。
3日目
水晶小屋からの戻りの日。
朝方は、風が強く、谷をガスが流れ、天気が怪しいと思ったが、ぐんぐんと良くなり、視界の透明度も増し、3日間で一番いい天気となった。大快晴とでも言おうか。
野口五郎岳の山頂を再度踏むと、周囲をすべて山々に囲まれた展望の良さに再び感動。見渡せるどの山にもガスが流れていなかった。北アルプスに展望のすぐれた山頂は数々あれど、ここの山頂は群を抜いてすばらしい。展望100名山なるものがあったら、きっと上位に入るだろう。
十分堪能できた山旅であった。
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