東天狗岳〜編笠山/薄雪の八ヶ岳縦走
- GPS
- 50:26
- 距離
- 32.7km
- 登り
- 2,968m
- 下り
- 3,919m
コースタイム
11:30 渋御殿湯発
13:10 黒百合ヒュッテ
14:50 東天狗岳
15:15 根石岳
15:55 オーレン小屋着
11/03(土):
06:25 オーレン小屋発
06:50 夏沢峠
07:45 硫黄岳
08:05 硫黄岳山荘
09:05 横岳(奥の院)
09:20 横岳(三叉峰)
10:05 赤岳天望荘
10:50 赤岳
11:45 中岳(往路)
12:15 阿弥陀岳
12:45 中岳(復路)
14:55 キレット小屋着
11/04(日):
06:40 キレット小屋発
07:50 旭岳
08:35 権現岳
09:30 青年小屋
10:10 編笠山
11:55 観音平
12:45 観音平口ゲート
13:50 小淵沢駅着
天候 | 11/02(金):晴れ 11/03(土):晴れ/曇り 11/04(日):晴れ 気温 10/03未明のオーレン小屋が、テント内-4℃・外-9℃。 10/04未明のキレット小屋が、テント内-2℃・外-6℃。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
電車:JR中央線・茅野駅 バス:アルピコ交通バス・奥蓼科渋の湯バス停 【帰り】 電車:JR中央線・小淵沢駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは、渋ノ湯、観音平にあります。 『平成23年7月21日、八ヶ岳「三味線滝」と「八ヶ岳神社」の間の山間部でクマの目撃情報がありました。』の張り紙。 通過時点の積雪状況(殆ど積雪のない箇所は除外) ・黒百合ヒュッテ〜赤岳展望荘→最大5cm。殆ど凍結なし。 ・赤岳展望荘〜赤岳山頂→最大5cm。凍結箇所は多い。 ・ツルネ〜ゲンジー梯子→最大10cm。凍結箇所は少ない。 アイゼンはあまり必要性を感じなかったので、結局使いませんでした。 但し、今回のルートが凍結箇所を登っていたためで、逆に下るルートだった場合はアイゼンが必須と思われます。 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
感想
過去に2回中断した、八ヶ岳の縦走の続きです。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-201140.html
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-203975.html
これで、八ヶ岳の蓼科山から編笠山まで、一通りは縦走した事になります。
暑い季節が苦手なので、やっと涼しく…と思ったら、
もう涼しさを通り越して、雪が降る寒い季節になっておりました。
【天狗岳へ】
Twitter等で「昨日、八ヶ岳に降雪」という情報を得ていましたので、到着前から期待していましたが、
電車が茅野駅へ近付くにつれ、目測2500m以上が冠雪した八ヶ岳が見えて来て、期待が現実に。
まず。渋ノ湯からスタート。
前回来た時には雨で酷い天気でしたが、今回は晴れ。
私の他に、3名位がここから八ヶ岳への登山を開始されていました。
黒百合ヒュッテまでのルートを上ると、標高2300mあたりから地面に少しずつ雪が。
そして、黒百合ヒュッテへ着く頃には、どの木にも薄く雪がまとわりついているようになりました。
万年雪を除けば、今シーズン最初に遭遇できた雪かな?(北岳は既に融けていたし)
黒百合ヒュッテから天狗岳へのルートは、樹林帯を抜けたという事もありますが、
積雪の中、ひたすら強風に煽られ、体感温度がかなり低かったです。
そんな過酷な環境ではありましたが、雪に彩られた天狗の奥庭がとても綺麗で、見応え充分。
とても満足出来ました。
【オーレン小屋へ】
今度は、天候の関係で未登頂のままだった根石岳へ。
ここからは、雪の薄く積もった地面がずっと続いていました。
箕冠山からオーレン小屋へ至る分岐には、冬期は危険なので通行禁止の標識が。
オーレン小屋の営業している11/3までは冬期に該当しないらしいので、このまま進みました。
オーレン小屋に到着すると、昨日はかなり寒く、今日もまた寒くなりそうとの事。
夕食をとりながら気付いたのですが、クッカーに付着した水分が、ペーパータオルで拭くまでの短時間に凍り付く始末。
もうこんな気温の季節になったのかと驚きました。
案の定、夜は更に寒くなり、水筒から床にこぼれた水滴がすぐ凍るような有り様でした。
【赤岳へ】
翌朝、まず硫黄岳へ向けて出発。
早朝に見た硫黄岳の爆裂火口は、雪に彩られてバニラを含ませたケーキのようでした。
硫黄岳の最高点は、火口跡に沿って奥へ行くとあるらしいのですが、怖いので今回はピークを踏むのは割愛。
更に横岳を経て赤岳展望荘へ。
この先は登山道があちこち凍結していて、アイゼンなしで下るのは危険な状況。
幸い今回は逆に登るルートだったので、アイゼンなしで気軽に登れました。
更に、山頂まで鎖が完備されているため、見た目よりずっと楽なコースでした。
赤岳山頂へ着いた時には私独りだったのですが、30秒もしない内に10人くらいに。
さすが八ヶ岳の最高峰!
【キレット小屋へ】
ルートの関係上、阿弥陀岳まで往復。
傾斜の急な所には鎖が完備されているため、さほど危険なルートではありませんが、
途中で中岳を挟んでいるぶん起伏があるので、これが意外に体力を使いました。
見た目には、すぐそこに阿弥陀岳の山頂があるように見えましたが、これがなかなか…。
とりあえず往復した後、今度はキレットを下るルートへ。
1日の終わりに差し掛かるタイミングなので、この延々と続く急勾配が過酷でした。
ある程度しっかりした岩肌が多いため、恐怖感はないものの、長時間下るので関節のあちこちが強ばってくる感じが(笑)
途中、登ってくる方と10名ほど擦れ違いましたが、表情を見るに、登りもそれなりに体力を使いそうでした。
なんとか下り終え、キレット小屋に。
まともそうな幕営場所は先客の方が使われていたので、微妙に斜めっている所へ幕営。
大した傾斜でもないので大丈夫と思っていましたが、夜に寝ている時に居心地悪さを実感…。
尚、昨夜ほど気温は下がりませんでしたが、その代わり、風が朝までビュオンビュオンと吹いていて、結構うるさかったです。
【権現岳へ】
翌朝、権現岳へ向かう途中、日のあまり当たらない斜面にはまだ融けずにいる雪が。
更に、融けたら融けたで、一部凍結している箇所もありました。
鎖場を何箇所か通過し、ついに個人的に伝説扱いにしている「ゲンジー梯子」へ。
始めて目の当たりにして、あまりの長さに笑いそうになりました。
登り始めて判ったのですが、完全にビクともしないように固定されているわけでもなく、微妙にグラグラするんですよね。
というか、良く見るとボルトのあちこちが錆びているような…。
いや、そもそも土台から浮いている所があるような…。
色んな意味で精神的な刺激になり、非常に味わい深い経験ができました。
それを過ぎ、権現岳に到達。
事前調査に抜けがあって、到着して始めて気付いたのですが、
編笠山への分岐点が最高峰ではなく、少し南へ行った所に真の最高点があるんですね。
当然、そちらの最高点も踏んできました。
この辺りは、まだ積雪も殆ど見当たらないためか、登山者も多く、
私が山頂付近にいた短い時間だけでも、20人くらいの登山者がいました。
【小淵沢駅へ】
権現岳を下り、青年小屋を経て編笠山へ。
ここは青年小屋前にある岩の並んだ場所が曲者でした。
スプレーでマーキングされている箇所を見失い、進行方向にまともな足場がなくなって詰んだり…。
もしかして私だけ?
それを過ぎ、ほとんど一直線の登山道を登り、編笠山の山頂に到着すると、
既に15名ほどの登山者がいらっしゃいました。
見晴らしも良いし、本日は絶好の登山日和なんだなと実感。
編笠山の下りはなかなか急勾配。
足下が岩だけではなく、土や木の根混じりのため、ここまでのルートと勝手が違いました。
おまけに、雪解けか、霜が解けたためなのか判りませんが、
山頂直下からしばらくは、地面が所々ぬかるんでいるため、スリップしやすい感触。
そんな箇所を黙々と降りて観音平へ。
ここからはタクシーを呼べば済む話ですが、もうすっかり恒例となった、「駅まで徒歩」に今回も取り組みました。
観音平からは車も出入り出来る所で、道路も舗装されていますが、
足を痛め易くルートも蛇行している舗装道は敬遠して、直登に近い登山コースを下りました。
地図上では気付かなかったのですが、ここは少し下ると幅の広い防火帯。
更に周りは広い牧草地等になっていて、まるで北海道のようなダイナミックな景色。
一見の価値はあると思います。
コメント
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お久しぶりです。
八ヶ岳縦走いいですね
とても羨ましいです。
綺麗な写真と詳細な説明で、この時期の状況が判り大変参考になります
いつか私も。。。
お久しぶりです。ありがとうございます。
この山行の時期は、まだある程度手軽に行けましたが、
八ヶ岳も、この1週間で本格的に冬模様になったようですね。
近々、また行ってみようと思っております。
shadow1100さんの山行も拝見しておりますが、
コースタイムを見るに、なかなかの健脚とお見受けしました
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