上高地〜十石山〜乗鞍・畳平
- GPS
- 32:00
- 距離
- 28.6km
- 登り
- 2,510m
- 下り
- 1,309m
コースタイム
5/29 十石山付近 6:55発 十石山避難小屋 7:35着 7:58発 十石山 8:03着・通過 硫黄岳 12:40通過 乗鞍スカイライン 14:18着 畳平 15:25着
天候 | 5/58,29 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
十石山から30分位の所で、ナイフエッジの尾根に到着。雪がついていないので危ないことはありませんでした。 滑りやすいのでアイゼンを使いましたが、凍っているので使うということではありません。簡易アイゼンで十分です。雪が腐れているところもあり、スノーシューも使いました。ピッケルも杖代わりの所もありますが使いました。この時期はこれらを持参したほうが良いかと思います。 バスの運転手さんに紹介してもらった、平湯温泉の平湯の森は1泊朝食付きで5500円で安いと思います。夕食は宿のレストランで2500円の飛騨牛の定食です。地ビール、地酒がありどれもおいしいです。露天風呂は湯船が6個位あり広くて気持ちがいいです。空も広く開放感あふれます。荷物はここの宿から家に送り返すことにしました。荷物がないと楽でいいです。 |
写真
感想
日本横断登山 上高地から乗鞍岳へ
2014/6/8
昨年秋には、白馬岳から朝日岳、栂海新道を経由し、親不知まで歩いた。その前に、白馬岳から五竜、鹿島槍を経由し扇沢まで歩いている。さらにその前に、扇沢から針ノ木岳、裏銀座を経由し槍ヶ岳、上高地まで歩いている。
今回は、上高地から乗鞍岳を経て野麦峠を経由して、御嶽山を越えて上松まで歩きたいという希望を持っていた。しかし、背の高いはい松と残雪と荷物の重さに耐えかねて、乗鞍岳直下の畳平までと、計画縮小を余儀なくされてしまった。
5/26 新宿22:30発の上高地行の高速バスに乗り込んだ。バスの中ではそこそこ寝られて、5:18に上高地に到着した。平日のためか、バスは1/3位の乗車率であった。事前の天気予報では曇り時々雨であったが、天気の前倒しで曇り時々晴れに代わっていた。案の定、上高地は晴れていた。これで一安心である。今日はまずここから白骨温泉まで歩かなければならない。
今日は仲間を誘い二人。仲間は下道など馬鹿らしくて歩けないよと言い、上高地を散策後白骨温泉までバスで行くことになっている。テント等の重い荷物はこの仲間に預け、10kg以下の荷物になっての出発だ。さっそく前の日に購入したお握りを頬張り、記念写真を撮り仲間と別れた。河童橋を渡り、梓川の右岸を下る。途中ウェストン碑を見て大正池北側を回る。大正池が見えることを期待していたが、木に遮られ全然見えない。途中池に向かう道が見えたが先を急ぐので立ち寄りは割愛した。正面には焼岳が大きい。大正池の下側で梓川を左岸に渡る。ここからは舗装道路だ。朝も早いので車は少ない。しばらく歩くと釜トンネルだ。トンネルの中で、音速を実感した。前方から来る車がトンネルに入るとゴーッという大きな音が聞こえる。てっきり車がすぐ目の前に現れるのかと思っていたが、なかなか現れない。しばらくして目の前に現れた。やっぱり音は早いんだなと実感した瞬間だった。
途中写真を撮る程度で、休憩も取らずに歩き通した。どちらかというと下り勾配なので歩きやすい。坂巻温泉は8:07に通過した。幾つかの長いトンネルを抜けた。歩道はついていないかと思っていたが、しっかりと歩道は整備されていたので、危ない思いもせずにこれらを抜けることができた。沢渡の一番上の駐車場を過ぎるとまもなく白骨温泉への分岐に至る。このあたりで仲間はバスで僕を追い抜いたらしい。湯川の渡しである。分岐を左に折れて大きく回り込むと、湯川の川である。ここから上りの傾斜となり、傾斜はかなりきつい。ここから白骨温泉までは約1時間、きつい上りであった。でも、沢の水音が疲れをあまり感じさせない。
10:17に白骨温泉到着。仲間は一風呂浴びて、バスの駐車場近くの観光案内所で待ってくれていた。じゃあ行こうかという仲間に、ちょっと待ってよ。休憩なしで歩いてきたんだから、お昼食べさせてよと言い、そばを食べることにした。荷物を預けて、上の食堂に食べに行く。気持ちの良い新緑の中で暑からず寒からずの空気を浴びて、これまたうまいそばを食す。
案内所に戻り、パッキングをやり直す。共同装備を全部持ってきた僕の荷物と比べて、仲間の荷物は容量では僕の荷物を上回っている。13kg以下にしてくれと言ったのに、何をこんなに持ってきたの?疑問をぶつける。まあ、共同装備を渡し、パッキングを済ませ11:00出発だ。重たいな〜。水を入れて多分18kgはあるだろう。せめて16kg以下にしたかった。
上高地乗鞍林道を少し歩いたところの大型分電盤の所から登山道は始まる。最初はゆるい傾斜だが、しばらくしてカラマツ林に入りここから傾斜はきつくなる。この傾斜を抜けるとしばらく緩傾斜となる。2000mを越えたあたりから残雪が見えだす。雪があると登山道が分かりにくくなる。今回は、乗鞍から先で登山道が分かりにくくなるので、GPSを持参した。ソニーのNV-U37である。国土地理院の1/25000の地図がインストールしてある。この地図が無償でインストールできるところがメリットでもある。この機種は通常の歩行、自転車走行、自動車走行でも使える優れものだ。ただバッテリーの持ちに問題があるので、13Ahの予備バッテリーも準備した。道が分かりづらくなると、この画面をのぞき登山道を確認する。荷物の重さと、残雪で歩きにくいのとで中々予定の時間通りには歩けない。しばらくするとまた急登となる。時々雪を踏み抜き消耗が進む。30歩歩いて一呼吸くらいのペースに落ちる。3.5時間の予定であったが大幅にペースは落ち、日は十石山の向こう側に落ちた。後1時間で日は暮れる。尾根はすぐ向こうに見えるが中々近づかない。とうとう17:15になり、あと1時間で避難小屋まで行くかここでテントを張るか協議した。大分疲れてもいるので、木立の中にテントを張ることにした。考えてみると今日僕はすでに11.5時間歩いているのだ。
手際よくテントを張り、湯を沸かす。急にテントの中は暖かくなりホッとする。この頃あたりは大分暗くなってきていた。持参のお酒とウイスキーを飲み、ご飯を食べて早々と寝る。夜半にトイレタイムで起きたが、頭上には満天の星が出ていた。でも眼鏡をかけずに外に出たので、ボーっとした星明りだった。
翌28日。少し寝坊だ。起こされたらしいがぐっすり寝入っていて、まあいいやとして起きた時には5:45。すぐに食事の支度をして、かきこんでテントをたたみ出発したのは6:55である。ゆっくりコーヒーを飲んでいたのがいけなかった。少し急な斜面を右斜めにトラバース気味に登る。30分ほどで十石山の避難小屋に到着。晴れていて、穂高連峰がきれいに見える。笠が岳から連なる尾根、穂高連峰が続いていて手前に焼岳、その手前の山はアカンダナ山だろう。この山に登ると穂高連峰がもっとよく見えるだろう。一度登りたいな〜と思う山だ。十石山、頂上の展望は悪いが、避難小屋あたりから見る笠が岳から穂高連峰、霞沢岳の眺めは最高なのではないだろうか。蝶ヶ岳では近すぎる。ここは最高だ。左に目を移すと、これから登ろうと思っている御嶽の大きな山塊も見える。遠くて霞んでいる感じだ。
避難小屋はプロパンガスや鍋やフライパンなど設備がいい。小屋もきれいだ。近くに水場があれば最高だろう。小屋の中もとてもきれいだ。
十石山頂上は見晴らしが悪いので8:03通過。はい松帯となる。背の高いはい松なので、荷物は引っ掛かりとても歩きづらい。押したり引いたり押えたりと、疲れもする。しばらくいくと両側が切れ落ちている尾根に出る。雪はついていないのでそれほど危なくはない。雪と登山道が交互にかわる。雪の上を歩いていると、次の登山道の入り口が分からない。こうした時にはGPSが力を発揮してくれる。この日も荷物の重さと、はい松と残雪に邪魔されて歩みが遅い。日差しも強く、水の消化も早い。硫黄岳を12:40に超えると、スカイラインの自動車道路は間近に迫る。しかし大きく下り、またひと登りをしなければならない。最後は雪の斜面が少し続く。できるだけ早く歩こうと思うが、その歩みはゆっくりゆっくりだ。下って上りに入り、背の低いはい松を抜けると最後の雪の斜面だ。仲間が歩を進めるとずぼずぼともぐる。雪が緩んでいるせいだ。仲間はワカンを僕はスノーシューを付けてこの最後の斜面を登る。そしてスカイラインの道路に出る。スノーシューを外し、最後の水を飲みほす。畳平まではこの自動車道路を歩くことになる。今日は予定の高天原を超すのはもう無理だろうと話し合った。そうなると明日予約した温泉旅館にたどり着くのも難しくなる。そこで協議して、畳平で今回の登山は終了とし、バスで下の温泉に下りることにした。早速温泉に電話して明日の予約を取り消した。次回御嶽山に登る時に利用させて頂くので、よろしくとお願いした。そして畳平に向かった。到着は15:15.ここまで来るのに9時間もかかってしまった。缶ビールを頂いて安着を祝った。バスの運転手に宿を相談したら、平湯の森が良いとのことであった。15:40のバスに乗り平湯温泉に向かった。
平湯の森はバスターミナルのすぐ隣である。遅いので晩御飯はありませんとのことで、一泊朝食付きで5500円。安いと思う。夕食は館内のレストランでお願いしますとのこと。
館内は広く、迷子になりそう。立ち寄り湯もやっている。重い体にムチ打って、奥の部屋にたどり着く。それから早速温泉に向かう。露天風呂は7つくらい浴槽があり広い。周りは木々に囲まれ、中心には大きく青空が広がっている。開放感がありとても気持ちいい。裸でいても寒からず暑からずという感じで過ごしやすい。ゆっくりと疲れをいやした。
平日なので、レストランのお客は少ない。少し奮発して、飛騨牛の定食2500円を頼む。飲み物は地ビールの焼岳と・・・山を飲んだ。その後はまたまた地元の地酒だ。結構飲んでしまう。柔らかいステーキを頂いて部屋に戻り後はバタンキュウーであった。
上高地から乗鞍岳の縦走大変お疲れ様でした。
昨日、十石山に登りました。
笠ヶ岳、穂高、霞沢の大展望を期待して行ったのですが、あまり天気が良くなく、ちょっとがっかりでした。
十石山の三角点の近辺は這松の藪で行き止まりに見えたのに、乗鞍への稜線上に硫黄岳という名の山があり、その山に通じる登山道があったはずと記録を探していましたら、6月のkazenomataさまのレコを見つけ、読ませていただきました。
kazenomataさまが登られた時期からひと月以上経っていますが、
それでもやはり、山頂直下は残雪で夏道がわかりにくく
kyom4も二回も這松帯に迷い込んでしまいました。
普段は携行しないのですが、その時たまたま持っていたソニーのNV-U37に助けられました。
奇遇ですね、同じGPSを持っていらしたのですね。
そのおかげで二度の道迷いの最中、気持ちに余裕があり、GPSの凄さを今回初めて実感し、今後もっと活用しようと思いました。
ただ、おっしゃる通り、バッテリーの持ちの問題がありますね。
なるべく、ちら見したら電源を切るようにはしていたのですが、日帰り5時間程度が限度でしょうか。
予備バッテリーを準備すれば、心配なくなりますね。
目標があるから、苦しみも乗り越えられるのだと思います。
日本横断、頑張ってください。
kyom4様
返信が大変遅くなり申し訳ありませんでした。色々と忙しくこのサイト大変ご無沙汰をしておりました。
私の山行を見て下さる人がいるとは思っていませんでした。
この山行の後の夏に、乗鞍から御嶽山を越えました。幸い御嶽の噴火の1ヶ月前でした。
今年は南ア縦走を予定していましたが、白内障の手術を受けましたので、来年に延期することにしました。
お互い安全な山登りを続けたいものですね。
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