迷いに迷って涸沢&奥穂高〜台風怖くて前穂は繰り越し
- GPS
- 20:30
- 距離
- 36.4km
- 登り
- 1,906m
- 下り
- 1,893m
コースタイム
上高地バスターミナル06:21−河童橋06:26−明神橋07:18/07:37−徳沢08:21/08:27−新村橋08:38−横尾09:16/09:25−本谷橋10:18/10:32−(あちこちで撮影)−涸沢ヒュッテ12:56/13:55−(パノラマコース)−ザイテングラード取り付き15:05/15:11−穂高岳山荘16:25
8日:
穂高岳山荘05:55−涸沢岳06:14/06:47−穂高岳山荘07:00?/07:37−奥穂高岳08:18/09:00−穂高岳山荘09:39/10:04−ザイテングラード取り付き11:00/11:06−涸沢小屋とヒュッテの分岐11:24−涸沢小屋11:53/12:09−涸沢ヒュッテ12:19/12:26−本谷橋13:39/13:46−横尾14:29−新村橋15:00−徳沢15:10/15:20−明神橋15:54−河童橋16:32/16:34−上高地バスターミナル16:38
天候 | 7日:晴れ→午後から曇り〜ガス 8日:晴れ→薄日 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
さわやか信州号 アルピコ交通 6000円(ハイウェイバスドットコムからのオンライン決済で5880円) http://sawayaka.alpico.co.jp/kamikouchi/ https://www.highwaybus.com/rs-web01-prd-rel/gp/info/lineDetail?lineGroupNo=1&lineId=155 上高地→新島々→松本 アルピコ交通 バス+電車(上高地線) 通し券2400円 http://www.alpico.co.jp/access/kamikochi/shinshimashima/ 松本→中央道日野 京王バス 2900円(ハイウェイバスドットコムからのオンライン決済で2840円) https://www.highwaybus.com/rs-web01-prd-rel/gp/info/lineDetail?lineGroupNo=1&lineId=150 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<登山ポスト> 上高地バスターミナルにあり。用紙もあり。 <トイレ> 上高地バスターミナル・河童橋・明神橋・徳沢・横尾・涸沢(小屋&ヒュッテ)・穂高岳山荘 <道の状況> 上高地〜横尾: 若干のアップダウンはあるものの、ほぼ平坦。とはいえ砂利道で長いので地味に疲れます。 横尾〜本谷橋: ゆるやかに登ってはいますが、ほぼ平坦です。危険なところはありません。 本谷橋〜涸沢: ここからやっと「登山道」らしくなります。本谷橋から20〜30分は急斜面をジグを切りながら登りますが、その後はSガレまで緩やかなトラバース気味の登りになります。 Sガレを廻り込むと、ガレ石の河原沿い(正に涸沢)の道がヒュッテまで続きます。 歩きづらいところ、危険なところはありません。以前は本谷橋上に崩落地点がありましたが、補修されて問題なく通過できます。 涸沢〜ザイテングラード〜穂高岳山荘: ヒュッテとテント場の間に上部パノラマコースの登山口があります。 ザイテングラード取り付きまではガレ石の道。開けているので、ガスの時は道迷いに注意です。涸沢小屋から行く場合は、しばらく紅葉のトンネルの中を急登してからナナカマドの群落の脇を登りパノラマコースに合流します。パノラマコースの方が大廻りなものの緩やかです。 ザイテングラードは確かに急斜面ですが、三点支持が必要なのは40〜50分くらい、それも部分的にです。「ホタカ小や20分」というペンキ表記が出たら、ストックを出しても大丈夫です。むしろ出した方が楽です…。 下りはずっと片手ストックで下りましたが、楽でした。(ハシゴの時だけ短くしたけど) 登りでちょっと引っかかったところも気づかなかったくらいです。但し両手ストックはお勧めしません。 穂高岳山荘〜涸沢岳: ガレですが、つまづきに注意すれば危険なところはありません。 ただ、道がはっきりしないところがところどころあるので、ご来光目当てで登る場合は前日に一度登ってルートを確認しておいた方がいいと思います。 穂高岳山荘〜奥穂高: 山荘から10分くらいまでが核心部ですが、高度感はあまりないので落ち着いて三点支持で上がれば難しくありません。その後はゆるやかなトラバース&稜線歩き。 山頂の山同定盤&お社の周りが狭く、混み合うと非常に危険。直下の安定した場所にザックを下ろしてから登ったほうがいいと思います。 <山小屋> 穂高岳山荘: 涸沢が布団1枚に2〜3人のこの日も、布団1人1枚は十分にありました。まだ使っていない部屋もあったようです。 水は宿泊者無料ですが、お湯・お茶は有料です。 ドコモ・ソフトバンクのWifiが通じます。 自炊用テーブルも8人掛けくらいのが室内(玄関脇)に4つあり、快適でした。 今年は創業90周年とのことで、記念冊子と記念品(スタッフバック)をもらいました。 |
写真
感想
もともと、今年の「行きたい山リスト」に、涸沢はありませんでした。
が、皆さんの涸沢レコを見ているうちに、やっぱり行きたくなり。
とはいえ、布団1枚に3人はどうしても嫌。
そういえば、岳沢にも行ってみたかったんだよな〜と思い、岳沢小屋のサイトを見ると、もう見頃だとのこと。
あれ、今年は涸沢と岳沢の見頃が同時に来ちゃったのか。
めったにないこのチャンス、両方行けばいいんじゃない!!
ということで、1日目岳沢小屋、2日目に重太郎新道〜前穂〜奥穂〜穂高山荘、3日目ザイテングラード〜涸沢〜パノラマコースで上高地下山、という予定を急遽立てました。
ところが、3日目にどうも台風が来てしまいそう、ということと、上高地までのさわやか信州号が取れてしまったことで、迷いが始まります。
・台風の中、ザイテングラードを下るのは怖い。
・かといって2日目涸沢まで下りても、1枚に3人の詰め込み&雨の下山はいや。
・前倒しで前穂〜奥穂も悪天になるかも?
・折角早朝上高地に入れるのに、初日岳沢泊まりはもったいない気が。かといって、上高地から一気に岳沢・前穂経由で穂高岳山荘に行くのは私には多分ムリ。
いずれにしても、山中泊は1泊に変更、最初のコースはあきらめました。
とするとどうするか。
迷いまくって、結局家には4パターンのコース予定を置いてきました。
1.岳沢日帰りハイキング
2.岳沢1泊2日(カモシカの立場辺りまでゆっくりのんびり?)
3.上高地から涸沢1泊2日(涸沢泊)
4.上高地〜涸沢〜奥穂ピストン1泊2日(奥穂高泊)
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とりあえず1泊分の自炊食料と一緒にバスに乗り込むも、上高地に着いてもまだ決められず。
でもここで登山届を出さなくてはなりません。
うだうだ悩みながら、ぐずぐず準備をして、結局。
1日目岳沢、2日目穂高岳山荘、という当初のコースで届けを出してしまいました。
とりあえず岳沢に泊まって、明日様子を見ようかなあ、と。
でもすごく天気がいいのです。
あー今日涸沢の紅葉を見たら、きっときれいだろうなあ。光があるのとないのでは全然違うもんね。涸沢見るなら今日だよね。
河童橋で決めよう、明神までならまだ変更できる、とどんどん歩き、結局腹をくくって涸沢へと向かったのは横尾大橋を渡ったところでした。
と、今度は涸沢に泊まるか、穂高岳山荘まで行くかで悩みが始まります。
上まで行けば、涸沢よりは空いているはず。
でも私の足でそこまで行けるかな…。それに涸沢でゆっくりできなくなるし。
そんな悩みながらの道行きでも、紅葉地帯に入るとどんどんテンションが上がります。
紅葉は大分下の方まで下りてきていて、本谷橋からの急登を終えた辺りから、もう色の洪水!
やっぱりこっちで正解だった!!これだけの紅葉のボリュームは、岳沢にはきっとないもんね。
予想していた通り、個々の木の紅葉状況はいまひとつ。
今年の水不足の影響か、乾いてくすんだ色、痛みの多い葉が目立ちました。
3年前はナナカマドもダケカンバも、まるでインクを水に溶かしたような抜けるような鮮やかな色で、傷もなく瑞々しい葉でした。こんな純粋な色が存在するのかと驚き、涸沢すげー!だったので、どうしてもそれと比較してしまいます。
でも今年はその代わりに一気に全体が紅葉したらしく、そのボリュームの作り出す鮮やかさは、やっぱり見事としかいいようがありません。
その上今年は陽射しもあるし、山頂も見えてるし!
涸沢ヒュッテで当日の状況を聞くと、やっぱり布団1枚に2人とのこと。
とりあえずランチ、それから最終決断をすることに。
そうしているうちにちょうど奥穂に雲が湧き出し、涸沢も翳って来たので意を決して上に登る事にしました。
ザイテングラードは10年位前に下ったことがあるのですが、すっかり記憶になく、ちょっとドキドキ。
でもそれほど怖いところはありませんでした。一度だけザックにつけたストックが岩に引っかかってしまい、のっぴきならない状態になりかけましたが。
結局三点支持まで必要なところはほとんどなく、でも足だけで登るにはちょっと不安定ということで、前かがみな状態で登る事になり、山荘が見えてきた頃には長丁場もあいまって太ももが上がりません…。
様子がわからなかったので取り付きからずっとストックは使わずに来たけど、あの斜度なら片手ストックがあった方が、却って体が安定して安全に歩ける気がします。
下りは片手ストックを使いましたが、非常に楽でした!
中途半端な岩場には片手ストック。新たなストックの効用に目覚めました(笑)。
翌朝、山荘のテラスでご来光を見た後、まずは涸沢岳へ。
山荘前は無風だったのに、稜線に出た途端、強い風!
時々あおられそうになり、しかも太ももには昨日の疲れがあって、よたよたと登る事になっちゃいました。ストック持ってこればよかった。奥穂への道に不安がよぎります。
山頂に着くと、本当に絶景でした。
以前小屋番の人が、涸沢岳からの眺めが一番好き、とどこかで書いていたのが頷けます。
モルゲンロートな奥穂や、ゆっくり陽の当たっていく涸沢を堪能してから、下山。
山荘で支度をし、余分な荷物をデポしてから奥穂へ。
涸沢岳からじっくりルート研究をしたので、さくさくと登ります。
最初の鎖場&ハシゴの後、少し緩やかなトラバースになったところで、ストック1本を出しました。やっぱり楽!太ももの疲れも感じず、ストック様様です。
この後、下山ではハシゴと鎖場で短くしただけで、後はザイテングラードもこれで下りました。
奥穂からの眺めもこれまた絶景!
何せ北アルプスにはここより高いところはないんだもん、当たり前ですよね。
南は御嶽山、北は白馬や富山湾まで全部見渡せて、最高でした♪
そんなんだから、やっぱりなかなか下りられない。
9時になり、さすがにもうやばいだろーということで名残惜しくも下山です。
ザイテングラードの下りも、これまた最高。目の前に涸沢カールの全景を見ながらどんどん高度を下げるのはまるで空を飛んでいるようでした。カールの真ん中のちょっと出っ張った場所をずっと下りていくので、本当に空中にいるみたい。
惜しむらくは空がうす曇りで、コントラストが低かったことかな…でもその分全部の場所が同じように見えてよかったかもしれません。
涸沢で急いでパンを詰め込み、その分の時間で最後の紅葉タイムを捻出します。
その後は何とか5時25分のバスに間に合わせるべく、フルパワーで下りました。
やっぱり長すぎるよ、横尾〜上高地…。
でもその甲斐あって、予定より1本早いバスにぎりぎり5分前に飛び乗ることが出来ました。うん、よく頑張った、私。
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もー最後の最後までルートや最終目的地が決められず、登山届にはうそを書いてしまった今回の山行。
穂高岳山荘で家に連絡を入れるまでは、事故ったら行方不明になっちゃう、と緊張しました。反省です。
挑戦してみたかった重太郎新道がお預けになってしまったのは残念だったけど、やっぱり翌9日は雨だったし、青空があったのは初日だけだったから、今回はこれで正解でしょう。
それより何より、奥穂まで登って本当に良かった!大展望の奥穂、心ゆくまで満喫しました。充実度は100%です!!
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