裏銀座縦走は連日雨と強風の中(その1:高瀬ダム登山口~水晶小屋)
- GPS
- 17:05
- 距離
- 16.0km
- 登り
- 2,316m
- 下り
- 693m
コースタイム
- 山行
- 6:10
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 7:42
- 山行
- 6:06
- 休憩
- 1:56
- 合計
- 8:02
天候 | 雨・強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
最寄り駅はJR信濃大町。前泊する七倉山荘に信濃大町~七倉山荘、翌朝の七倉山荘~高瀬ダム堰堤間の乗合タクシーの手配をお願いしました。信濃大町駅発14:30、15:30、16:30の3便。タクシー料金一人当たり1,700円および500円。 信濃大町駅で、駅前の観光協会窓口にタクシー予約してある旨を伝え、待合室で待っていると運転手さんが迎えに来てくれます。翌朝は、高瀬ダムまでの管理道路のゲートが空く時刻5時30分に合わせて迎えに来てくれます。ゲートから高瀬ダム堰堤までの乗車時間は15分程度。 帰り: 新穂高温泉ロープウエイから濃尾バス「平湯・新穂高線」(30分から1時間に1本の間隔)に乗り、平湯温泉下車(890円)。ここで松本行の特急バス(概ね1時間から2時間に1本の運転間隔)に乗り換え。終点の松本バスターミナルで下車(2,880円)。駅まで徒歩3分。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは、高瀬ダムへの管理道路のゲート近くにあります。 |
その他周辺情報 | 下山後は平湯温泉でバスの乗り換え時間を利用して「平湯の森」(バス停から徒歩3分)で汗を流しました。内風呂と、それぞれ湯温や濁りからの異なった7つの露天風呂があり、ゆったりのんびり出来ました。いい温泉です。入浴料500円。 |
写真
装備
個人装備 |
半袖ドライメッシュ
長袖ベースレイヤ
ズボン
靴下
雨具
軍手
テムレス
防寒着(薄手フリース(R1)および薄手ダウンジャケット)
帽子
靴(3シーズン)
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
テルモス
地図(地形図)
コンパス
非常笛
エマージェンシーシート
ヘッドランプ
予備電池
ツエルト
筆記用具
ファーストエイドキット
保険証
スマートフォン(GPS)
時計
サングラス
タオル
カメラ
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感想
昨年の秋、七条の湯に泊まって雲取山に登ったときに偶々大部屋で隣同士になったYさんと時折メールのやり取りをしていましたが、この夏、裏銀座縦走の同行を誘われました。ちょうどその時期に参加予定していたツアーが催行中止になり、その穴埋めをどうしようかと考えていた時だったので、渡りに船とお誘いに乗ることにしました。Yさんは途中ブランクがあるものの、昨年単独で表銀座を縦走するなどして経験充分な方です。
計画は、七倉山荘に前泊し、翌日早朝に出発してブナ立尾根経由烏帽子岳を往復して烏帽子小屋に宿泊、そのあとは、水晶小屋、三俣山荘、鏡平山荘と3泊して、新穂高温泉に降るゆったりした行程です。
事前の天気予報は、快晴は期待できないものの、そう大きく崩れることはない、という想定でしたが、実際に蓋を開けてみると、縦走路初日の取っ掛かりに少し青空が見えただけで、そのあとは崩れっ放し、連日雨と風の中を黙々と歩く厳しい山行となりました。稜線での風速は、私の体感では概ね10m/s前後、場所によって15m/sから20m/s前後、全行程のほぼ8、9割方は雨の中という感じです。
振り返ると、私が北アルプスを2番目に登ったのが、6、7年前、燕〜大天井〜常念という2泊3日のコースでしたが、その時も今回と同じく最初から最後まで雨続きで、「雨中の登山は難行苦行」、と思ったものです。しかし、今回はそういう精神的な苦しさは全くなく、悪条件の中の登山を逆に楽しむだけの心の余裕がありました。これまでの経験の功ですね。経験値をまた一つ上げることが出来ました。
同行者のYさんから感想が寄せられました。
『昨年縦走した表銀座コースは中房温泉から入りいきなりの北アルプス三大急登でしたが思いの外楽に登れました。今回も初日にもう一つの三大急登ブナ立尾根でしたが、sancjさんが僕のペースに合わせて引いていただき烏帽子小屋まで登りました。
ほとんど毎日が悪天候の縦走は初めての体験でした、強風で雨がレインウエアーに叩きつけ、登山道は渓流と化し頂上は白一色の世界でした。次第に調子が良くなり、わさび平小屋への長い下りはsancjさんに追いつかれまいとペースを上げた。今回の為に靴のインスールを数種類試し履きして新調したのも好調だった理由にありそうだ。帰りの車中で気がつけば、何故か辛いとか、どうして悪天候の中を登っているのだろう、と一度も思っていなかった事に気付き、あの状況を楽しんでいた自分がいたのだと解った。急な誘いを快諾してくれたsancjさんに感謝いたします。』
*****行程が長いので、2回に分けてレポします*****
初日(ブナ立尾根〜烏帽子岳):
出発して暫くは良い天気だったが、予報通り少しづつ崩れ始め、烏帽子小屋に着いた11時過ぎにはいつ降り始めてもおかしくない空模様に。2年前にの裏銀座では烏帽子岳に登れなかったので今回は何としても頂上を踏んでおきたい。余計な荷物を小屋において、直ぐ出発したが20分ほどで雨が降り出し、すぐに本降りになってきた。花崗岩質の燕岳のような雰囲気の前烏帽子を過ぎ、烏帽子岳の登りに入ると、道は急に険しくなってくる。雨で岩肌が濡れているため、岩との格闘では劔岳や、不帰の嶮以上に緊張を強いられた気がする。頂上は、大岩が乱立し、大人数がゆったりできるスペースはない。人が多いときはさぞ渋滞するのではないかと要らぬ想像をした。雨は日中降り続いていた。
2日目(烏帽子小屋〜水晶小屋):
この日も早朝は青空が見え微かな期待抱いたが、出発して2時間ほどで降り出した。おまけに風も。西側斜面を吹き上げる風で横殴りの雨が頬を突き刺す。野口五郎小屋に着いたところで、コーヒーを注文して一息入れたのち、野口五郎岳に向けて出発するも、直ぐに進行方向から降りてきたトレラン風の若者が「風が強過ぎて先を行くのを断念して引き返すことにした」と。心配して一旦小屋に引き返し小屋の主人に相談。「この程度の風ならまだ弱い方、頂上の少し前に巻道があるのでこのルートを採れば風は少し凌げる」とのアドバイスを受けて再出発した。雨風は強いものの、歩けないほどではない。
小屋についてからも暫く雨は降り続いていたが、夕方気が付くと、一時的ではあるが、雲が払われ、遠くの峰々が遠望できた。このまま明日は天気が良くなるのではないか、と淡い希望を持ったが、物事はそう旨くは行かなかった。以下、「その2 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1990002.html 」に続く。
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