南アルプス長期縦走計画!雨で敗退(北岳〜塩見まで)


- GPS
- 71:00
- 距離
- 33.4km
- 登り
- 3,192m
- 下り
- 3,061m
コースタイム
12:10広河原〜12:25出発-12:55分岐-(休憩10分)-
14:50二俣(休憩5分)-15:20白根御池小屋、幕営
●9/2(日) 北岳山荘
4:00起床〜5:40出発-
6:00二俣(休憩5分)-(休憩5分)-(休憩5分)-(雨具を着こむ)-
8:15八本歯ノコル-(休憩5分)-10:00北岳山荘、小屋で停滞
●9/3(月) 北岳、間ノ岳、塩見岳
3:15起床〜4:10出発-4:55北岳〜5:10出発-
5:50北岳山荘(荷物回収)〜6:20出発-6:55中白根山-
7:45間ノ岳(休憩10分)-8:20三峰岳(休憩5分)-
9:15熊ノ平小屋〜9:50出発-10:55竜尾見晴(休憩10分)-
12:00(雨具を着こむ)-12:30北荒川岳(休憩15分)-
12:55北荒川岳キャンプ場跡-(再び雨)-14:00ビバーク地点-14:40北俣岳分岐(休憩10分)-
15:40塩見岳東峰-(再び雨)-16:40塩見小屋、就寝
●9/4(火) 鳥倉ルート下山
3:15起床〜4:40出発(霧雨)-6:15本谷山(休憩15分)-
7:30三伏峠小屋(休憩15分・雨)-(休憩10分)-
9:40鳥倉登山口(休憩10分)-(強い雨)-10:25ゲート着、終了
天候 | 9/1 曇り・一時雨 9/2 雨・強風 9/3 曇り・一時雨(午前は展望あり) 9/4 曇り・一時雨(朝から霧雨が続く) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
甲府駅→広河原 直通バス 2000円 ※100円はゲート通過料 ・甲府駅からは、乗り切れない場合は臨時バスを手配してくれる。 ・行きは約2時間、全員座れるようにしている。帰りは立ってでも乗せて下ろすようだ。 <帰り・鳥倉登山口> 1) 鳥倉のゲート→伊那大島駅 マルモタクシー 11500円 ※9千円を超過すると長距離割引あり。 ・鳥倉から30分林道を歩いたゲートまで車が入れる。 ・路線バスは8月までで終わっているため、三伏小屋にて携帯(docomo)で手配した。 ・小屋が提携しているタクシーだと13000円のようだった。 2) 伊那大島駅→飯田駅 JR 250円 3) 飯田駅→名古屋駅 長距離バス 2500円くらい ・1時間に1本走っていて大変便利! <当初の予定・畑薙> 井川観光協会のバスを使用予定だった。聖沢登山口や茶臼岳登山口でバスに乗せてくれる。 9月からは、その他のバス運行はすべて終了している。 http://ikawa.ooi-alps.jp/aspsrv/asp_news/news.asp?DATE=20100902&ID=177 |
コース状況/ 危険箇所等 |
すべて一般道。 道迷いは特にないが、視界がないときはコンパスで確認した。 |
写真
感想
※敗退なので、多分にネガティブに書くかもしれませんので、
ご覧いただく際には適宜差っ引いてお読みくださいませ!(^_^;
<計画について>
当初の計画は、畑薙から入山、光岳を外して茶臼岳〜北岳を計画していた。
なんとなく南部に魅力を感じたので、南部を歩きたいと思っていた。
今回雨で敗退したので、何が敗因だったんだろう…と歩きながらずっと考えていたけれど、
まさか計画を変えて北部から入ったことが敗因…てことはないだろう。
南部から入らず北部から入山したのは、
畑薙までの入山方法が、9月になるとマイカー以外困難だったからだ。
縦走となると、車を置いていくわけにはいかない。
9月でも、井川観光協会の送迎バスを使わせてもらえばマイカー以外も可能だけれど、
それにしても早朝に井川駅にいなければならず、実質入山するために1日移動日を設けなければならなくなる。
それは現実的ではないと思って、南部からの入山をあきらめた。
なお畑薙以外に入山するルートは、寸又川林道、易老渡、しらびそ峠、ともに通行止め。
<単独長期縦走について>
定着型ではなく移動型の縦走では、最長5日間を一度経験しているだけだった。
単独登山もあまり経験がないので、単独×長期縦走といったら、初めてのことで割と慎重に準備してしまった。
成功した面もあるし、失敗した面もあった。
ま、結果的に敗退しちゃったので、全面的には失敗なのだが。
持ち物については、良い・悪いを記録に残しておきたいので、別途日記に記録しようと思う。
敗因を後で考えるので、ここでは成功した点を挙げてみる。
一つは、ヤマレコで読ませていただいて、私も実践したことで、
「とにかく一歩一歩前へ進む」という考え方。
常におまじないのように唱えていた。笑
ケガできないから、歩きをできるだけ丁寧にするためのおまじないであり、
バテてしんどいとき、一歩でいいから足を前に出すためのおまじない。
これは驚くほど効果があったと思う。
逆に仲間と歩くときは、そんなおまじないを唱えるタイミングがあまりない。
仲間というペースメーカーがあるから、唱える必要もなかったりする。
次は敗因を考えてみる。
<敗因は? 今後に生かすポイントは?>
1)悪天候への対応
悪天候そのものは仕方なくて、悪天候に対する抵抗力というか、対応力に欠けてなかったかなと思った。
晴れより雨の方が、条件が悪いのは常識。ルートを外したり、足を滑らせたり、低体温症になったり、また眺望が得られないので目標とする山を認識できず気持ちの面でもきつくなる。
…そう考えたとき、条件の悪くなった山を「行くか」「行かないか」、この判断は難しい。
「行かない」判断が正しいとしたら、私の場合は敗退といえど、負けちゃいないのかもしれない。
でも行こうと思えば行ける。楽しい楽しくないは別として。
そしてもし行ってケガでもしたら、「行く」判断の方が誤りになる。
「行く」「行かない」は難しい。
2)悪天候が予測できなかった
思えば出発する前日など、「急な雷雨に注意」と言っていたと思う。
「大気の状態が不安定になる」という情報は、よく調べればわかったかもしれない。
しかし北岳ですれ違った多くの人が、「予報と違う」「こんなに悪いとは思わなかった」と言っていたから、そんなに悪い天候だとは、みんな認識していなかったと思う。
今回は、夕立のような数時間だけ雷や強い雨が降るタイプではなく、常時ガスって霧雨が降り続くような雨だった。
「大気の状態が不安定になる」といっても、夕立タイプと霧雨タイプがあるのだろうか。どうやら9月に入って、山はすでに秋の天候に変わってきていたようだ。そういう天気の特徴も、私はまだよく分からない。天気図もよくとれないし。見方もいまいち。天気についてはまだまだ分からないことが多い。
4日目にしてあきらめて下山したけれど、山に3日いて「この先も好転しない」と判断した自分の感覚は、間違ってなかった…と思いたい。
3)計画変更の判断が難しかった:2日目
雨と強風で景色もないし、北岳へ行かずに北岳山荘へ逃げた。
それは正しかったと思う。でも3日目の計画を修正せざる得なくなる。
3日目は、熊ノ平小屋から塩見小屋まで、避難小屋もテン場もない中7時間歩くルートを予定していて、
もし2日目が北岳山荘止まりとなると、塩見小屋まで11時間弱のコースタイムとなる。
さらに北岳往復を追加した場合、2時間プラスされる。
明日のために、強風の中、北岳へ行っておくか?(景色は楽しめないけど翌日の歩きがまだ楽になる)
いや、景色が楽しめないんじゃ来た意味がない。これじゃホントの「来ただけ」。(このシャレ有名なんですね〜)
そもそも、北岳のピークを踏まなくちゃいけないのか?(ピークとらずに南下してもいいんじゃ)
いろいろ考えてみるが、
・景色が楽しめないし、北岳は3日目に持ち越す。
・翌朝もしガスが晴れたら、北岳を往復する。
・10時までに熊ノ平小屋を出発できたら、塩見を目指す。 とした。
4)計画変更の判断が難しかった:3日目
2日目に考えたとおり、ガスが晴れたので北岳へ行き、10時までに熊ノ平小屋を出発できた。
しかし、このとき塩見小屋まで行くか、途中でビバークするか迷っていた。
塩見小屋が「幕営禁止」かつ「要予約」で「15時までに小屋に入らないといけない」と聞いたのも迷った理由。
実はもっと天気がもつと思ったのに、この後また雨が降ってくる。
ビバーク覚悟で前進したけど、実際、雨の中ツエルトでビバークする覚悟はなかったというか。
一人で迷ってもしょうがないので、塩見小屋に電話したのは正解だった。(稜線は携帯がつながっていた!)
今日はすいてるとのことで、素泊まりOKだった。到着したのは16時半すぎだった。
5)重量オーバーだった
軽量化するためにテントをやめてツエルト泊にする工夫をしてみたけれど、
ツエルト泊は悪天候にめっぽう弱い。結局ビバークする勇気も出なかったし。
それは結果的にしょうがないとして、食料が多かったと思う。
夕飯は小屋を積極利用する計画で食料を減らしたけれど、
朝食や行動食含め、もっと減らしてもよかった。
小屋で行動食になるものも売っているし、もっともーっと小屋で買うくらいの気持ちで行くべきだったと思った。
たぶん水を入れて17キロ程度背負ったと思うけれど
これだと1日10時間行動も厳しいかも。
もっと荷が軽ければ、雨でも2日目に北岳へ行っちゃったんじゃないかと思っている。
いろいろ優先順位が不明確だったかな〜と反省。
ま、何にせよケガなく終えられたので、そこは満足!
とある小屋のお姉さんに、6泊するつもりで来たけれど雨続きだから明日下山します、と言ったら、
なぜ?もったいない、せっかく来たんだから…と言われた。
このセリフが胸に引っかかっている。
山にいる人としては、そう言ってしまうのかもしれないけれど、
できれば「それもいいと思いますよ」と言ってほしかったなあ。
ソロで南アルプス縦走、お疲れ様でした〜。
1日目は、ツェルト泊ではありませんか、さっすが〜♪
悪天候に負けず、よくぞ行ける所まで進まれましたね。
私は土日で登ろうと思った山があったのですが、
登山口まで行って、天気が悪そうだったので、
結局登山をしないであきらめて、キャンプして帰宅。
軟弱な週末でした
その頃、M_TERA さんは、がんばって縦走されていたのですね。
今後に生かすポイント、うまくまとめてられてますね
とても勉強になりました。
計画変更の判断、難しいですが、M_TERA さんは、
しっかり考えて行動されてると思いました〜。
おはようございます、M_TERAさん。
悪天の中での単独の縦走、お疲れ様でした。
縦走のプランをたてるのってって本当に難しいですよね。
特に、1日と2日の天気予報は直前まで変わっていましたので。
しっかりと、ラジオを持って行かれた上に天気図を書かれている
なんて、私も見習わなければいけないことだと反省しました。
(私も昔、釣りをやっていた時にかなり書きましたが、
山を始めてからはやっていません。本当はやるべきだとは思い
ますが、どうしても小屋泊がメインだとそこの情報を頼りにして
しまいますよね。出発前は、かなり真剣に天気図とにらめっこを
していますが。)
今回の経験を生かし、今後の山行をより楽しいものにして
下さい。
>計画変更の判断、難しいですが、M_TERA さんは、
>しっかり考えて行動されてると思いました〜。
いやいや、なかなか苦労しちゃいました
もともと心配性・不安がりなので、単独行は性に合わないかもしれません(笑)
↑仲間がいると逆に強気になるタイプ!?
仲間がいるときは悪天候でも登ってきましたが、
単独行で悪天候はめげますね!
めげてたにも関わらず、フォローのコメントもらえてうれしいです〜
釣り師でいらっしゃったのですか!?
沢ノボラーとしては、釣りはあこがれの世界です
釣っても楽しい・食べても楽しい…
最近は釣っても放流しなければいけないらしいですけれど。
ラジオと天気図は今回起用しました
今までは天気図がとれる仲間に頼ったり、期間が短いと必要性も感じなかったです。
天気は奥深すぎて、まだまだ手が届かないものに思えてしまいます。
観天望気あたりから始めようかなあ…
また次の山行もがんばっていきまーす
M_TERAさん、こんにちは。
私のレコにコメントいただき、ありがとうございました。
M_TERAさんのレコも楽しく拝見させていただきました。
私は、M_TERAさんが北岳を9/3 5:10に出発されたときに、ちょうど山頂に到着した者です。山頂の直下ですれ違ったのを良く覚えております。ずいぶん早く下山する方がいるのだと関心しました。
16番目の写真の右隅に私のツェルトがしっかり写っていますね。ありがとうございます。私も自分のレコに、ツェルトと北岳の写真を追加しました。
また、日記に、ツェルト泊に改善について書きましたので参考にしてください。
M_TERAさんはまじめに山に取り組んでおられ、関心させられます。山の天気については、下界でも大気が不安定で雷雨があるといっていたので、こんなものだと私や思っていました。そういう意味ではある程度悪天を覚悟して登っていたので、9/2の日にも長丁場を精神的にこなすことができたと思います。好天を期待していると、なかなかそうは行かないですが
でも安全第一が基本なので、無理は禁物です。悪天時は行動しないのが基本だとは思います。
これからもまじめな登山をがんばってください。今後のレコも楽しみにしています。
まさかお会いしているとは思わず、
気づかず失礼しました!
確かに、北岳から下山する直後に単独の男性とすれ違いました。その方だったのですね。
黄色のツエルトもばっちり見ました
この天気だけどツエルト張ってある〜と思ったものです!
ツエルトを快適に過ごすための工夫、
やっぱりいろいろ試しますよね
私はまだここ最近試し始めたので、
Shigetoshiさんのほうがずっと本格的ですが・・
参考にしたいです。
山は好きなのですが、やっぱり危険と隣り合わせなので、
いろいろ経験したり練習する一方で、
自分の力に合った山行をしようと思っているだけです〜。
この頃、「実力に見合って楽しい山行」というのが、
いちばんしっくりくるスタイルだなあと分かってきたところです
天気は、小屋のお兄さんも言っていました。
「晴れたらラッキーくらいに思った方がいい」と。
特に縦走はそうですね
Shigetoshiさんの山行も、これから参考にさせていただきます!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する