野口五郎岳と黒部五郎岳を結ぶ縦走


- GPS
- 56:00
- 距離
- 37.8km
- 登り
- 3,038m
- 下り
- 2,957m
コースタイム
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:00
- 山行
- 12:00
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 12:40
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 10:00
天候 | 4日:くもり、5日:晴、6日:くもり後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
復路:折立からバスで富山、北陸新幹線で東京へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険箇所なし |
その他周辺情報 | 富山市内の銭湯(藤の湯)利用、富山寿司 |
写真
感想
●day0
天気予報と仕事のヤマを見極めて、金曜日に夏季休暇を取得してずっと計画していた裏銀座へ行ってきました。
9月に入ると交通の便が悪くなり、七倉山荘行きの高速バスもなくなり、夜行バスが使えないと思っていたら、昼行バスの中でも新宿22時発の松本駅行きがあることが分かり、これに乗ることに。松本駅着が25:30頃なので、松本駅で人生初のSTB(ステーションビバーグ)。地元のヤンキーに絡まれたらどうしようと不安だったけど、他にも寝てる人いるし、夜間駅の施設を工事する人達もいて少し安心。
●day1
翌朝、松本から大糸線の始発で信濃大町駅へ向かいます。ここでも登山装備の人はまばら。タクシー乗り場にいるおじさんにどちらまでと聞くと扇沢までだという。相乗り相手をしばらく探したけどムリそうなので、1人でタクシーに乗ることに。8千円はかなりイタイ。
今回のソロ山行は色んな人と話そうと思い、運転手さんと高瀬ダムまで色々な話を。最近はキツイ山行は敬遠されがちでブナ立尾根に向かう登山客は減っているのだとか。
高瀬ダムに着くと空気が冷たい。運転手さんと別れて、1人トンネルへ。トンネルを抜けると長い吊り橋、砂地のキャンプ場を抜けて、ブナ立尾根の登山口へ。この日は曇りの予報のはずなのにポツポツと雨が降り始め、テンション下がる。
ブナ立尾根はカウントダウン方式で途中に番号が書いてある標識が立ててあるので、長い急登もそんなに気になりません。おにぎりとアミノバイタルを補給していたからかもしれません。途中で会う人はまばら。なかなか話しかけられそうな人にも会いません。烏帽子小屋間近でカメラ装備を持つ人としばし談笑。この方とは次の日の三俣山荘までずっと抜きつ抜かれつで会うたびに談笑する仲に。キツかったねとか、烏帽子は登ったの?とか。そしてその後Instagramで再会を果たすことに。
烏帽子小屋のテント場は適地が点々としていて、プライベート感が高くて良いです。トンボがかけてあって、極上フラット。テントを張った後は小屋へ昼ごはんを食べに。カレーがあるといので注文。待っていると韓国の団体が10人ほど食事スペースに入ってくる。さすがに韓国人には声をかけられない。小屋は小規模で質素だけど十分。その後テント内で昼寝して、15時頃に烏帽子岳へ。あいにくのガスで前烏帽子まで。戻って夕飯の支度、しまった!今夜はカレーの予定だったということに気づく。2食続くことぐらいと大したことないと思ったけど、この後カレーとラーメンばかりが続く。ビールも飲んで19時頃就寝。新たに買った温度計だと10度くらい。厚手ダウンとユニクロの暖パンにナンガ450SPDXはトゥーマッチでした。手足出して就寝。
●day2
翌朝は2:30起床、3:00過ぎに出発。カメラマンくんは既に撤収している。ヘッデンを頼りにナイトハイク。神経を研ぎ澄ませないと、道をロストしそうになる。東の空が明るくなりだす頃、三ヶ岳登頂。カメラマンくんは既に三脚を立てて撮影中、ジャマにならないよう先を急ぐ。ここから野口五郎岳へは極上フラットが続く。とても良い天気でうっすらと秋の雲、清々しい。野口五郎岳は小高い丘のようななだらかな山容でこの山行で一番女性的。その後、アップダウンを繰り返して水晶小屋へ。見えてるのになかなか近づかない。徐々に岩々しくなり、極上フラットとは程遠い状態でバテる。
水晶小屋でまたカメラマンくんに会い、軽く談笑。彼は水晶岳へ向かうそうだが、できるだけ巻くために、三俣山荘へ急ぐ。ワリモ北岳分岐まではとても気持ちのいい道が続く。鷲羽岳も巻いて黒部源流まで下る。しかしなかなか下げ止まらず、近くを歩く人に話しかけてみるが、ここは初めての人ばかり。不安に思っていると標識があり間違っていないことが判明。しかし、ここから三俣山荘への登りが地味にツライ。完全にシャリバテで脚が止まる。ウィダーinで少し復活して山荘へ。山荘ではラーメンを注文、美味しい!もうなんでも美味い。黒部の山賊を買おうと思ったが重そうなので止めておくことに。ここで鷲羽岳を経由してきたカメラマンくんと最後の談笑。彼は西鎌尾根から槍経由で表銀座へ抜ける計画だそう。彼のおかげで楽しいソロ山行になった、とても感謝。
三俣山荘から黒部五郎小舎への道もほとんど人と会わない静かな道。最後の下りは道が悪く時間がかかり、16時頃に小屋着。テント場の受付をすると、小屋のオヤジさんがぼくが烏帽子小屋から来たと聞いて、優しく話しかけてくれたことがとても嬉しかった。ここもテント場は小屋から少し離れた草原の中にあり、とても気持ちいい場所。できれば一日ゆっくりしたいくらい。この日も気温は前日とあまり変わらず、手足を出して、19時頃就寝。
●day3
ゴールの折立発の富山行きバスが14:10発なので、2:00起床、3:00出発。
この日もナイトハイク、草むらからガサゴソする音や登山道を横切る小川近くに大きな足跡があったり、クマか?とかなりビビる。黒部五郎への道は行く手に必ず○印のペンキが塗ってあり、ほぼ迷わず歩ける。ヘッデンが照らす先に巨岩が目立ち始め、暗いけどおそらくカールの中にいることを実感。昼間に歩いたら景色が見えてもっと良かったかもしれない。途中雪渓から流れる沢の水をプラティパスへ。前回の常念岳のときに水を持ち帰って、ウイスキーを割るととても美味しいことに気づき、今回も持ち帰りました。いやホントに美味しい。黒部五郎登頂時はあいにくの雨とガス、ここまでは計画通りなので、先を急ぐ。前日小屋のオヤジさんが言った通り、アップダウンが少なくとても快適な稜線歩きが続く。
太郎平小屋へ予定通り10:00着。冷えた体にカップラーメンが美味しい。その後、折立へ。バスの時間に間に合うことが確実になり、少しホッとする。しかし、1,000mの標高差なのになかなか下りにならず、ずっとフラット。雨が本格的に振り出した頃、激下りがスタート。ホントに激下りで角を曲がる毎に辟易するくらい。1,000mの標高差は下っても下っても終わらず、軽く悪夢。13時に折立着。長いソロ山行も終わり、翌日仕事を休まずに済むことに安堵。結局、日ごろのランニングのおかげか40kmにも及ぶ山道で膝が痛くなることもなく、ランニング効果を実感しました。折立からの地鉄バスは予約制だけど、予約なしでも席に余裕がありました。
富山駅に到着後、まず駅ねっとで予約した新幹線の切符を受け取り、残り2hで風呂とゴハン。富山駅周辺には温泉がなく、検索すると市内の銭湯があることが分かり、富山駅から市電で4つ先の駅へ。今回行った藤の湯は昭和の雰囲気。ドライヤー使用料が20円だったり、常連のおじさんがいたり、キレイな温泉施設にはない雰囲気がありますね。熱めのお湯とジェットバスで疲れが取れました。その後市電で富山駅へ戻り、きときとな富山寿司を堪能。やっぱりこれがないと。北陸新幹線は2:20で東京までを結ぶ、早い!
2日で40kmと長距離を歩くキツめの山行だったけど、食料計画やさらなる軽量化で、もっと快適にロングハイクを楽しめるんじゃないかと思い、経験値を上げてくれた山行になりました。
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