十勝連峰全山縦走（日帰り）
Ei-taro
- GPS
- --:--
- 距離
- 46.0km
- 登り
- 2,912m
- 下り
- 2,905m
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北は「オプタテシケ山」から南は「富良野岳」を縦走する。
地図上では直線距離約10kmで連なる連峰だ。
全般的に天気に恵まれ、全山を踏破できた事に大きな充実感を覚えた。
しかし、魅力あるそれぞれの山々は実は独立峰の様相が強く、山々のアップダウンの強烈さ、割と高い尾根の為に気象の変化のしやすさ、また行程の長さは心身に堪えた。
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2006年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
※ コースタイムは、写真1枚目をご覧下さい。 |
写真
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感想
＜8月4日（金）＞（前日）
PM 7：30 千歳市出発（車）
PM11：00 十勝岳温泉（凌雲閣到着）
少し疲れた為、美瑛富士登山口の確認を省略して直ぐに車の中、寝袋へ。
＜8月5日（土）＞（当日）
AM 3：30 携帯電話の目覚ましで起床
山を見上げると、はっきり稜線が見える・・・晴れた！
麓を見下ろすと、こちらは雲海
AM 4：00 折りたたみ自転車に乗り、美瑛富士登山口を目指す。
気温13度、Tシャツでの風当たりは寒く、途中レインウェアの上だけ着用
途中、カミホロ山荘やバーデン上富良野、吹上温泉、白金温泉等を通ると、車は多く富良野の人気の高さが伺える。
望岳台付近から眺めた連峰は（ほぼ）青空！
期待は膨らむものの、自転車等で登山口まで16km・・・
後戻りが出来ない緊張感も併せ持つ微妙な心境、（情け無用の片道キップ！？）
白金温泉を過ぎ、登山口を目指し分岐に入って行くと登り傾斜が付いて来たので早々に自転車をデポし徒歩に切り替える。（AM5：04）
5分も歩くと車両ゲート（登山口ではない）で、更に舗装された道を行く。
オプタテシケ山へ（美瑛富士避難小屋経由）
登山口の案内板から
＜登山口＞ （十勝岳温泉から17．9km）
AM 5：40 登山口出発
前日の雨か朝露か、ロングスパッツでは回避できず全身びしょ濡れ。
丈の高い笹や木の根の登山道は何時しかだんだんと岩が大きくなってくる。
それを飛び越える様に進んで行く・・・
景観が周囲の松と相俟っ素晴らしい、そこは「天然庭園」だ。
以前、義父から「オプタテシケ山」の写真を見せてもらったけれど、なるほど之が・・・
人の手が一切加えられていない・・・まさに庭園！
まだまだ背の高い這松や笹に身体は濡れるが、程なくそれらの背は徐々に低くなる。
登山道を忠実に辿ると「美瑛富士避難小屋」が見えて来た。
＜美瑛富士避難小屋＞（小休止）
小屋の周りにはテント場もあり、快適にキャンプ出来そうだ。
時計は7：45、朝食には場所も時間もいいのでここで休憩。
小屋の中に入って食事・・・とは言っても荷物を軽くする為にパン食だけれど。
10分少々の後に早々と出発、「オプタテシケ山」を目指す
＜石垣山＞（1822m）
避難小屋を出て、登山道を辿ると石垣山へは岩の上の歩きとなる・・・
その頃からガスってきて軽いホワイトアウト（登山道が見つけられない）
そして、そのガスった強く冷たい風は一気に体温を奪う。
そこで、レインウェアを再び羽織ると奪われる筈の体温が戻って「ほんわか」と暖かい。
いまいち不明瞭な登山道もしっかりしたものとなり不安は解消、地図とGPSで位置を確認しながら進む。
途中、縦走路から外れ「石垣山」の山頂に立ち寄る
[強風とガス]
山頂は神様の悪戯か？積み木を積んだ様な感じ。
残念ながら視界なし。
縦走路に復帰、行程を進める。
＜ベベツ岳＞ 1860m
「石垣山」を下りベベツ岳へ、しかし終始霧の中で頂を踏むものの残念ながら展望なし。
「オプタテシケ山」への手前ピークに差し掛かった辺りから空が突き抜けて来る！痛い程に日が差し込み、オプタテシケ山、ベベツ岳の山容があらわになった。
＜オプタテシケ山＞2012m
AM 9：35 頂
「オプタテシケ山」へ取り付くと、どんどん雲が取れて日が差し込む！
十勝連峰は時折雲が横切るものの、文句のない青空だ。北に目を転じれば「トムラウシ山」が流れる雲の間に見え隠れ、上富良野方向（西）は雲海。
自宅へ安否の報告
オプタ到着、そして行程を予定通り進める旨を携帯電話から自宅に伝え、これからの長い山旅に備えて腹ごしらえ。
んー、展望はナイスだけれどもそれを楽しむよりこれからの片道切符の行程への不安の方が若干大きい。十勝岳温泉まで行かなければ車の回収が出来ないのだ。
美瑛富士〜富良野岳
今度は石垣山も姿を現した（手前）
＜往路を引き返し、美瑛富士・避難小屋分岐へ＞
足元に細心の注意を払いながらどんどん進む。
さっきはガスに包まれた「ベベツ岳」・「石垣山」がはっきり・くっきりで、やはり山が見える登山は気分がいい。（ガスの中ではいまいち）
そうこうして分岐で時計を見るとAM11：01
（今日は何時になく時計を見る機会が多い、場合によっては予定を変更しなければならない）
＜美瑛富士＞
「美瑛富士」へは縦走路上ではなく、寄り道の形での登山となる。
富士の東面を南進すると「美瑛富士」と「美瑛岳」の分岐に当たり、ここが富士への登山口だ。お昼時が近いが、まずは富士へ。
ここは赤い火山灰で少々ガレた斜面を登る・・・登山道は最初だけ著明でだんだんと不明瞭になる（遠くから見るとわかり易いが、実際に登ってみると少し不明瞭）
でも、頂は著明だから迷う心配はなし。
山頂から北を覗き込むと「美瑛富士避難小屋」が見えるが、「オプタテシケ山」は雲に隠れた。
早々と山頂を後にし、分岐に戻ってPM12：00、お昼だ。
＜美瑛岳＞
腹ごしらえをして、休憩もそこそこに歩みを進めよう・・・
遠くに頂が見え、人影もちらほら。
初め、小さめの岩（石）の斜面をザクッザクッっと進み、段々と岩が大きくなるとその上をひょいひょいと乗り越える様に進むけれど、そろそろ疲れも出てきて身体を弾く様には中々進まない。
どんどん高度を上げ「美瑛富士」を見下ろす様になり、縦走路を分けて「美瑛岳」の頂へ。
頂きに近くなり、谷を除きこむ・・・「おおお〜」声になる。
切り立った崖の上の山頂はまるで空に浮いているかの様、「天空の山頂！？」
険しい景色は特記もので、それはそれは「壮観！」の一言
ポンピ沢を湛える谷を見下ろす景観は荒々しく、大きな十勝岳を望み、富良野盆地の町並み、またその向こうの夕張山地には夕張岳・芦別岳・・・コイツはいい！
ここはゆっくり過ごすのが似合う山なのだろう・・・
景色を楽しみ、縦走路へ戻る。次は連峰最高峰の「十勝岳」
無情にもどんどん高度を下げる。
途中一番低い所でその後の登りに備え、またまた腹ごしらえ、豆大福も。
空になった2�肇廛薀謄�パスにウーロン茶1�蛤峠偲供�
4．5�隼�参の水等は残り2�箸法�
十勝岳〜
山頂標識と美瑛岳
＜十勝岳＞ 2077m
美瑛岳からガラリ様相は変わり、黒い火山灰土質になってくる。
あり地獄の様な斜面を登ると「鋸岳」で、少し歩くと「平ヶ岳」となり「十勝岳」山頂が見えてくる。
最後は50mちょっとの岩場を登ると山頂だ。
3年ぶりの山頂からはほぼ全周が見渡せ、しばらく景観や山座同定を楽しんだ。
更に行程を進める。
十勝岳からジグを切りながら下って行く、少しだけ残る雪渓がアクセントだ。
次の山々が近づく、そしてそれらを見渡すいい場所もある。
細い稜線や「大砲岩」を過ぎ、上ホロカメットク山避難小屋あたりから、再び登りだ。
＜上ホロカメットク山＞ 1920m
避難小屋から急坂を上り到着。
頂上眼下には「安政火口」が広がり、火山特有の景観だ。そしてその先には十勝岳温泉凌雲閣、車回収地点も見えている。
＜上富良野岳＞ 1893m
「上ホロカメットク山」から一旦下り、また登り返すと「上富良野岳」で、そにには十勝岳温泉からの直接のルートが付いている（温泉から3.7km）
景色は「上ホロカメットク山」の方が好み（余裕のある方は是非！）
＜三峰山＞ 1866m
三つの峰があることから名付けられたこの山は中央の山が山頂だ。
残念ながらこの時ガスがかかり、展望には恵まれず。
少し下るとガスは取れて最後の山「富良野岳」が姿を現し、山には一筋の登山道が顕著
＜富良野岳＞ 1912m
角材で作られた登山道が道の侵食を抑えると共に、この山に多くの人々が訪れる事を物語っている。
さて、午後も4時を回り少しづつ辺りは霞んで来る・・・もう少しもってくれ！
雲の無い山頂へ辿り着き、遠くに「オプタテシケ山」の山頂！しみじみ十勝連峰を眺める。
連峰の麓、望岳台、白金温泉もはっきりと分かり、周囲の山々（日高山脈、東大雪そして夕張山地）もこの時間、まだ確認可能だ。
最後の展望を満喫して、車回収地点の十勝岳温泉へ出発！
帰 路
富良野岳を下り、そして縦走路に別れを告げて一路温泉方面へ進む。
疲れが足に来ているので捻挫には十分注意しながらの下山。
また、疲れの為かゴールが相当遠くに感じられる。
安政火口に出てからは、広く整備された道を登山口（十勝岳温泉）へ。
＜自転車の回収＞
さて、朝の登山口に自転車を残置しているので回収する。
朝と同じルートを今度は車で辿る・・・
今朝の記憶が鮮明に思い出される・・・自転車のブレーキ音やブレーキの焦げる匂い。
望岳台付近から眺める連峰は「首を左右に振らなければ視界に入らない程」の幅で、自分でも良く歩いたものだと思う。
自転車の回収も無事に終了し、3時間半掛けて一路千歳へ。
こっそり拍手
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