そして僕は途方に暮れる 蝶ヶ岳,涸沢圏谷


- GPS
- 32:00
- 距離
- 36.9km
- 登り
- 2,091m
- 下り
- 2,082m
コースタイム
- 山行
- 7:25
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 8:15
- 山行
- 6:05
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 7:45
その後台風19号の影響により、中央線の特急電車は運休状態が続く(28日から運転再開)。
高速バスも全便満席だったが、こまめにサイトをチェックしてたらと夕方出る便に空席を発見。
到着時間の関係で初日は松本泊まりになるが、計画を遂行するべく予約を入れた。
天候 | 初日 快晴、二日目 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
アルピコ交通バス 松本BT→上高地BT 復路:アルピコ交通バス 上高地BT→新島々駅、松本登山鉄道 新島々駅→松本駅 京王高速バス 松本BT→バスタ新宿 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
前日
朝からバスタ新宿に行って、早めの便をキャンセル待ちするつもりでいたが、
朝からビールを飲んだら、怠くなって結局予約したバスに間に合うよう家を出た。
高速バスは双葉SAで休憩後、定刻通りに松本バスターミナルに到着した。
あらかじめ調べてあった駅近のカプセルホテルにチェックインをする。
上高地を描いたタイル絵がある大浴場で入浴してから、夜の松本へ散策に出た。
日曜日だったこともあり、下調べしてあった飲み屋は軒並み閉まっていた。
そのまま散策し、中町通りから繩手通りを抜けてパルコ裏を通って駅前に戻った。
そこそこ遅い時間になったので、外飲みはやめてスーパーの総菜で夕食にした。
寝る前にもう一度風呂に入ってから就寝した。
初日
3時ごろ目を覚まし、4時ごろまで寝床で微睡む。
1時間かけてゆっくりお風呂に入り、5時半のバスに乗るためバスターミナルへ。
平日だというのに半数以上席が埋まっていて、そのほとんどが外国人観光客。
沢渡から先は黄葉が進んでいて、大正池の辺りからは靄がかかっていた。
登山届には蝶ヶ岳経由の横尾泊、翌日は涸沢からパノラマコースの計画で提出。
出がけには靄がかかっていたが、河童橋まで来ると穂高連峰が見え始めた。
そのまま小梨平を抜けて明神へ、この頃には靄は晴れて青空に変わっていた。
明神と徳澤でそれぞれ少しずつ休憩をとり、長塀尾根を使って蝶ヶ岳へ向かう。
以前途中まで歩いたことがあるが、山頂まで通しで使うのは初めての尾根。
全体的によく踏まれていて勾配もきつすぎず、とても歩きやすい尾根だと思う。
長塀山の山頂で食事休憩をとる、妖精の池はどれかわからないうちに通り過ぎた。
蝶ヶ岳の山頂に到着、でろんと広くて山頂らしくないがここからの眺望は格別。
北に常念岳、西に槍穂連峰、そのまま南西に乗鞍岳、南に大滝山、東に松本の街。
しばらく見とれていたが、冷たい風に身体が冷やされてきたので行動を再開する。
とりあえず電波が通じるうちに横尾山荘に連絡して、宿泊の予約を入れておいた。
そのまま横尾へ下りても良いのだが、時間に余裕があるので蝶槍に寄っていく。
少し北に移動しただけだが、蝶ヶ岳山頂より常念岳がすごく近づいて見えた。
腕時計の高度計で計測する限りは、蝶ヶ岳よりも蝶槍の方が標高が高く出ていた。
ひと通り周りの山を見渡して蝶槍を下りて、横尾の分岐に戻り下山を開始する。
残雪期に来たときは、もなか雪に足をとられ苦労したが今回は快適に下山できた。
横尾山荘に到着、初めて泊まるが室内は綺麗でお風呂も広く清潔でいうことなし。
寝棚はそれぞれ独立しカーテン付きで、寝具もふかふかの布団が用意されていた。
食事の内容も、山小屋としてはトップクラスと思われる充実ぶりだった。
夕食後星を撮影(失敗したため掲載せず)してたら身体が冷えたので、再び入浴する。
21時の消灯時間まで、持参したウィスキーを飲んで過ごした。
二日目
5時過ぎに起床、6時の朝食時間まで談話室で山雑誌を読んで過ごす。
時間になったので朝食をとり、水筒にお茶をもらって準備を済ませて出発する。
9時頃から小雨になる予報なので、早めに涸沢に向けて足を進めておきたい。
できれば奥穂、前穂を通って岳沢から上高地に下りたいとこの時は思っていた。
ところが歩き始めて30分もすると、ポツリ…ポツリ…と小雨が降り始める。
雨音はポツリ…ポツリからポツポツ、パラパラ、ザーザーと変わっていった。
奥穂に行こう、などという甘い考えは冷たい雨に流され消えてしまっていた。
とりあえず涸沢まで行ってパノラマコースで下山、という当初の計画に戻す。
涸沢には荷物を運搬してきたと思われるヘリが来ていた、小屋締めの材料か?
涸沢ヒュッテに到着、売店などの建築物は解体されていて平たいデッキのみ。
涸沢カールから少し上から雪が被っていて、山頂部は白く煙って視認できず。
パノラマコースへ行こうと思ったら、入り口に通行禁止の札が出ていた。
仕様がないので来た道を戻る、せめてもの抵抗で涸沢小屋まで足を伸ばした。
涸沢から上は霙まじりの雪で、奥穂に向かってたら遭難必至だったろうと悟る。
涸沢小屋を少し下りると霙はまた雨に変わり、この辺りが霙と雨の分岐点らしい。
デジカメは雨具で保護していたつもりが、Sガレの辺りから動作不良になる。
具体的には、ボタンを押しても電源が切れない、モニターが天地反転する等。
それに連動して、雨具の胸ポケットに入れたスマートフォンが水没してしまった。
実は以前にも2回ほど雨具の胸ポケットに入れてスマホを水没させたことがある。
同じ失敗を三度もする学習能力の低い自分自身を呪い、暗い気持ちで下山する。
デジカメは電源が切れないので、撮影しない時間はバッテリーを抜いて対応した。
横尾に到着、雨具の裏地にも水が浸み始めインナーが濡れてきたので着替える。
徳澤でソフトクリームを食べようか迷ったが、身体が冷えそうなのでやめておく。
明神に着く頃にはインナーはおろか、靴の中までびしょ濡れになってしまった。
動いている分には寒くないが、休憩をとるため足を止めると身体が冷えていく。
もし奥穂高岳登頂を強行していたら、低体温症で行き倒れになっていただろう。
そんな妄想に浸っていたら小梨平に到着、一も二もなく小梨の湯に浸かっていく。
お湯に浸かって身体が温まるにつれて真人間に変わっていく自分を想像した。
着替えられるものは全部着替えて、濡れた雨具もドライヤーで乾かして外に出た。
もう雨はやんでいて、10分後に出るバスに乗るためにバスターミナルへ急いだ。
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