ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 518023
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

烏帽子岳、野口五郎岳、湯俣温泉

2014年09月21日(日) 〜 2014年09月23日(火)
 - 拍手
GPS
56:00
距離
32.7km
登り
2,737m
下り
2,509m

コースタイム

21日
七倉山荘駐車場5:36発→6:46高瀬ダム→7:13裏銀座登山口
→9:31三角点(2208m)→10:48烏帽子小屋11:53
→13:01烏帽子岳山頂13:27→14:31烏帽子小屋
22日
烏帽子小屋5:26発→7:07三ツ岳山頂→9:04野口五郎小屋
→9:25野口五郎岳山頂10:02→10:40真砂分岐
→11:32南真砂岳山頂→12:58湯俣岳山頂→15:03湯俣温泉
23日
湯俣温泉7:06→8:15名無避難小屋→8:40林道終点→9:20高瀬ダム
天候 3日間快晴
過去天気図(気象庁) 2014年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
タクシー 自家用車
(往路)
前夜19:00自宅発〜R163〜名阪国道〜R1〜R23〜名二環〜R19〜安曇野アートライン他〜七倉山荘着3:00頃
(復路)
高瀬ダム〜(タクシー)〜七倉山荘10:00発〜安曇野アートライン〜松川道の駅(食事、おみやげ)〜R19〜道の駅ならかわ(おみやげ、大休憩)〜名二環〜東名阪道〜名阪国道〜R163〜自宅着19:30
コース状況/
危険箇所等
ブナ立て尾根〜縦走路は、標識や整備も行き届いていた。竹村新道は急勾配で一部ガレ、ザレ有り。湯俣〜高瀬ダムは気持ちの良い遊歩道
その他周辺情報 出発前、湯俣温泉で朝風呂。
信州は秋収穫の季節で、道の駅はリンゴブドウ等々たくさん出ていた。
予約できる山小屋
七倉山荘
七倉山荘を出てすぐ長いトンネルで抜けるのに15分かかる。
2014年09月21日 05:38撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/21 5:38
七倉山荘を出てすぐ長いトンネルで抜けるのに15分かかる。
朝日が稜線に当たる。今回は天気が良さそうだ
2014年09月21日 05:56撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/21 5:56
朝日が稜線に当たる。今回は天気が良さそうだ
ロックフィル式の高瀬ダム
2014年09月21日 06:25撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/21 6:25
ロックフィル式の高瀬ダム
ダムの斜面に付けられた鋪装車道をジグザグに登る。ここだけで20分近くかかった
2014年09月21日 06:31撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/21 6:31
ダムの斜面に付けられた鋪装車道をジグザグに登る。ここだけで20分近くかかった
エメラルドグリーンの水をたたえた高瀬ダム
2014年09月21日 06:47撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/21 6:47
エメラルドグリーンの水をたたえた高瀬ダム
烏帽子小屋テン場 三ツ岳の景色が素晴らしい
2014年09月21日 10:56撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
3
9/21 10:56
烏帽子小屋テン場 三ツ岳の景色が素晴らしい
前夜宿泊登山者が撤収するのを待って、展望特等席にテントを張った
2014年09月21日 11:44撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
3
9/21 11:44
前夜宿泊登山者が撤収するのを待って、展望特等席にテントを張った
三ツ岳、左が最高峰で縦走路は巻いていた。真ん中は展望コース上にあり、右は縦走路からはずれてた。
2014年09月21日 11:48撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/21 11:48
三ツ岳、左が最高峰で縦走路は巻いていた。真ん中は展望コース上にあり、右は縦走路からはずれてた。
烏帽子小屋、後ろは前烏帽子岳
2014年09月21日 11:50撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/21 11:50
烏帽子小屋、後ろは前烏帽子岳
烏帽子岳稜線から高瀬ダムを見下ろす
2014年09月21日 12:12撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/21 12:12
烏帽子岳稜線から高瀬ダムを見下ろす
烏帽子岳はかっこいい山だった
2014年09月21日 12:19撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
4
9/21 12:19
烏帽子岳はかっこいい山だった
烏帽子岳山頂
2014年09月21日 13:23撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
4
9/21 13:23
烏帽子岳山頂
針ノ木、蓮華方向
2014年09月21日 13:27撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
3
9/21 13:27
針ノ木、蓮華方向
南沢岳〜針ノ木
2014年09月21日 13:27撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/21 13:27
南沢岳〜針ノ木
南沢岳へ向かう縦走路に広がる池塘帯
2014年09月24日 01:02撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/24 1:02
南沢岳へ向かう縦走路に広がる池塘帯
前烏帽子岳付近
2014年09月21日 13:50撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/21 13:50
前烏帽子岳付近
クロマメノキ
2014年09月24日 01:05撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/24 1:05
クロマメノキ
小屋前から赤牛、薬師方向、ガスって夕景は得られなかった
2014年09月21日 17:35撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/21 17:35
小屋前から赤牛、薬師方向、ガスって夕景は得られなかった
朝の雲海
2014年09月22日 05:32撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
2
9/22 5:32
朝の雲海
朝の雲海
2014年09月22日 05:42撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/22 5:42
朝の雲海
烏帽子岳の後ろに朝日に照らされた立山
2014年09月22日 05:59撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
3
9/22 5:59
烏帽子岳の後ろに朝日に照らされた立山
赤い薬師岳
2014年09月22日 05:59撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
4
9/22 5:59
赤い薬師岳
名前のとおり、赤牛岳
2014年09月22日 06:00撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 6:00
名前のとおり、赤牛岳
ご来迎
2014年09月22日 06:00撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 6:00
ご来迎
烏帽子にも朝日が当たってきた
2014年09月22日 06:01撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
2
9/22 6:01
烏帽子にも朝日が当たってきた
赤牛岳
2014年09月22日 06:03撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 6:03
赤牛岳
2014年09月22日 06:23撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 6:23
槍が見えてきた、後ろは前穂北尾根
2014年09月22日 06:31撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
3
9/22 6:31
槍が見えてきた、後ろは前穂北尾根
2014年09月22日 06:39撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 6:39
2014年09月22日 07:09撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
2
9/22 7:09
白馬、後立山方向
2014年09月22日 07:35撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 7:35
白馬、後立山方向
2014年09月22日 07:52撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 7:52
赤牛岳
2014年09月22日 08:17撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 8:17
赤牛岳
野口五郎岳
2014年09月22日 08:52撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
2
9/22 8:52
野口五郎岳
2014年09月22日 09:15撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 9:15
野口五郎岳から見た水晶岳
2014年09月22日 09:37撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
4
9/22 9:37
野口五郎岳から見た水晶岳
縦走路の先に乗鞍、笠、双六、鷲羽
2014年09月22日 09:37撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
4
9/22 9:37
縦走路の先に乗鞍、笠、双六、鷲羽
野口五郎岳から見た、鷲羽とワリモ
2014年09月22日 09:38撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 9:38
野口五郎岳から見た、鷲羽とワリモ
笠、双六、左の鞍部に双六小屋
2014年09月22日 09:38撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
2
9/22 9:38
笠、双六、左の鞍部に双六小屋
北ア南部
2014年09月22日 09:55撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/22 9:55
北ア南部
野口五郎岳から見た北ア南部
2014年09月22日 09:56撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 9:56
野口五郎岳から見た北ア南部
鹿島槍
2014年09月22日 09:58撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 9:58
鹿島槍
野口五郎岳から見た白馬、後立山
2014年09月22日 09:59撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 9:59
野口五郎岳から見た白馬、後立山
後立山に押し寄せる雲海の波
2014年09月22日 09:59撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 9:59
後立山に押し寄せる雲海の波
北ア南部への道標
2014年09月24日 01:25撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/24 1:25
北ア南部への道標
水晶岳とカール
2014年09月22日 10:20撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
5
9/22 10:20
水晶岳とカール
荒々しい硫黄尾根の奧に槍ヶ岳
2014年09月22日 10:41撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 10:41
荒々しい硫黄尾根の奧に槍ヶ岳
竹村新道、南真砂岳の奧に大天井、常念、槍
2014年09月22日 10:47撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/22 10:47
竹村新道、南真砂岳の奧に大天井、常念、槍
ガレた竹村新道
2014年09月22日 10:59撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 10:59
ガレた竹村新道
南真砂岳
2014年09月22日 11:08撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 11:08
南真砂岳
鷲羽
2014年09月22日 11:12撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/22 11:12
鷲羽
槍が近づく
2014年09月22日 11:34撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/22 11:34
槍が近づく
ピラミッドのような笠
2014年09月22日 11:38撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
3
9/22 11:38
ピラミッドのような笠
2014年09月22日 11:50撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/22 11:50
南真砂岳を振りかえる
2014年09月22日 12:15撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/22 12:15
南真砂岳を振りかえる
湯俣岳
2014年09月22日 12:18撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/22 12:18
湯俣岳
水俣川の谷の奧に槍
2014年09月25日 20:03撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/25 20:03
水俣川の谷の奧に槍
エメラルドグリーンの湯俣川、硫黄臭が昇ってくる
2014年09月25日 20:04撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/25 20:04
エメラルドグリーンの湯俣川、硫黄臭が昇ってくる
湯俣川
2014年09月25日 20:04撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/25 20:04
湯俣川
湯俣温泉晴嵐荘
2014年09月22日 15:11撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/22 15:11
湯俣温泉晴嵐荘
湯俣のテン場
2014年09月22日 15:38撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
2
9/22 15:38
湯俣のテン場
高瀬川
2014年09月23日 07:11撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/23 7:11
高瀬川
山を下る支沢
2014年09月23日 07:19撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/23 7:19
山を下る支沢
高瀬ダムへの遊歩道
2014年09月23日 08:01撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/23 8:01
高瀬ダムへの遊歩道
2014年09月23日 08:08撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/23 8:08
ダム湖へ注ぎ込む高瀬川
2014年09月23日 08:47撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/23 8:47
ダム湖へ注ぎ込む高瀬川
ダム湖最上部
2014年09月23日 08:51撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/23 8:51
ダム湖最上部
ダム湖と針ノ木岳
2014年09月23日 08:54撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/23 8:54
ダム湖と針ノ木岳
高瀬ダムに戻ってきた
2014年09月23日 09:50撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/23 9:50
高瀬ダムに戻ってきた
安曇野から後立山
2014年09月23日 11:45撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
9/23 11:45
安曇野から後立山
鹿島槍
2014年09月23日 11:46撮影 by  Canon PowerShot SX160 IS, Canon
1
9/23 11:46
鹿島槍
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 着替え ザック ザックカバー サブザック 行動食 非常食 調味料 飲料 ハイドレーション ガスカートリッジ コンロ コッヘル 調理器具 ライター コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 日焼け止め ロールペーパー 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト ストック ナイフ カメラ ポール テント テントマット シェラフ ラジオ

感想

雨天ばかりの今夏の私のアルプス山行だったが
今回はようやくお天気に恵まれた。
9月21日
前夜自宅発で午前3時頃、七倉山荘前に到着。
駐車場は8割方埋まっていた。
飛び石連休の2日目だが、何台かは車の中で仮眠中の雰囲気である。
空は数え切れないほどの星で埋まっている。
とにかく仮眠した、2時間足らずで目が覚めた。
様子を探りに車を出てみるとダム管理道は6:30開門とある
それまで1時間タクシーを待ちきれず荷を背負った
20分かけて長いトンネルをようやく抜けた時
はるか稜線はモルゲンロートに染まっていた。
この後いくつかの短いトンネルを抜け
見上げるとロックフィル式の高瀬ダムが居座っていた
登山地図にはダムに配電図のコイルのような道が描かれ
現場に来るまでどのように道があるのか想像できなかったが
巨大な岩を積み上げたダム壁面そのものに道が付いていて
何度もジグザグを切りながら登っていくものだった。
ここを登るだけで20分近くかかり
結局タクシーに追いつかれてしまった

青空と稜線に囲まれたダム湖は
エメラルドグリーンの水をたたえていた
さらにトンネルを抜け、吊り橋を渡り砂地のダム湖岸を歩くと
裏銀座登山口の標識が見えた
テン泊荷でアスファルト道を1時間歩いて
既に足裏は熱を持っている感じ
ここでタクシー組数名に簡単に抜かれてしまう

ブナ立尾根は、北ア三大急登の一つ
確かに長時間登り一辺倒だが
手足を駆使してよじ登るような箇所は少なくて
よく整備された登山道という印象
ただ、食欲がなくて朝食が食べられず
途中からシャリバテ状態で足が上がらなくなってしまった

11時前、烏帽子小屋に着いた。
ほとんど誰もいないテン場の中で
三ツ岳に向いた展望がよい場所を物色するが
一番良い場所には既にテントが張られていた
そこにはご夫婦連れがいたので
良い場所にテント張られましたね、と声をかけると
今から撤収するところだからよろしかったらどうぞ、とのこと
聞くと、昨夜はテン場がいっぱいになるぐらい人がいて
ほんとは小屋に近いところに張りたかったが既に埋まっていて
ここに設営したのだという、でも確かに展望は良かったね、と

撤収の間、話をしながら待っていた
そのご夫婦は今日野口五郎小屋泊で、明日は湯俣温泉と
私と同じルートを私より1日多くかけて歩くようだ

また湯俣で会いましょうと、彼らを見送ってテント設営し
12時前、烏帽子岳を目指して出発した
何とか、カレーパン半切れとお菓子は食べられたが
フラフラして足が出ない
烏帽子がどんな形の山か知らなかったので
小屋から見えていたニセ烏帽子にまんまと騙されてしまった

いよいよ鎖場という時に足元にクロマメノキを見つけた
口に含むと美味しい、わずか数粒だが
力がよみがえって来る気がした

烏帽子山頂(2628m)からの展望は素晴らしかった
針ノ木、蓮華から奧に続く後立山も良いが
烏帽子のお膝元、眼下に広がる池塘帯は素晴らしかった
蓮華岳〜烏帽子の間は船窪小屋が人気と聞いているが
個人的にあまり興味がなかった。
しかし美しい稜線と池塘帯を目にして
いつか針ノ木からここまで縦走してみたいと思った

テン場に戻って夕景を待ったが
南から一列になった雲が稜線を覆いながら流れていた
その上空には西から東に雲が流れている
上層下層で風の方向が違う時は天気は下り坂と聞いたことがある
結局、日の入りを見ることはできなかった

翌朝3時目が覚めた、寒い、フライが凍りついてる
ベンチレーターからのぞくとすごい星空だった
うれしい予想はずれ、私の観天望気もまだまだなようだ

5時半頃出発、程なく朝の風景が広がりはじめた。
東の方向、大町の盆地は雲海の下に沈んでいて
残念ながら地平雲から顔を出したご来迎だったが
赤牛、薬師、立山、針ノ木、蓮華がモルゲンロートに染まった
少し歩くと斜面の左側から、ひょっこり槍ヶ岳が姿を現した

登山道は三ツ岳山頂を巻いていて山頂標識もないという
昨日、烏帽子小屋で三ツ岳の最高峰は左ですか、真ん中ですか
と聞くも誰も知らなかった。一つずつ確かめるしかないのか--
最初のピークには黒部側に道が巻いていたが
踏み跡らしきものがあったので登ってみた
このピークで一番高そうな岩場に登り写真を撮った
登山道に戻ると展望コースと花畑コースの分岐があって
ここで今日初めて人に会った
やはり三ツ岳の最高地点は知らなかった
展望コースを登ってみて初めてわかったのが
さっきのピークがテン場から見て左側のピーク
この展望コース上にあるのが真ん中のピーク
そして、真ん中のピークから北西に見える
少し低めのピークがテン場から見て右側のピークということだった
だから最高地点(2845m)はさっきのピークで合っていたのだ。
そして加藤文太郎が有名な薬師〜烏帽子の冬山行で
道を違えたのは真ん中のピークから低い方のピークに
下りてしまったのかな、と思った。
この付近で2人に追いつかれたが
2人とも今日は湯俣温泉で泊予定という。
昨日のご夫婦連れもそうだった。
マイナーと思っていた竹村新道だが
実は結構踏まれてるのかなと感じた。

9:00頃野口五郎小屋に着く、バッチ購入
小屋の女将さんらしき方と話す
今シーズンは25日で閉めるらしい。
また竹村新道に下りる方もそこそこいるようだ。
また昨日のMY観天望気がはずれた話をして
小屋で働いてたらわかりますかと聞くも
なかなかわからないですよ、とのことだった。

9:30頃野口五郎岳山頂(2924m)
もう山を下りたくなくなるような展望
https://youtu.be/j-vPcfhBiIY
水晶岳とそのカールの色合いは涸沢のような派手な紅葉ではないが
ブラウン系で落ち着いた秋のイメージ
鷲羽、ワリモの方向には双六岳と双六小屋への滑り台
その後ろにピラミッドのような笠ヶ岳が重なり合う景色は
他の惑星に来たような感覚だ
赤茶けた荒涼感の硫黄尾根の後ろには槍ヶ岳が大きくそびえ立つ
振りかえると、一の越を挟んで、浄土山と大汝山が並んでいる。
針ノ木、蓮華など後立山連峰は
雲海の波に洗われているが依然として健在。
雲まみれでうっすらだけど富士山もいた
この場に居合わせた私を含めた幸運な6名は
なかなかこの場を動くことはできなかった

真砂の分岐に向かう道すがら
湯俣川から沸き立っているのか
硫黄の匂いが漂っている
徐々に対向する登山者が増えてきた
真砂分岐は真砂岳ピークからの分岐だと勘違いしていた
道が延々山を巻いていたので
道を誤って既に水晶三俣方向に向かっているのだろうか
と思いはじめた頃、斜面に立った分岐標を見つけた

ここまでの裏銀座登山道が高速道路とすれば
竹村新道は手は入れられているが地方国道というイメージ
ザレた急勾配やハシゴ道が連続する
灌木に隠れて気づきにくいが
ヤセ尾根や岩場が南真砂岳の鞍部まで続いた

南真砂岳は一部紅葉も混じり緑豊かなイメージ
ピーク手前で登山道は南真砂岳を左に巻いている
灌木の間の道をまっすぐ登り返し
山名標識もない南真砂のピーク(2713m)を踏んだ
槍ヶ岳と硫黄尾根の大きさと荒涼感はさらに迫力を増して
このピークは格好の展望台となっていた。

次のピーク湯俣岳は南真砂同様豊かな緑の山
ピークに近づくにつれ高木も増えてきた

下りが続いた後で湯俣岳への登り返しは結構きつかった
高度が下がるにつれ日差しも強くなるし気温も高くなる
展望のない三角点の設置された湯俣岳ピーク(2379m)では
さっと写真を取っただけ。
あとは展望のきかない950m余りの下り
高度計を何十回とのぞき込みながら長い下りを耐えた
こちらが登りでブナ立尾根が下りだったら大変だっただろうと思う

森に入ってから途絶えていた硫黄臭が戻ってきた
見下ろすとエメラルドグリーンの川が流れてる
あれが湯俣川か!高瀬ダムの水と同じ色
きれいな色だがきっと魚など住めない川なんだろうと思う

午後3時、湯俣温泉晴嵐荘に着いた
野口五郎岳山頂からだと標高差1700mを下りてきたことになる
テント受付を済ませて500ml缶を飲み干した

このテン場は幕営料500円+入浴料500円で何回でも入浴できる。
昨日のご夫婦連れは既に入浴して食堂で一杯やってた。

湯船は3人も入ったら一杯、洗い場も含めて6人くらいが限度か。
お湯の色はやはりエメラルドグリーンで硫黄臭がする
車では来られない秘湯だから温泉マニアも来るんでは、と
風呂中で話をしたら、私がそのマニアです、と言われた方もいた。
外は日が当たらないと結構冷える気候だったが
このお湯はすごく温まって保温効果があった

翌朝、4時頃目が覚める
すぐに朝食、今回はアルミホイルを持ってきたので
テントの中で焼き網でモチを焼いてしょう油をかけて食べた
汁も良いがやはりモチは焼いてしょう油かけたら美味い
食事のあとは朝風呂、いつもの山なら考えられない贅沢だ
7時過ぎ幕営地を出発した
後で聞いたら噴湯丘という
温泉成分が盛り上がったものがあったらしい。
また、北鎌尾根の標識もあったらしく
知っていれば見に行きたかった

高瀬ダムまでは河岸沿いの
ほとんど勾配もない気持ちの良い森の中を2時間15分歩いた
帰りは例のご夫婦と三ツ岳から抜きつ抜かれつの方と乗り合わせて
タクシーで七倉山荘まで下りた。



お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:3396人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら