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Yamareco

記録ID: 2646953
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白山

白山北縦走路ワンデイ(大窪からMTB利用周回)

2010年08月22日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
26.3km
登り
2,928m
下り
2,389m

コースタイム

日帰り
山行
14:43
休憩
2:10
合計
16:53
0:37
120
2:37
2:45
12
2:57
3:07
28
3:35
3:35
51
4:26
4:45
76
6:01
6:13
58
7:11
7:20
59
8:19
8:25
113
「間名古の頭」標識
10:18
10:28
82
標高点2349mコブ
11:50
11:50
35
標高2600m「中宮道」標識
12:25
12:49
19
白山御前峰
13:08
13:13
66
14:19
14:27
85
「大倉山」標識
15:52
16:04
30
16:34
16:39
24
白山公園線分岐
17:03
17:05
25
大窪への分岐
17:30
鶴平新道登山口
大白川登山口→白山公園線分岐→(国道北進)→野谷橋過ぎ分岐→鶴平新道登山口(大窪)はMTB(コース図では省略)です。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2010年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
大窪の鶴平新道登山口近くに駐車。
平瀬道登山口に予めMTBをデポ。
コース状況/
危険箇所等
整備されています。
コース図は手書きです。MTB区間は記していません。
深夜の野谷荘司山です。
深夜の野谷荘司山です。
深夜のもうせん平のモウセンゴケです。
深夜のもうせん平のモウセンゴケです。
夜明け前の妙法山です。
夜明け前の妙法山です。
ご来光です。
白山が染まります。
白山が染まります。
白山と地獄尾根です(間名古の頭手前)。
白山と地獄尾根です(間名古の頭手前)。
気持ちの良い湿原です(p2349手前)。
気持ちの良い湿原です(p2349手前)。
定番ショットです。
定番ショットです。
翠ヶ池と剣ヶ峰です。
翠ヶ池と剣ヶ峰です。
ようやく御前峰に到着です。
ようやく御前峰に到着です。
お待たせしました。
お待たせしました。

感想

 自宅発が遅れたうえ、出てしばらくで登山靴を忘れたことに気づき,取りに戻る始末.白川郷ICで東海北陸道をおり,まずは県道白山公園線から平瀬道登山口の大白川ダムへと車を走らせる.駐車場はかなり空いている.ダムに向かう橋の欄干にMTBをデポして来た道を戻る.
 国道までは下りのみだし,過去2回の白山東面台地山スキー(2005年4月30日と2008年4月29日)の時にもMTBで下ったことがあるので問題ないが,国道を北上するのはどうか下見を兼ねて車を走らせる.野谷橋を過ぎたところで,左に大窪への道(地形図二重線)が分岐するのでそちらに入る.
地形図では標高差170mのイヤらしい登り返しとなってしまうが仕方ない.車1台分の幅だが舗装路である.標高点755mの峠状箇所を過ぎると馬狩谷にそって緩く下る.ほどなく,大窪の鶴平新道登山口に到着.登山口にはお墓があり,道路の反対側に小さな広場があってそこに駐車.0時出発予定だったがすでにかなり過ぎている.

00:37【標高720m,大窪登山口発】
 この暗闇にお墓の横から登るのは決して気持ちのよいものではないが,ライトを頼りに登りだす.期待した月明かりは森の中ではほとんど役に立たない.この日のために,新しい熊よけ鈴を準備したが,よい感じに音が響き,何となく心強い.何も見えないので現在位置の把握ができないが,ひたすらジグザグに登っていく.
 1時間程登ると,眼下に集落(というほどでもないが)の灯りを見下ろせるようになった.さらに登ると前方に三角形のコブのシルエットがうっすらと見え,さらに奥に稜線とおぼしきシルエットも見えるが,定かではない.
 登山道は所々やせており,この暗闇ゆえ,慎重に通過する.いきなり標識が現れた.稜線の分岐の箇所のようだ.ちょうど2時間.思ったより早かった.10分ほどの休みの間に,頸にタオルをしっかり巻く.というのも,万が一,熊に襲われても頸動脈を保護しておけば出血死は免れるだろうとの考えだが.野谷荘司山へはあっという間.

02:57〜03:07【標高1797.3m,野谷荘司山山頂】
 真っ暗な中に山頂標識と二等三角点の点名・野谷荘司.東には上りつつあるオリオン座,西には沈みつつある夏の大三角.さて,ここからは未知の領域.
 野谷荘司を下る.暗闇の中,今ひとつ現在地の把握が難しいが,左手にオリオン座を見ながらどんどん南下する.30分弱でもうせん平に着く.真っ暗な湿原は熊でも出そうで怖いが...それでもしゃがみ込んで,モウセンゴケの撮影に勤しむ.標高点1756mの美濃原山は南を巻く.前方にどっしりとしたシルエットが薄く見える.あれが妙法山か.けっこうひどそうな登りだな.
 気づくと左手のオリオン座は少し高くなり,その下におおいぬ座のシリウスが輝く.こいぬ座のプロキオンも並び,冬の大三角のお目見えだ.下って鞍部から急な登りをこなすと,ひょこっと山頂へ.

04:26〜04:45【標高1775.6m,妙法山山頂】
 ここも山頂標識と三等三角点の点名・妙法山.久々に石川県の三等三角点をゲットしたなあ,と思ったが,帰宅してからの確認では,県境にあるものの設置場所は岐阜県大野郡白川村であった.ガッカリ.休んでいる間にかなり明るくなってきて,前方稜線奥には白山のシルエットが,左には奥三方岳のシルエットが,振り返れば野谷荘司のシルエットがクッキリしてきた.
 ここで御来光を待ちたい所だが,先が長いので少しでも先に進んでおきたい.ということで,残念ではあるが山頂をあとにすることとした.
 ガレっぽい道を下ると鞍部.緩く登り返して標高点1762mコブ.東の空はどんどん明るくなるが,小さなアップダウンのある稜線を気持ちよく進む.標高点1772mコブあたりで,ついに太陽が顔を出してきた.ちょうどコブの山頂付近だ.ナイスタイミング.
 前方にはモルゲンロートの白山がきれい.ズームで太陽を撮影してみると,部分日食のようにどこかの山の山頂をかすめるように上っていった.バシバシ写真を撮ったら先を急ごう.
 快適な稜線を進み,下っていくと右手からシンノ谷(オモ谷)の沢音が.鞍部から沢の方に道はさらに下る.対岸には登り返す尾根が見えるが,既に朝日をしっかり浴びている.日焼け対策を施さねば.さらに進み,いよいよ沢音が間近になると,沢を渡る鉄の橋が見えて来た.

06:01〜06:13【標高1670m,シンノ谷の鉄製橋】
 半袖を長袖にかえ,帽子をかぶり,タオルも巻き直す.鼻には日焼け止めを塗る.今日は水を4L持参したが,ここまでに1/3ほど消費した.水の補給も考えたが,水場は登りきったゴマ平小屋そばにもあるはずなので,あえてここで汲んで荷物を重くすることもなかろう.
 ここから300m弱の登り.道はしっかり刈り払われている.20分ほど登ると,上から女性の声が.ゴマ平小屋で泊まったのだろう.こんな所で登りの人にすれ違うなんて,ビックリするに違いない.と思ってすれ違った時に挨拶をすると,こっちがビックリした.
 女性3人組の真ん中の人が,何と!叔母でした.山好きなのは知っていて,よく山の話をしていたが,こんなマイナーな所でお会いするとは...鶴平新道を0時過ぎから登って来た,というとさすがに驚いていたが,泊まり装備で別当出合→御前峰→ゴマ平→三方岩と行かれるパワーの方がすごいですよ.お互いの検討を祈ってお別れ.
 ほどなく単独行も下って来た.登りきるとあとは小屋に向かって下るだけ.そろそろかな,と思う頃に小沢あり.これが水場だろう.ということで,水の補給.これであわせて4L.いくら暑くても室堂までは足りるでしょう.水場からすぐにゴマ平ヒュッテ.

07:11〜07:20【標高1850m,ゴマ平ヒュッテ】
 叔母の話では,泊まりは他に数人いたようだが,小屋は既に空.ゆっくりとエネルギーを補給.ここから間名古の頭までは歩いたことのある道ゆえ,気が楽だ.まずはジグザグ登りなので,焦らず行こう.
 秋には紅葉がキレイで霜柱も見られた登山道は今は青々しい.稜線に出ると間名古の頭が見えてくる.トラバースぎみに進み,少し下ると地形図の三俣峠.シンノ谷の鉄の橋からここまで谷沿いに道があると楽でよいのになあ.少し登り返すと,道は山頂を巻いており,そこに間名古の頭の標識.

08:19〜08:25【標高2040m,「間名古の頭」標識】
昨年秋(2009年10月12日)にはここから山頂まで藪を行ったが,その時行っておいてよかった.今回はそんな余裕はもちろんない.ここから先も再び未知の領域.快適な稜線歩きと北弥陀ヶ原やお花松原に期待いっぱい.
 間名古の頭を巻き鞍部へ.垣間見える白山主峰群がかなり近づいて来た.と同時に荒々しい地獄尾根も見える.門柱のような立派なダケカンバの間を通ってp2114へと登る.すぐにうぐいす平の標識.右手に地獄尾根がきれいに見下ろせるスポットがあり,写真撮影に勤しむ.すぐに地獄覗の標識があるが,先のポイントの方がはるかに良く見える.
 気づくと左手遠くには,薬師・水晶・槍・穂高や乗鞍,御岳がよく見える.行く手の白山主峰群は徐々に近づいてくるが,その手前にこれから向かうp2349がデンと控えている.進んでp2349への登りとなるが,大岩の点在する庭園のような景色に感嘆.小さな池のある湿原がいくつか現れたり,ハクサンフウロをはじめとする花がまだかなり咲いている,気持ちのよいコースを進む.ここが北弥陀ヶ原か.ハクサンコザクラの群落がすごいらしいが,見つけることができなかった.ハイマツの中の道をのぼるとp2349に.

10:18〜10:28【標高2349m,標高点2349mコブ】 
 ここからいったん下るとおよそ350mの登りとなる.御前峰,剣ヶ峰,大汝峰がよくみえ,これから登るコースもよく見える.左には山スキーの好ルートである東面台地がよく見える.すぐにお花松原の標識へ到着.この時期だというのに花が多い.クロユリの群落もまだ咲いていた.すごい数だ.ハクサンコザクラもあった.チングルマの綿毛もきれい.他にも名前のわからないものがいっぱい...のんびり休んでいる人がいるが,その気持ちがよくわかる.
 残念だが,写真を撮りながら先を急ぐ.ここから見上げる景色はガイドブックでは定番だが,ようやく目にすることができた.雪渓の残る谷を進み,左手小尾根へと進む.見上げても振り返ってもきれい.剣ヶ峰,御前峰,大汝峰がどんどん大きくなり,最後の登りをこなすと翠ヶ池近くの中宮道標識に出た.

11:50【標高2600m,中宮道標識】 
 ようやくここまで来た.お池巡りのコースを歩く.お池巡りははるか20年くらい前にしたことがあるような...今日はすべてを巡る訳ではなく,ダイレクトに御前峰へ登るだけだ.まだ雪の残る池を見ながら,御前峰を北から眺めつつ登る.山スキーでは一度こちら側に滑ったことがある(2005年5月14日).登りきるといよいよ山頂.さすがにこの時間では大勢という訳ではないが,それでもそこそこの人だ.それにしても疲れた.

12:25〜12:49【標高2702.2m,白山御前峰山頂】 
 遠望はないが穏やかな山頂.暑くも寒くもなくちょうどよい.今日もアマチュア無線のハンディ機を持って来たが,始めると長居してしまうので声を出すのはやめておこう.のんびりとエネルギーを補給し,ストレッチも入念にしておく.ちょっと滞在が短いが,そろそろ行きますか.
 登ってくる人も少なく,どんどん下る.すぐに室堂へ.

13:08〜13:13【標高2450m,室堂】 
 ここで水を少し補給しておく.久しぶり(2004年8月21日以来)の平瀬道へと下りだす.この時間でもパラパラと下っている人がいる.この時間なら大白川の露天風呂には間に合うか.でもエメラルド色の白水湖ははるか下に見えている.平瀬道の上部もまだ花が咲いており,単調な下りのアクセントになる.ダケカンバが目立ってくると大倉山避難小屋.これをパスしてすぐに大倉山山頂標識.

14:19〜14:27【標高2038.6m,大倉山山頂】 
 とは記載したものの,登山道の広場で休んだのみ.刈り払いがあるので登ってみるが,三角点はそこにはない.おそらく左奥の薮の中だろう.今回は確認する余力もなくパス...
 ここからさらに単調な下り.徐々に立派なぶながめだってきた.落書きというか落彫りが目障りだなあ.眼下に駐車場が見えてくるともう少し.登山口にひょこっと出ました.下の広場へわずかに下る.取水溝?の橋の欄干?にMTBをデポしてある.

15:54〜16:04【標高1240m,大白川ダム】 
 露天風呂に入ろうかとも思ったが,この先のMTB登りもあるのでやめておくか.前回入っているし.ならば長居は無用.MTBにまたがり行きますか.わずかに登り返すとあとはダウンヒル.とはいうものの,車も通るはずなので無茶はできない.スピードを抑えぎみに.

16:34〜16:39【標高630m,国道156号白山公園線分岐】 
 ここからが問題.楽をするならすぐ近くの道の駅からタクシーを使えばよいが.まあとにかく行ってみよう.国道を北上.下流に向かうので下り基調で,所々緩い上りがあるが問題なし.トンネルはライトをいっぱいつけて存在をアピール.でも交通量はさほど多くない.高速ができたからなあ.野谷橋を過ぎると大窪への分岐.

17:03〜17:05【標高585m,国道156号野谷橋北東・大窪への道分岐】 
 荻町まで行ってタクシーでもよいが...頑張るしかない.荻町経由で大窪よりもこちらの道がよいだろう.ということで地形図二重線の舗装路へと進む.ヘアピンまでは問題ないが,これを過ぎて標高点755mまでが長かった.小さなカーブ過ぎるたびに先に坂が続いており,いったいどこまで続くのか,かなり参ってしまう.それでも止まることなく,ようやく峠状の箇所へ.あとは緩やかに下るだけ.自力周回のゴールが見えて来た.

17:30【標高720m,大窪登山口着】 
 明るいうちに戻って来れた.予想よりだいぶ早い16時間53分.念願を達成できてうれしいです.

(2020年10月14日にアップロードしました。当時公開していたホームページ(閉鎖)からの抜粋です。)

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