タッチ&リターンの三俣蓮華岳(飛越新道よりナイトハイク)
- GPS
- 21:11
- 距離
- 40.7km
- 登り
- 3,208m
- 下り
- 3,206m
コースタイム
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 5:41
- 山行
- 13:49
- 休憩
- 1:27
- 合計
- 15:16
天候 | ピーカンの晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
#20211006追記 ・登山口〜寺地山 登山口に登山届ポスト、簡易トイレ有。 駐車場はトンネル手前に十〜二十台分程度。 山頂までの標高差は約500m。水場はなし。 序盤はブナなどの林間のアップダウンに始まり中盤で標高を稼ぐ。 神岡新道は合流点で通行止め(ロープ有)。 やがて針葉樹に変わり草原を何回か通過し山頂に達する。 山頂は登山道が通過しているだけで広場はない。 また、大きな山名の看板が木にかかっている。 柔らかい地道が続くので足への負担は少ない。 また、尾根を歩くが樹林帯のため視界は良くない。 夜間であれば富山市街地の光が木の間から微かに見える。 問題は泥濘。尾根なので深い溝などはないが、 数多くの泥濘がある。 泥濘は注意しながら進めば回避できるが気が緩むと泥濘に嵌る。 中には長靴持参の登山者もいる。 昔は泥濘を避けたところがまた泥濘で、トレランシューズが ひどい目にあった経験がある。 その時に比べると脇の小枝が刈られていたり、脇道ができていたりして 泥濘の状態は改善している(今回もトレランシューズだったが被弾なし)。 ・寺地山〜北ノ俣岳 寺地山頂から数十メートル下り北ノ俣岳への登り返しが始まる。 樹林帯の間は寺地山と同じ感じで木の根と泥濘の道が続く。 やがて木の背丈が低くなると高原らしくなり、標高2050m辺りで避難小屋分岐に到着。 倒れそうな大きな標柱がある。避難小屋のすぐ前に水場がある(分岐から木道で約5分)。 ここから木道が敷かれている。一部、木道がずれたり壊れている。慎重な確認を要する。 この辺は池塘もあり。背後には富山方面まで眺められる。 木道が終わると深く削られた溝状の道となる。 溝を歩くよりも溝の両サイドについている細い道をトレースしたほうがスマート。 さらに標高を上2400m位から上ではハイマツに覆われた細い道となる。 ここは朝や夜間では露で濡れるので雨具を付ける。 やがて小さなピークを超えハイマツで隠れた登山道を少し進むと太郎平からの木道と合流する。 その地点から南に歩くとすぐに北ノ俣岳に達する。 薬師岳、雲ノ平方面、黒部五郎、有峰湖などを望む。 ケルンと三角点、案内板がある。 ・北ノ俣岳〜黒部五郎岳(肩) の俣岳から一旦下り、赤木岳、中俣乗越経て最後の250mを登ると肩に達する (今回は山頂に寄らず)。 道は広く迷うことはないが小石が多く歩きにくいところもある。 また、大きな岩を渡り歩いたり、ハイマツが張り出した道もあり、 アップダウンもこなす必要がある。 また、遮るものが無いので暑さや荒天時は注意。 水場は無く、薬師岳から水晶岳が良く見える。 ・黒部五郎岳〜黒部五郎小屋 肩からカール入口(下降点)まで岩を伝って移動する。 カールへの下降点から急坂を下るので足場を慎重に選ぶ必要あり。 やがてガレ場気味となり岩を渡り歩く感じになり、カール中心部に 行くに従って緩やかになる。 明瞭な登山道がなく、岩に付けられた白丸のマーキングを確認しながら 河原のような道を進むことになる。 道の状態は常に変化するので細かな神経が必要。 予想以上に時間がかかり、なかなか小屋が近づかない感覚になる。 また、夜間や霧の時はマーキングを見失わないこと。 天気が良ければ黒部五郎山頂やカールの壁面が見事である。 水場は豊富で沢水が数か所ある。 ・黒部五郎小屋〜三俣蓮華岳 約400mの登り返し。 黒部五郎小屋の手前からようやく登山道らしくなる。 小屋を過ぎ三俣蓮華岳へ向かう道に入ると樹林帯だが岩を踏みながらの急登で始まる。 だんだんと緩やかになり樹林帯を抜け見通しが良くなると峠のような場所に出る。 この辺は笠ヶ岳や双六岳、黒部五郎岳が良く見える。 ここを右手に進み、ほぼフラットに歩いて尾根を詰めると三俣小屋への巻き道分岐に到着。 雲ノ平や薬師岳、水晶岳などが良く眺められる。 三俣蓮華岳への稜線は分岐を右へ進む。 最初はやや急な道でザレたところやトラバース気味の場所も通過し、山頂に至る。 分岐から標高差で150mほどあるので気を抜かないこと。 山頂には標柱、三角点がある。一番、人出も多い。 |
写真
感想
雲ノ平周辺で残りは、三俣蓮華岳、鷲羽岳となった。
寒くなる前に踏破しておきたい。
台風一過の10月3日が晴れの予報になったので
前日から出かけることにした。
今回は、遠くから眺めるだけの存在であった北ノ俣岳、黒部五郎岳を
絡めてみようと思い、飛越新道から登ることにした。
赤牛岳ワンデイの時と同じように神岡から伊西トンネルを抜け
飛越トンネルの登山口に向かう。
午前中は晴れ間が広がっていたが午後は雲がかかりだした。
国道41号線では雨がぱらつくがすぐに止んだ。
伊西トンネル手前で見事な虹が出る。
トンネル出口で山行用に水を補給して日の入り前に登山口に到着。
意外と車は少なく三台のみ。
少し仮眠を取ってから出発しようと思ったが目が冴えたので
フライングスタート。
18時30分過ぎにスタート。
まだ空が明るいところがあり完全に昼夜逆転だ。
登山道に入る。気温は13℃、長袖を着用。
登山道はきれいに刈ってあり柔らかい土で足にも優しい。
空は晴れ渡り星がきれいだ。
しかし、夜明けまで11時間も時間がある。
飛越新道は歩きやすいが泥濘が行く手を阻む。
以前来た時は無限泥濘地獄でひどい目にあった記憶がある。
先に記述しておくと、昔ほどひどくはないがあるにはある。
ちゃんと確認して回避すれば大丈夫だ。
以前は泥濘をさけたところがまた泥濘だったが、今回そんな場所は無かった。
序盤のアップダウンをこなし神岡新道合流点に着く。
神岡新道は縄が張って通行止めになっていた。
ちょっとしたところがぬかるんでいるので気を緩めると泥濘にはまる。
トレランシューズなので始末が悪い。一回、濡れてしまう。
19時30過ぎに途中で遠くで連続的な轟音が聞こえた。
富山方面で花火をやっているようだ。
登山道は泥濘を回避できるように脇の小枝が刈られていたり、
丸太が施設されたりして整備されているのが実感できた。
寺地山に到着。遠く富山市の光が確認できたが樹木が邪魔して良く見えない。
山頂から東へ進み標高を落とす。
やがて北ノ俣岳の影が前方に聳える。
登りにかかり少し登ると避難小屋の分岐だ。
露と防寒対策のためここで雨具を着る。
手には手袋をはめ防寒対策。
小屋は誰かいるかもしれないのでそのまま直登。すぐに木道だ。
ここが森林限界だ。
木道が荒れているとは聞いていたが部分的でそれほどでもない。
背後に富山方面の夜景が広がりだした。
木道が終わると河原のような道となった。
雨の影響か以前よりも溝が深くなっているようだ。
溝をうまくかわしながら標高を上げる。
ハイマツが現れると両脇から笹が張り出し下がみえないような道になるが支障はない。
雨具をつけないと露ですぐに濡れてしまうだろう。
標高2500mを過ぎると緩やかな斜度になり、やがて小さな山頂に達する。
ようやく第一関門通過。
そこからハイマツがはい出した道を東進すると広い登山道に出る。
木道はすでに霜が降りツルツル。
そこからすぐで北の俣岳山頂。寒いので写真だけ取り南進。
標高を落とすと暖かくなり助かった。
ヘッドライトを頼りに黒部五郎岳を目指す。
登山道には石が多く気が抜けない。
といっても途中に赤木岳や中俣乗越などアップダウンがある。
それにしても周囲は真っ暗で自分以外のヘッドライト無し。
富山から西の方や高山方面も夜景が見える。
中俣乗越まで時間が長かった。
そこからもアップダウンが続き、最後に黒部五郎の登り返し。
ここも数回来ているので問題なし。
最後のガレ場を乗り越え意外にあっさりと肩に到着した。
真っ暗なので山頂へは寄らない。
肩から稜線の大岩を渡り歩き、そのままカール方面に下山。
最初の急坂は足場を確認しながら慎重に下山。
勾配が落ちて石ころが多い斜面を黒部五郎小屋に向かう。
予想通り風が無くなり暖かさが戻る。
小川を横切った当りから岩にペイントされる白マーキングを探しながら進む。
なかなか見つからない時があったり少しコースをずれることがあり難儀する。
GPSで方向を確認する手間も加わる。
ここが今日の核心だったかもしれない。
岩が多い河原を下るのでライトをマックスにしても気を遣う。
途中でヘッドライト交換。照度を最大にして進む。
なんだかんだと時間を消費、なかなか小屋までの距離が減らなかった。
標高で500m落とすことを考えると帰りも利用するので油断できないと感じる。
ここの通過時間が最も長く感じ、ようやく黒部五郎小屋に到着。
ようやく何かから解放された気分だ。
小屋はまだ暗いのでそのまま通過。三俣蓮華岳の上りにかかる。
ここからまた500mの登り返しである。
序盤は急登で始まり徐々に緩くなり尾根らしくなる。
なかなか歩が進まない。
三俣小屋へのトラバース道分岐を右へ。そのまま稜線に着けられた道を登る。
ようやく夜が明けてきた。
このままだと日の出前に着くが、時間を調整すると帰りが遅くなる。
思案のしどころだ。
日の出前の5時に到着。風が強く寒さが優る世界だった。
それにしても淡い赤の朝焼けだ。
さて、今回の勝負ところは帰りのカールと読めたので、
鷲羽へ縦走すると時間が遅れるため、ここで戻るのが無難と判断。
写真を取り下山準備。走行しているうちにどんどん人が上がってくる。
意外と莫大な時間は投入するが自由時間が少ないのがこうした山行のデメリットでもある。
戻りは写真を取り乍らゆっくり下山。あっという間に黒部五郎小屋だ。
小屋周辺は霜に覆われていた。小屋の陰で食事してカールへ登り返す。
カール中心部は見事な景色で、登り甲斐ありであった。
予想に反して登りは調子よく、最後の急登部はさすがに脈拍が上がったが無事終了。
景色を楽しみながら登ることができた。
黒部五郎から北の俣の稜線は日差しが辛くアップダウンが堪えた。
無理をせず疲れを残さないようペース配分。
北ノ俣岳に到着して有峰湖や北アルプスの展望を楽しんで飛越新道を下山。
こちらも長い下山路で泥濘を避けるのに難儀しながら戻った。
今回は天気と景色に恵まれ完全燃焼、宿題の一部もこなせて満足な一日でした。
コメント
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それにしても寺地山経由の鷲羽はアップダウンの連続で、ピストンだと辛いですね。(^^ゞ
次回は是非成功させて下さい。(^^)
上がったように感じます。
三俣蓮華岳は富山でも最奥部であることを実感できたので、いくつかの要因を考慮して
早めに帰還、結果的には景色を堪能、黒部五郎カールや飛越新道を楽しめました。
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