奥穂高岳−憧れの岩稜歩きと大展望の山頂−
- GPS
- 33:09
- 距離
- 36.8km
- 登り
- 3,215m
- 下り
- 3,210m
コースタイム
- 山行
- 6:52
- 休憩
- 2:40
- 合計
- 9:32
天候 | 快晴! |
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過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
【駐車料金】1日600円 【バス料金】片道1,160円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※好天時の状況です。悪天候時は難易度は上がると思います。 【上高地〜横尾】 危険個所なし。ウォーキングコース。 【横尾〜涸沢】 危険個所なし。良く整備されて歩きやすい。遊歩道レベル。 【涸沢〜ザイテングラート〜穂高山荘】 ザイテングラート取付からが急登の岩稜地帯。整備されているため慎重に歩けば問題ない。ただし、登山者が多い季節はその分、人工落石やすれ違い時にバランスを崩すなどリスクはあがるかも。 【穂高岳山荘〜奥穂高山頂】 整備されており慎重に歩けば問題ないが、奥穂高岳山荘からのいきなりの急登が一番神経を使うかも。 【奥穂高山頂〜紀美子平】(吊り尾根) 岩稜地帯であり緊張する箇所もある。岩稜歩きの経験のない人は経験者と同行を。 【紀美子平〜前穂高山頂(ピストン)】 3000m級におけるかなりの急登。息はきれます。すれ違いもあるので時間、体力に余裕を持って挑戦を。 【紀美子平〜岳沢小屋】(重太郎新道) 激下り多数あり。距離もあって神経も使います。下りで使うならある程度、急な下りの経験を積んでからをおすすめします。 【岳沢小屋〜上高地】 整備されて歩きやすい。 |
その他周辺情報 | 【日帰り温泉(高山方面)】 ・ひらゆの森(定番) ・ほうの木平・宿禰の湯(空いていてよかったです) |
写真
装備
共同装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
行動食
ハイドレーション
コンパス
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
カメラ
ヘルメット
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感想
【感想】
ようやく奥穂高岳に登ることができました。
昨年、長男の夏休みに合わせて槍穂縦走(大キレット経由)に挑戦しようと計画を練ったものの、せっかく取った休日は天候が悪く断念。
さて、満を持して今年こそと計画したものの、1泊2日の日程しか調整できず、槍穂縦走は断念して、計画の練り直し。
そうだ、まだ世間で大人気の涸沢にいったことないから行ってみよう!というか上高地から明神まですら行ったことがないので一度は見てみないと!そしていつも西穂山頂から見てた奥穂から吊り尾根を通って前穂に登って降りてみよう!
2日間とも天気に恵まれて岩稜歩きと大絶景を堪能!
登山道も整備が行き届いている。小屋も充実している。岩場も楽しめる。景色も最高。そりゃぁ皆が憧れるのも納得。
充実の山行となりました!
【1日目】
深夜2時に自宅出発。一眼レフをザックに取り付けるアタッチメントを付け忘れるのに気づくもまぁなんとかなるだろうと出発。結果的にカラビナで代用したが終始使いづらかった・・・。
さて、あかんだな駐車場から始発便2台目の臨時便で上高地へ。
上高地に到着すると準備もほどほどに歩き始める。
1時間ほどで明神に到着。ここで朝一のトイレを済ませる。
はじめての横尾までの平坦な道のりは精神的にきつかった。
しかもこの時間から歩き始めるひとは健脚揃いでどんどん抜かれていく。槍ヶ岳、穂高も今日のうちに登ってしまう人ばかりなんだろう。
徳沢園はテント泊の人で大人気。売店もオシャレ。世の中のキャンプブームの一端を垣間見た気がした。
2時間半かけて横尾山荘到着。こちらも新しい建物で整備されている。まだ朝なのに人がたくさんでびっくり。
ここから、槍ヶ岳方面の方と別れるせいか、ここからは比較的に静かな道に。
といっても登山道がかなり整備されており歩きやすい。石段や石畳の箇所もある。もはや遊歩道。さすがの人気コースで整備が行き届いている。
昨日、涸沢であろう人達ともすれ違う。まだ小さい子を連れた家族連れも多い。涸沢でテント泊するだけでも家族の良い思い出になるだろうなぁ。
快調に歩いていくと視界が開けて涸沢カールが見える。ここも石段の道で登ると涸沢ヒュッテだ。
雑誌では何度も見たことがあるヒュッテのテラス。奥穂、北穂、前穂と北アルプスの稜線が目の前に。思っていた通りの素晴らしいロケーションだ。
ここで食事休憩。テラスで長男はラーメン、私はカレーを食べる。美味しい。
奥穂へのルートを眺めてみる。ザイテングラートはどこだろう?もしかして緑があるあの支稜?名前の響きからザレた道をジグザグに行くのかと思っていたけど実際はああいうところなのか。
ザイテングラートの取付からがようやく登山らしい道となった。ただ、整備されているので、それほど難易度は高いとは感じなかった。天候が良かったのと時間的に下山者とのすれ違いも少なかったためかもしれない。
しかし、さすが3,000m近くということもあって息を切らせながら登っていき、穂高岳山荘に到着。さっそくチェックイン。
予定よりも早く到着して時間はたっぷり。テラスでゆっくり景色を眺めてから涸沢岳にサクッと登頂。
涸沢岳山頂でのんびりしていると、小二の親子が北穂方面からやってきた。山頂で他の方と話をしているのを聞いていると、燕岳で一泊、表銀座を通って槍ヶ岳で一泊、今日は大キレットを通過してきたとのこと。息子と二人ですごすぎると話のネタに。
ちなみに、部屋の同室の方は西穂からジャンダルムを通って9時間かけて縦走してきたとのこと。部屋で大キレットの話をしていると、長男が「岳(漫画)で大キレットで雨の日に縦走して滑落した話があった」と言うと、その同室の男性が「それ、ほとんど自分のこと言われているよう。学生時代のこと、雨の日に大キレットで滑落してカッパがびりびりに破れた状態でなんとか北穂の小屋にたどり着いて・・・。なんとか泊めてもらって」という話を聞かせてもらった。
夕方になると涸沢カールはガスで隠れていた。暑くもないのでテラスでゆっくりしていると涸沢カールにブロッケン現象が。大勢の登山者が手を振ってみたりしながら歓声をあげていた。
小屋は予約しておいたおかげか、1人で布団一枚。夕食は2回転目。美味しくいただく。長男は頭痛がするとのことであまり食欲がなかったが、食後に頭痛薬を飲んだら治ったようだった。
この日はキレイな夕日。ヘリポートまでサンダルで登ってしばし夕景鑑賞。雲海に浮かぶ笠ヶ岳の上に夕日が沈む。稜線上の小屋でしか味わえない絶景を堪能。
さて、山荘に戻ろうとしてサンダルが石段にひっかかってズッコケる。あわや石段を転げ落ちるところだった。左足に擦り傷を背負う。登山中ではなく、まさかこんなところで負傷するとは・・・。
部屋に戻ると一気に疲れが出て爆睡。きづくと21時の消灯時刻。満点の星空を眺めるつもりが満室の部屋を音を立てて出ていく勇気がなく、朝まで睡眠。
【2日目】
この日も快晴。朝日を眺めた後、すぐ食事。 6時からだと聞いていたけれど、5時から一回目の朝食だった。大勢の人が朝焼けを眺めている間に食堂に滑り込む。早く朝食が取れてラッキー。
思いのほか早く朝食がとれたので予定よりも1時間はやく出発。
さぁ、いざ奥穂高岳へ!
山荘から早速の急登。ハシゴもある。ちょっとした渋滞になるも、朝一で体が動かないので丁度良かった。ゆったりとしたペースで登っていく。
少し登ると笠ヶ岳が見える。後ろを振り返ると涸沢岳、北穂高岳の向こうに槍ヶ岳!前を向くとジャンダルム!
渋滞していても絶景を眺めつつなので気持ちがいい。
それほど疲れもなく、奥穂山頂到着。
奥穂山頂からは360°の大絶景。北アルプスはほぼ全部見える。そして南アルプスに富士山も!さすが標高3位の山。
山頂祠前では写真撮影の大渋滞。順番待ちで並んでいると、前のおじ様たちが山座同定中。「焼岳の後ろは?」と話をしていたので、つい割り込んで「乗鞍ですよ。その後ろに御嶽が見えますね」と話をした。
後ろの人にお願いして親子ショットを撮ってもらう。
写真を撮ってもらってゆっくりしたいところだが、人があまりにも多いので、早々に前穂高岳へと向かうこととする。
前穂も展望が良いと聞いていたのでそちらでゆっくりしよう。
奥穂から前穂へと続く吊り尾根は険しい岩稜続きで難しそうに見えたが、実際には登山道はしっかりしていて、慎重に歩けば大丈夫。ただ、特に奥穂からの下りのクサリ場で慣れていない人は大変そうだった。穂高は、ある程度、経験を積んでからの方が良いと思う。
紀美子平から前穂までは急登。両手両足を駆使して登っていくところが多数。しかも、高所なので息が切れる。しかし、これはこれで楽しい。
前穂高山頂からは期待どおりの大絶景。北には槍、立山、鹿島槍、白馬岳、東には燕、大天井、常念、南には焼岳、乗鞍、御嶽、西には奥穂から西穂への稜線の険しさが眼前で広がる。そして、上高地を真上から見下ろす。凄いとしか言えない大絶景。
前穂高でしばらくのんびりして下山にかかる。
紀美子平まで戻ってきて重太郎新道の下りへと向かおうとすると、登ってきたおば様に「(前穂)頂上まで何分ぐらいかかる?」と聞かれたので、「うーん、30分ぐらいですかね」と答える。おば様がどの程度で歩けるのかわからなかったのでコースタイムを答えるしかなかった・・・。
そのおば様から長男が「こんなところ連れて来てもらって、いいじー(石川県の方言:羨ましい的な意味での「良いね〜」)」と言われていた。妻の故郷は石川県。長男は一瞬で石川の人だとわかったようだ。
紀美子平からはいきなりのクサリ場の下り。降り口がわからずウロウロしてたら、そのおば様に「そっちじゃないよ。こっちから降りるんだよ」と教えていただいた。
重太郎新道は下りではきついという評判を聞いていたのである程度覚悟はしていたが、難易度的にはどうしようもなく難しいところはなかった。ただし、距離が長いのと、一見危なくなさそうな場所が実は崖の真上だったりと慎重さが求められると感じた。
岳沢小屋が見えるがなかなかたどり着かない。下りで筋肉が疲労して足がプルプルし始める。岳沢小屋まで50mのところで、私の足が止まってしまう。手がしびれ、顔もしびれる。ずっと日に当てられて熱中症気味になったのかもしれない。下山ということであまり飲料水も準備していなかった。
長男に「もう本当にあと一息だから頑張ろう」と励まされて何とか先へと進む。
岳沢小屋につくと早速ポカリスエットを購入。1分で飲み干す。ようやく不調も治り、ナポリタンを注文。これがまた本格的で美味しかった!
ここでしっかりと休息と飲料水を補充して下山にかかる。
この登山道も整備されており、歩きやすいが下り一辺倒のため、足の筋肉は疲労が溜まって来る。途中、風穴で小休止。涼しい。なんとか下りきって上高地へ。
上高地までくると観光客であふれている。場違いな場所にいる感がたっぷり。
とはいえ、充実感一杯で、河童橋近くから今日歩いてきた奥穂、前穂の稜線、岳沢小屋を眺める。
穂高。いい山だなぁ。
【奥穂高岳】百名山73座目、長男(中2)72座目
これまで2回ほど訪れた上高地。そこからそびえたつ穂高連峰は、何回見ても「雄大だ」と思わせるほど大きいものでした。
今回で3回目となる上高地は、とてもひんやりとしていて、これまでの猛暑が嘘のように感じられるほどでした。そんな涼しい空気の中を歩いているうちに、明神岳が見えました。その際、「ここは漫画『岳』の世界なんだ」ということを思いました。これまで浮かびもしなかった思いでした。
涸沢ヒュッテから見上げる穂高連峰はまさに壁のようで圧倒してきます。その稜線へ続く尾根であるザイテングラートを探しつつラーメンを食べました。
ザイテングラートはイメージと違い普通の岩場でした。しかし3000mに近づく中で疲れがたまります。そのため息を切らしつつ稜線へ出ました。
穂高岳山荘では、射し込む西日によるブロッケン現象。そしてその西日が夕日となって沈ん行く様子を見ることが出来ました。まさしく山ならでは、さらに日帰りでは拝めない絶景でした。最高でした。
翌朝もまた最高の景色でした。まず起きてみれば東側が赤色。燃えているかのような色でした。そして奥穂高山頂や、前穂高山頂からは日本アルプス一望の、大絶景と言いたいほどの景色でした。
ここからの下りは一番の難関、重太郎新道です。ただ下るならばともかく、疲れがたまった状態でひたすら下るからです。特に、岳沢小屋が近くなり気が緩みがちな所でも、草を踏み抜けばアウトなので、小屋前の河原まで気を抜かずに降りました。小屋のナポリタンは、ここまでの緊張がほぐれるおいしさでした。
小屋から上高地までは整備された道でした。そして上高地へ戻った時、ふと振り向くと、遠くて高く、雄大な穂高連峰がそこにあったのでした。
あ〜ん、すごい好天で絶景ですね〜!
重太郎新道は上りでも下りでも楽しいけど、注意が必要なルートですね。
それにしても、スーパー絶景!穂高にもまた行きたくなりました!!!
unchikutareoさん、ありがとうございます。
重太郎新道はザイテングラードよりも難易度高めですよね!
景色は特に前穂からの展望が最高でした!
西穂はソロで何度も登ってますが、前穂から見る西穂〜ジャンダルム〜奥穂の稜線が迫力があって素晴らしかった。
いつかは槍穂縦走したいなー、なんて夢みたいなこと思いながら眺めてました(笑)
何気で、涸沢は行かれたことが無かったのですね 。
それにビックリしました
穂高、良い山ですよね〜
二日間の好天で、最高の稜線歩きだったのでは無いでしょうか?
お揃いのヘルメットがカッコいいです♪
PENTAGONさん、こんばんは!
涸沢とか槍穂とか自宅から近いので何時でもいけると思ってしまって、一泊するなら遠くへ行ってしまうパターンです(笑)
晴天を確認してから槍穂行けるのは岐阜県民の特権ですねー!
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