夏の三俣 Sour Hike
- GPS
- 32:00
- 距離
- 47.5km
- 登り
- 4,125m
- 下り
- 4,125m
コースタイム
- 山行
- 13:00
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 14:30
天候 | 両日晴れのちくもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
■Day0
年々Hike熱が下がり、最近はアドベンチャーレースや沢登り、渓流釣りがメインになってきてしまったので、Hikeに楽しい何かをプラスして北アルプスで次のレースに向けたひとり夏合宿へ。当初はTJAR区間でまだ歩いてない市野瀬〜三伏峠を考えていたけど、色々面倒なので、三俣山荘を中心に沢登り(伊藤新道)と源流釣り(黒部源流碑付近)をプラスすることに。伊藤新道は昨年計画するも水量が多くて断念、今回は前日に三俣山荘に電話で確認したところ、例年になく水量少なくて安全に遡行できそうとコメントいただいた。ヤマテンの天気図だと夕方に雨が降りそうなので、早出早着で行ってみることに。
■伊藤新道の注意点
伊藤新道の沢区間の大半は両岸が脆い岩で囲まれてるので、雨降って増水すると、岸の高い所を歩いて難所を超える「高巻き」ができません。沢は蛇行する度にカーブの外側が断崖絶壁になるので、片側の岸を歩き続けられないので、10-20回ほど渡渉する必要があります。つまり、増水すると進退窮まる事態に。なので、天気の良いうちに沢区間が終わる赤沢出会いまで進む必要があります。伊藤新道ですれ違ったグループの方に聞くと、前日は14時に雨が降り始め、みるみるうちに濁流になったとのこと。水量だけでなく濁ると見た目で水深が分からなってしまいます。今回は七倉ゲートを3:30出発で赤沢出会いに11時着だったので、湯俣に前泊すると良いかもしれませんね。
渡渉ポイントには赤テープを巻いた置石が設置されていて、水深の浅い所を示してくれていましたが、大水が出れば流れてしまうので、安全に渡渉できるポイントを自分で見極めて渡渉を繰り返すことになります。岸辺の水深は浅くても流心近くは水深も深く流れが強い所もあるので、渡渉も練習しておいた方が良いと思います。また、途中の高巻きできるポイントでは、安全確保のためロープを張って、下草も刈っていただいてたので、歩きやすかったです。ただ、高巻きの入り口を見落とすと無理な渡渉になりかねないので、沢の水深と両岸の地形を見て高巻きできそうかアタリを付けると良いです。
今回は沢靴(モンベル サワートレッカー)を履いていきました。硫黄成分のせいか川底の石に苔が生えてないので、フェルトソールではなくラバーソールの沢靴が良いと思います。
という感じで、沢登りをやってる人には当たり前のことなんですが、新しい登山道のように聞こえてしまうので、ハイカーが沢登りの経験なしで行くと、予想できないリスクがあり、アレコレ書いてみました。
沢登り経験者との同行をオススメします。
それと、沢から離れたあとは、いわゆる「詰め」ですが、三俣山荘までの高度差は900mほど、CTが4:45、特に序盤の赤沢を越えたあとはめちゃくちゃ高度を上げます。ここも危険な所はロープが張ってありますが、かなり体力を持っていかれるので、水分と体力は残しておいた方が良いです。
■Day1
自宅を23時に出発して、七倉ゲートに3時着。ゆまキャン関係者が前日入りしてるのもあり、駐車場は残り1つに滑り込み。七倉山荘から徒歩15分ほど下に臨時駐車場の事前情報もありましたが、使わずに済みました。
3:30スタート。ゲートは空いてないので徒歩です。最初のトンネルは消灯されてたので、ヘッデンに加え、入り口に置かれた歩行者用の懐中電灯をお借りして2灯で1kmほどトンネル歩行、その後高瀬ダムの堰堤?を上り、ダム脇のトンネルを進みました。林道終点から登山道を歩き、湯俣へ6:40着(ここまで徒歩3h、長い)。
湯俣ではゆまキャンに出展するHiker's GINの方と談笑(数日前にゆまキャンのお話を聞かせてもらってた)。
すでに野湯に浸かってるゆまキャン出展スタッフな方々が羨ましいけど、先を急ぎます。第一吊り橋とその先のガンダム岩の所まで出展スタッフな方々が歩いてました(渡渉なしで行ける所までだった模様)。ガンダム岩は水量少なくて岩の下も通れそうだけど、岩の上にはステップとロープが設置されてたので、利用させてもらいました。
想像より水量が少なかったので、岸の岩歩きより水線突破した方が気持ち良かったり、やっぱり夏はこれですね!
下山で伊藤新道を歩いてた人は7,8人ほど、上りはぼくの前後では2人ほどかな。
赤沢出会い付近は硫黄成分を感じたので、その手前のワリモ沢とかで浄水して水分を追加しておくと良いかもしれません。
茶屋へ上がる所は道標もあり明瞭、赤沢へ下降する所は下降すると思ってなかったので、少しロストしましたが踏み跡が見当たらなかったので、引き返しました。赤沢を越えたあとは、垂直と思える詰めで完全にヤラれました。稜線に上がる頃には長時間歩いた疲労で両足の大腿四頭筋が攣りはじめ、コムレケアを飲んでも回復せず。結局、あしラボで教えていただいたお尻の筋肉を使った歩き方へ切り替えた所、何とか回復、助かりました。翌日は同じ歩き方を通した結果、足攣りなし。
鷲羽岳の山腹をトラバースする平坦な道に出てからも長く、15:20に山荘着。テント泊でしたが、夕飯と翌日のお弁当を注文。お盆は260張だったと聞きましたが、この日はそこまで混んでなく、テン場の水場の向かいのエリアにテント設営。
夕飯まで時間があるので、もうひとつのお楽しみ、黒部源流釣りへ。
源流碑の渡渉点から釣り上がります。水量は少なく、落ち込みにルアーを流すも反応なし。覗き込むとイワナの魚影を確認、いますいます。でもルアーには見向きもしません、落ち込みの中に入っても目の前を泳いでいて警戒心がない様子。ルアーを通すラインも限られるので、細い沢はテンカラの方が良いのかもしれません。結局、ボウズでしたが、標高2,400付近までイワナの生息を確認できたので次回こそは。
夕食はソロ同士4人のテーブルでお互いのルートなどを聞いたりして楽しい時間でした、ありがとうございます。夕食中に槍にかかっていた雲が取れ、スタッフの方から槍が見えてますよと教えてもらい、みんなで夕食を中断して写真撮影。
テン場の沢で冷やしたTotopia BreweryのSour Aleとジビエシチュー、サイコーに美味しかったです(3つ目のお楽しみ)。
テントに戻っても手足の攣りが収まらずなかなか眠れない。塩分の摂取など行動食を見直さないとダメですね。22時頃就寝。
■Day2
3:00起床、4:00出発
鷲羽岳で久しぶりに山の朝を迎えました、早々にワリモ岳へ。水晶小屋ではポカリスエットやソフトドリンク類は売り切れ、天水しかないそう。三俣で用意してもらったお弁当をいただく(質素だけど美味しい)。
疲れてたので、小屋番さんに竹村新道と裏銀座のどちらが良いか聞いてみると、裏銀座の方がなだらかに標高を下げていくのと、野口五郎付近で爆風にはならなだろうから裏銀座がオススメだそう。
8年ぶりの裏銀座、初めは険しいが野口五郎あたりからなだらかな稜線。野口五郎小屋でカップラーメンとポカリスエットを補給。おかみさん曰く、最近の天気予報はふるふる詐欺だとかで、毎日午後は雨予報だけど、全然降らないので今日も降らないかもしれないねとのこと。
三ツ岳までは巻き道となるお花畑ルートへ。三ツ岳からの下りはフラットなゆる下りでサイコー!
烏帽子小屋ではコーラがあり、しかも冷えてる。同じくコーラを飲んでたソロの方と冷えたコーラの喜びを共感。その後、ブナ立を上がって来た方としばらく談笑。塔ノ岳で歩荷や道直しをされてるそうで、今回は30kgのザックで昨日は白馬を歩いていて、移動して裏銀座に来たとのこと。街へ降りてまた縦走ってすごいな。
残すはブナ立尾根の下り、こんなに急で長かったっけ?途中で根っこに足が引っかかって滑落したけど、斜面を2,3mほどで済んだ、危なかった。下りは神経を使いますね、2時間で登山口へ。最後の吊り橋では風で体を揉まれる感じが気持ち良い。高瀬ダムでタクシーの誘惑に負けてしまい、行きは暗く長かった林道はあっという間に終了、七倉山荘付近はゆまキャン帰りの人たちで賑わってました。
七倉山荘の風呂は16時からということで、途中の心笑館へ。サウナは休止中だけど水風呂は利用可能。内風呂が熱めで、温冷交代浴で疲れが取れました。
大町駅付近で夕飯、無性に炒飯が食べたくなり、Googlemapで調べると駅から東に1kmほどの皆宏美味という台湾料理店の評価が高い(4.4)、実際美味しかったです。地元の有名店らしく、開店後に立て続けに4人、6人、、とほぼ満席に。
■感想
9月のレースに向けてひとり合宿で強めの行程でしたが、良いトレーニングになりました。行動食と釣りスキル、課題も明らかになりました。結局、今回は沢行であり釣行なので、これはもうHikeじゃないですね。Next Hikeを探していく中で、渓流釣りやARなど楽しいことを見つけてしまったので、今後もソロで山には入ることはあると思うけど、純粋なHikeは回数が少なくなっていくかもしれませんね。
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