黒部渓谷〜仙人池〜剱沢〜室堂 テント泊
- GPS
- 80:00
- 距離
- 34.5km
- 登り
- 3,763m
- 下り
- 2,776m
コースタイム
- 山行
- 7:42
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:42
- 山行
- 8:33
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 9:03
- 山行
- 5:03
- 休憩
- 0:06
- 合計
- 5:09
- 山行
- 0:45
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:45
時刻表 要確認
アルペンルート kurobe-dam.com
北アルプス交通 kitaalps-kotsu.k-amenix.co.jp
天候 | 前半晴れ 後半雨風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
信濃大町 七倉荘素泊まり5500円 https://nanakurasou.com/# 信濃大間〜扇沢 バス1390円 扇沢〜黒部ダム 七倉荘の割引チケット利用で往復1310円 *現金支払いのみ5日間有効 室堂〜黒部湖 4390円 扇沢〜信濃大町 バス1390円 信濃大町〜松本 JR680円 松本〜新宿 3500円 阿曽原温泉小屋 https://azohara.niikawa.com/ ビール500ml 800円 温泉700円 水場あり 仙人池ヒュッテ 三ツ矢サイダー200円 真砂沢ロッジ http://masagozawa.jp/ ビール500ml 800円 水場あり 雷鳥沢キャンプ場 水場なし 売店・風呂は雷鳥沢ヒュッテ15時まで ビール500ml 500円 風呂700円 扇沢駅レストラン ダムカレー900円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コース状況は逐次事前に確認が必要 険しい登山道のため阿曽原温泉小屋、真砂沢ロッジの最新情報要チェック 劔沢二股吊橋の撤去情報など 現時点で劔沢は雪渓なしの夏道 阿曽原温泉小屋から真砂沢ロッジはおおよそ800登り、100下り、500登り、500下りの急坂で健脚向き 仙人池泊か、逆ルートが無難かもしれません |
その他周辺情報 | 信濃大町の七倉荘 居心地が良く登山利用者に考えられたサービス 日帰り入浴500円 七倉荘近くの定食屋さん三洛は、安い・早い・旨い ボリュームも下山後に最高 *昼は酒類の提供なし |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
感想
たまたま下ノ廊下がこの時期にしか通行できないことを知り、富山に抜けるだけより周遊にしてみようと思い、天気の良い日を狙い、室堂に戻る経路で計画。
阿曽原温泉小屋から真砂沢ロッジはコースタイム11時間20分。テン泊装備で1日で歩くにはかなりしんどい設定だったが、今年は縦走をして脚力は良好で、効率的な日程となる点と、剱岳もおまけとして視野に入れられるため2日目を頑張ることにした。体力に不安な方にはお勧めしません。
4日目は東一ノ越経由で黒部平まで歩きたかったがあいにくの濃霧と雨風で断念した。
下ノ廊下は日本にこんなすごい場所があるのかと思う秘境トレイルで、美しく険しい冒険だった。
阿曽原温泉小屋の情報発信を通して登山者と共に安全で楽しい登山をつくる姿勢や小屋の方の気さくな人柄は、山小屋のお手本だと思った。
通過点と考えていた仙人池では紅葉と池に写る八ツ峰を見れたのが予想外の収穫だった。
剱沢はルート情報が目まぐるしく変わるため緊張して臨んだ。真砂沢ロッジの方の情報発信と注意喚起に感謝します。
ルート全体に渡り、岩の間から水が滲み出していて、本流の沢に流れ込んでいた。これだけの水量がこのすごい渓谷や沢をつくり、日本は水と森に恵まれた場所だと改めて感じた。
ピークは一つもないルートだけれど、とてもハードで、力量が試される山歩きで充実した山行となった。
信濃大町の七倉荘で快適に前泊し、扇沢駅へ向かった。
1日目、黒部ダムから河原までの行き方にドキドキし、初めてクマ鈴をつけて快晴の日電歩道へ向かった。序盤小さな沢を渡るヌルヌルなところでロープは掴んでいたが大コケしてハードシェルに穴が空いてしまった。また内蔵助分岐を見逃す失態を犯し20分登ってしまった。分岐まで戻ったが、どっちから来たのかわからなくなってしまい、あとから来た登山者の方や恐らく関電の方と思われる一行に阿曽原温泉の順路を伺った。こんな時に腕時計のコンパスを使うという発想がなかったことを反省した出来事だった。
その後は慎重に頭上と足元に集中して歩いた。
こんなすごい歩道を人間が4年ほどで作り上げたことにも心から感銘を受けた。
十字峡は美しいエメラルド色で、ここまできてよかったと思った。
関電の施設内を歩くのも冒険ぽくて楽しかった。
東谷吊橋から阿曽原温泉小屋まではかなりのアップダウンがあります。
阿曽原温泉小屋では気さくなご主人が一人一人に声がけしていて(暇だとブログでは書いているが…登山者の傾向を把握してくれている)いい山小屋だなぁと思った。すぐにビールを飲み、喉を鳴らした。夜に暖かい温泉で疲れを癒した。
2日目、雲切尾根は4:10のコースタイムにビビりながらも頑張った。今までの経験でもあまりないレベルの、途切れのない急登との戦いだった。登り始めてすぐに汗が噴き出し、永遠に登り。さすが黒部。すごくキツかったが、調子は良かったらしく、予想を大きく巻く2時間10分くらいで1629mピークに着けてしまったのは自分でも驚きだった。
仙人温泉では暖かい湯気に癒され、対岸の崩れた場所の中央には、見てくれと言わんばかりのポジションでカモシカがこちらを見ていた。仙人谷からの沢横のトラバースの登りは長くて、足場も良くはないため体力と神経を使った。ヘロヘロになり辿り着いた仙人池では絶景と紅葉を楽しめた。
真砂沢ロッジへは500mの激下り。休み休み景色を見ながら下った。二股吊橋から真砂沢ロッジは沢の高巻きや水が流れてつるつるの岩に難儀した。テントは二張りしかなく、剱沢から来られた方におつまみを分けていただきビールで楽しく談笑させてもらった。剱沢の状況も聞けてとても贅沢な時間だった。本当に楽しかった。夜は星と明るい月光の元、ゆったり静かな夜を過ごした。
3日目は、真砂沢ロッジの方の案内を踏まえて、要所要所で落石に注意して素早く進んだ。意外とキツい登りやガレ場高巻きで、小休止しながら臨んだ。剱澤小屋につく頃にはガスと気温低下、風の強まりが進んでおり、おまけの剱岳はパスして、剱御前小舎へ向かった。剱沢キャンプでチャンスを待つほどの気にはならなかった。今回の山行で唯一トレッキングポールを使い、疲れながら雷鳥沢キャンプ場に10時台に到着。テントを張ると雨がポツポツ。ヒュッテへビールを買いに15分、ついでにお風呂に浸かり、15時くらいからはずっと雨と風。10時間以上寝袋でうつらうつら眠った。夜中は濃霧でホワイトアウト状態。ヘッデンをつけるとガスに反射して何も見えなくなり、かすかな月明かりの方が見通せた。
4日目は、夜中からひたすら雨風濃霧。予報通りで止む気配はないため、東一ノ越経由はあきらめて、6時過ぎにはびしょ濡れのテントをまとめて、室堂駅に向かった。臨時便が出されたおかげで早く扇沢駅へ着けて、ダムカレーを味わい、お土産を買い、信濃大町へ9:55のバスに乗れた。散々アルファ米のカレーを食べてきたが、普通のカレーはなんとも美味しいものだなと思えた。
信濃大町では再び七倉荘で日帰り入浴でお世話になり、すぐ近くの定食屋さん三洛でぶっかけ海鮮丼フライ付きを堪能した。登山後はガッツリ食べたい自分にとっては、揚げ物と刺身のセットは垂涎の品で、丼の中の中トロと揚げ物で大満足だった。だいたい1時間に一本の松本行きの電車に乗り、いつもの新宿行き高速バスで帰路、夕方には自宅に着けた。
立山と剱岳の裏側を歩いた秘境の旅。
美しい景色や険しさは素晴らしかった。また、阿曽原温泉小屋と真砂沢ロッジの方々の気さくで暖かな姿勢や対応にも感動した山歩きだった。
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