水と森と岩と空 槍ヶ岳
- GPS
- 24:22
- 距離
- 41.4km
- 登り
- 1,899m
- 下り
- 1,829m
コースタイム
- 山行
- 3:33
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 4:05
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 10:22
- 山行
- 8:21
- 休憩
- 1:46
- 合計
- 10:07
2日目 ペースをゆっくり、ババ平・大曲で小休止、水俣乗越で小休止。
ヒュッテ大槍で大休止(昼食)。槍ヶ岳山荘到着で小休止。
槍ヶ岳山頂で小休止
3日目 槍沢最終水場で小休止。大曲・ババ平・槍沢ロッヂ・一ノ俣で小休止。
横尾山荘で大休止(昼食)・徳沢・明神池で小休止。
小梨平キャンプ場で入浴後帰宅。
天候 | 1日目 晴れ 2日目 曇り→晴れ 3日目 曇り→晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 上高地よりアルピコ交通路線バス →新島々より在来線 →松本より特急あずさ |
コース状況/ 危険箇所等 |
基本的には全行程ルートは整備されている。 1日目・2日目は平日ということもありすいていた。 3日目は山の日・土曜日で登ってくる登山客とのすれ違いが多かった。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
ヘルメット
ミニ三脚・サポーター・お湯
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感想
ついに満を期しての2泊3日槍ヶ岳登頂山行。本来は7日からのスタートであったが、台風13号の進路に翻弄される形で、9日にスライドするという波乱の幕明けなった。
台風が関東の東を通過してる段階で新宿のバスタから高速バスに乗り込む。談合坂・諏訪とSAを通過するうちに雲は次第に少なくなっていく。松本から飛騨方面の山中に入っても雲は少なく好天の予感。上高地到着後、直ちに行動を開始。なぜなら今回は槍ヶ岳登頂と並ぶ目的があった。槍沢ロッヂに勤める知人を訪ねることである。ぜひ宿泊したいということで、通常5時間弱かかるルートであったが山小屋のチェックインは16時以降は非常識、ということもあり昼スタートで16時到着という強行軍ではじまった初日。初めての上高地の風景に目を奪われながらも、足を速めなければいけないというジレンマにさいなまれながらもどんどん中継点を過ぎていく。槍ヶ岳登山の前半は西日が差し込む森・みずみずしい清流、景色が応援してくれた。
槍沢ロッジには16時過ぎになんとか到着。知人との旧交を温め、風呂付きの好条件の1泊目を過ごした。
2日目。初日の夜から若干の不安があった。それは前回山行の女峰山の長い下りで痛めた膝がすこし傷んだことだ。まだ初日15キロ歩いたもののほぼ平坦で、比高では400m程度しか登っていない。それなのに痛みが…この後の登り、帰りの下りを考えると不安が非常に大きい。その悩みを今回のリーダーでもあり、山登りの世界に誘ってくれた恩師に打ち明けると、2日目・3日目は高低差があるのでゆっくり進む、様子をみて進もうと気をつかってもらった。引き返すという最も避けたい選択、しかし最も必要で勇気のいる選択をこれほどまでに意識して進む山行は初めてだ。今回の敵は厳しい難路・長い行程ではなく、自分の不安と欲だった。そこから救ってくれたのが今回のパーティとといえる。精神的に支えられながら槍沢から東鎌尾根を越え、進んでいく。痛みは出なかった。ペースで負担を軽くできるというのは当たり前だが、なかなかせっかちな登山が続いて中で実感できなった貴重な経験ととなった。
景色はもう写真の通り、初来訪の北アルプス深部の絶景に言葉を失う。メンバーの過半数はや槍ヶ岳と登頂済みだが、東鎌尾根はは初めて、その角度から見るや槍の穂先は、山好きの人間にとっては普遍的な絶景である、それがだんだん近づいてくる(いや近づいていく)感覚はとてつもない高揚感を伴う。厳しい岩稜を越えてのヒュッテ大槍での醤油ラーメンの味は生涯忘れないであろう。
昼過ぎに槍ヶ岳山荘に到着(実はヒュッテ大槍からのこの道のりが一番怖かったかも)。チェックイン・小休止後、いよいよ槍ヶ岳へアタック。梯子と鎖を伝い登頂。え、早い!、長い長い東鎌尾根での精神の消耗にくらべれな実にあっけないとというか助かった。しかし山頂に立てば、急に万感の思いがこみ上げうるっとくる。そして2年前に今日のパーティ全員が参加した常念から燕までの稜線も一望できた。登山を初めて4年目、それまで培った全能力を発揮しての「結果」となった。自分を励まし、安全に連れてきてくれたパーティには感謝の気持ちしかない。生涯わすれまい。
残念ながら夕焼け・ご来光は夕方からの曇り・ガスによりみることはできなかったがまたいつかと思えば、今回は何も惜しくはない。先ほど全能力といったが、力を
を振り絞ったのは、やはり3日目の下りだ。全行程21キロのすさまじさ。初日は時間というハードルであったが、今日は距離との戦い。不安な膝は2日目はまったく痛みは出なかったが、今回は覚悟。槍沢を目指しすり鉢をゆっくり降りていく。厳しい下りは大曲までで、痛みはそこそこ。ストックを使うのと、パーティのペースコントロールに助けられた。当初は真っ白だったが高度が落ちるにつれ、雲海と太陽、沢の音、行きは槍が近づく高揚感に対し、帰りは無事の下山が近づく安心感。慎重に進んでいく。槍沢ロッヂで知人に再会、一ノ俣まで送ってくれた。横尾で昼食(二度目の醤油ラーメン)後、平坦ながらボロボロの足を長い道のりが襲う。明神池では木の根またぐのですら難儀する状態、河童橋までの遊歩道はは気力を振り絞る。軽装の観光客をみると人里に帰ってきた実感が。振り絞って振りしぼって下山完了。
やりきった3日間であった。経験したことのない絶景・長い道のり、はじまったばかりの登山人生の重要な機会となった。ここまでの経験をしっかり活かし、生涯安全な登山を続けていきたい。
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