初ジャンダルム!恋です、これは。(奥穂高〜西穂高)


- GPS
- 34:00
- 距離
- 18.6km
- 登り
- 2,267m
- 下り
- 2,266m
コースタイム
★一日目
6:00 出発--右股林道--8:00 白出小屋--12:30 穂高岳山荘(夕日を見に奥穂高山頂へ)
★二日目
4:50 出発--奥穂山頂--7:00ジャンダルム--11:30西穂山頂--13:30西穂山荘--15:15発の新穂高ロープウェイで新穂高へ
天候 | 1日目:小雨〜大雨〜曇り 2日目:晴れ!! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
奥穂高から西穂高までは全体的に危険。 (すみません。詳細は他の方のレコで^^;) |
写真
感想
出発前。「怖いよ〜。やっぱ止めようかな」と何度もよぎる。
パッキングしたものの、なかなか家を出られない。
仕事が繁忙期だったり身辺がバタバタしていて、
日帰りの山にはちょこちょこ登ってたものの縦走は久しぶりだったので、
岩場だらけの稜線を8時間歩く体力にしても自信がなかった。
でもやっぱ行くんだろうな、私。
天気を見ても今後の機会を考えても、
このチャンスしかないよ。憧れのジャンダルム。
新穂高の深山荘に夜の10時半に着いて、
車中泊は疲れるので駐車した自分の車の後ろにテントを張って寝る。
朝はわりとのんびり出発。
右股林道経由で、穂高岳山荘にはまあ16時までには着くかな、
と思っていたら、12時半に着いてしまった。
10時頃まで小雨〜土砂降り。
なんじゃこりゃ。でも気持ちいいな。雨の音。流れる水たまり。
山の雨って本当に好き。全身で浴びるしかない天からのなにか。
穂高岳山荘では素泊まりにした。北アのとある山小屋で働いているOちゃんと相部屋になって、すぐに仲良くなった。雑誌を読んだり『岳』を読んで終わり方について感想を述べ合うなどして 笑、楽しく過ごす。
この山荘はなんて居心地がよいんだ!ってことも。『岳』が全巻あるのはすごい。雪解け水も無料でいただけてありがたい。内装も木が組まれていてとてもきれい。あと乾燥室がありがたかった、テントばっかで山小屋泊が久しぶりだったのでありがたさが身に沁みる。
偵察を兼ねて夕方に奥穂高へ。ジャンダルム。初めて近くで見た。「板?!」って思った。
あれに触るのか。畏れ多いような。
祠に手を合わせて安全祈願。
朝、4時半に出て奥穂高へ。山頂で日の出を待つ。
朝日が来る。みんなみーんな包まれる。朝日を見る人も、前穂もジャンも、雲も。
空を仰ぐ。透明が通っていく。自分が消えていくんだけど、同時に強く際立つ。
よし、出発。
奥穂高の山頂で、西穂方面に行く人たちがなんとなく声をかけ合って、
結果チームみたいになった。大阪からのお二人と、神奈川からのおじさま、広島からのお兄さん。
あともうちょっと後ろから来ているであろう、昨日から色々お話ししていたおじさま。(無事着いたかな?)
ほんとに、皆さんが前で後ろで一緒に登ってくれるから、心強くて励まされて。
この連帯感はすごい。
馬の背。確かに怖かった。でも気づいたのだけど、
怖いと「思う」から怖いのだ。何も考えなければ怖くない。
ただ一つ一つの動作に集中すれば決して無理じゃない。
このルートの中でそういう瞬間がたくさんあって、クライミングの魅力ってこういう精神状態を通過できるところかなぁと思ったり。
それに、正直な話をすると、馬の背よりも戸隠山の「蟻の塔渡り」の方が怖かった。
あの絶壁の上は“即死”感があった。こちらは落ちた先が見えるから少しマシだと思った。
いずれ「これは登るよりも下る方(奥穂高からいくルート)が安全」だと思う。
私は体がかなり軟らかい方だから、なんとか足が届くところもあったような気がする。
登りだったらたとえ足をかけられてもきっと踏ん張れないな。
腕力はないから、体が持ち上がってもバランスを崩しそう。
次に行く方、参考までに・・。
ジャンダルム。直登。
「できるかな」と思って登り始めて
一本だけあるロープに手をかけてこれ以上足をかけるとこが見つからないので「やっぱムリ」と思った時
もう一人の自分が「行くと思えば行ける」と言ったので 笑
もう膝も何もかも支点にして上がった。
喜びは写真で 笑。
そこから先はどこをどう歩いているんだか(←危ない)
夢中で進む。岩場岩場岩場。
列の順番は前後しつつも、一緒の皆さんとひとつひとつピークを越えていく。
2回、落石があった。1回目は私・・ジャンを下りてすぐ、下に人が歩く道がない所だったけど、
岩がものすごい音を出して破裂しながら落ちていく様を見て、血の気が引いた。
西穂の独標に着く頃には、そこはもう下界のムードになっていた。
たくさんの人がここまで来るんだなあ。山はいいものなあ。
と思いつつ、「あぁ終わっちゃったんだ」と残念がっている自分もいた。
帰りのロープウェイで、窓にへばりついて稜線を見ながら泣きそうになった。
恋だわ、恋。そんな風にひとまず名前を付けてやり込める。
恋なら醒めるとわかっていても、
今はその余韻と共に暮らしています。
コメント
この記録に関連する登山ルート

無事に帰ってこられて何よりです。
あの日は天気もバッチリで、素晴らしい山歩きが楽しめましたね。
穂高岳山荘でお会いできたのは本当に驚きました。
また、どこかで会うことがあるかもしれないですね!
少し遅れてた、おじちゃん?おじいちゃん?も、あの後無事に下山されましたよ。
次は、槍から西穂まで完全縦走でもしますか。
>ANZNさま
まさか再会とはほんとにビックリでしたねー。
なんと、双六からいらしてたのですね!
しかもカメラとテント・・すごいや。
おつかれさまでした
私の写真のジャン直登の方、きっとそうですよね。
バッチリ撮らせていただきましたよー
ほんとに楽しかったですね・・。またどこかで
>nobuyaさま
お二人のどちらのかただろう 笑
訪問ありがとうございます
この間は道中ほんとにお世話になりました。
おじさま無事でよかった
槍から縦走。テントでしてみたいですね。
石鎚、いってらっしゃい!
こんにちは。今朝石井スポーツで会ったものです。NORIこと、杢中と申します。
素晴らしいですね!尊敬します!
これからも、楽しみにしてますね。
何処か山頂で会いたいですね
わおー早速コメントありがとうございます☆
今日は思いがけず山トークができて楽しかったです^^
いつかほんとに山で会いたいですね〜。
今年もどうぞよい山行を。
へばまだ!笑
いいねした人
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