大雪山 旭岳・白雲岳・高根ヶ原・化雲岳・トムラウシ・天人峡
- GPS
- 80:40
- 距離
- 56.5km
- 登り
- 3,243m
- 下り
- 3,734m
コースタイム
- 山行
- 7:51
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 8:48
- 山行
- 8:45
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 9:09
- 山行
- 7:36
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 8:33
天候 | 18日:晴れ、昼ごろ雪 、19日:晴れ時々曇り、20日:快晴、21日:快晴 4日間通し気温は、朝が氷点下、日中は10℃行かない程度 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 船
・18日 5:40 白樺荘 → 5:50 旭岳ロープウェイ → 6:15 姿見駅 〜山の中〜 ・21日 14:41 天人峡登山口下山 → 14:45 天人閣(日帰り入浴) →16:00 タクシー → 17:30 旭岳ロープウェイ駐車場 旭岳温泉 白樺荘泊 ○八戸〜苫小牧フェリー ・今回は車両を運んだので2等室2名+車両1台(5m未満)で片道\27,000円(往復1割引き) + 高速道路(沼ノ端西〜旭川北) \2,440円 +ガソリン(片道250Km) \2,775円(燃費10Km/Lでガソリン価格112円/Lで算出) ・車両持込合計 \64,430円(2名往復) ・自家用車を持ち込まなければ、 フェリー+高速バス『札幌八戸なかよし切符』\5,400円、札幌〜旭川間の電車\4,290円、旭川〜旭岳ロープウェイ間バス\1,430円 といった選択が取れる。 ・車両持込なし+公共交通機関の合計 \44,480円(2名往復) ・2名なら往復で金額的な差が20,000円つく、車両を運ぶとだいぶ高くつくが荷物運びや時間的尤度があってよい。 ・4名以上なら車両を運んだほうが安い。 ○旭岳ロープウェイ ・駐車場は朝6時で公共駐車場の7割が埋まっていた。 ・紅葉シーズンはロープウェイの目の前の駐車場に加え、隣の公共駐車場も混雑緩和協力金として500円支払った。 ・片道1人1800円 始発6:00 ・ロープウェイは始発を逃したものの2便に乗れた。 ○天人峡〜旭岳ロープウェイ駐車場 ・天人峡への道道213号は先日の台風10号で一時通行止めでしたが、旭岳ビジターセンターブログより9/16日開通を事前に知ることができた。 ・タクシーで5400円程度 (下山日、化雲岳頂上で予約した。千鳥ハイヤー0166-832645) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○コース状況 ・姿見駅〜旭岳 姿見駅を降りて右へ向かい、地獄谷右手の尾根から標高を700mほど稼ぐ。天気も良く特に困難な箇所はなかった。ただ、少し風が吹いていて軽装だと寒い。なおルート上は、一定間隔で岩に丸い表示がされており、視界不良の場合でも登りであれば問題ないと感じた。 ・旭岳〜間宮岳 旭岳頂上から東斜面を150mほど高度を下げる。ざれた急な斜面で転倒に注意。道に雪はなく、右脇に雪渓が残っていた。下がりきると裏旭キャンプ指定地、ここから熊ヶ岳の脇に向かって緩やかに上がる。熊ヶ岳の辺りは赤い砂利に比べて白い砂利が多い。 しばらく進むと御鉢平の外輪に到着。この分岐を北へ2,3分行くと間宮岳。 ・間宮〜北海岳〜白雲岳分岐〜白雲岳〜白雲岳避難小屋 御鉢平の外輪を東に2.4Kmほど進むと北海岳、アップダウンは少なく右に白雲岳と高根ヶ原が見える。 北海岳から南東に緩やかに下りながら1.8Km進み白雲岳の北斜面に取り付く。ここで雪がちらついてきた。白雲岳を右にかわしながら小泉岳と白雲岳の鞍部へゆっくり登ると、白雲岳分岐。 分岐から空身で白雲岳へピストン。白雲岳へは、火口の外輪へあがる箇所と頂上直下でゴツっとした岩を登る。分岐に戻って南へ1Km20分程度行くと白雲岳避難小屋。水場はキャンプ指定地の手前右側にあった。 ・白雲岳避難小屋〜高根ヶ原〜中別岳避難小屋分岐 アップダウンは少ないが、エスケープルートが実質ない。唯一の三笠新道は熊出没のため通行禁止。風が強いと中別岳避難小屋まで10Km晒されることになるので天候に注意が必要。このルートに困難な箇所はなかった。悪天の場合を想定して、風を避けられる場所がないものかと探しながら歩いたが、平ヶ岳と中別沼の間、背の高いハイ松帯があった。ここなら大丈夫かもしれない。 中別岳の頂上は西側大きく切れ落ちており、眼下に広がる大地獄谷の景色が壮大。 中別岳からの下りは一部広い岩場を九十九折に下る箇所があった。視界が悪い場合は、曲がらずに真直ぐルート外へ出てしまうかも。そういった場所にはバッテンが書かれた岩が並んでいた。 ・中別岳避難小屋分岐〜五色岳〜化雲岳〜ヒサゴ沼避難小屋 分岐からヒサゴ沼避難小屋まで6Kmあるので、時間的に厳しければ中別岳避難小屋で泊まることも考えた。五色岳への登りは急なのに、中腹で羆のどでかい糞を見せ付けられ、疲れた体にむちを打つ。ゆっくり休んでいられない…。五色岳頂上は小さな広場、縦走ルートは右に曲がる。真直ぐは沼ノ原を経由してヌプントムラウシへ下るルート。このルートは登山口まで17Km、そのあとの林道歩きも長くエスケープに使えない。ちなみにこの林道はしばらく前から通行止めで車両は入れない様だ。 五色岳から化雲岳まで3km程度で緩やかな登り。序盤は背の高いハイ松帯で、羆の糞が多い。ハイ松帯を抜け木道をしばらく歩くと化雲平、ここからはトムラウシ山が近く見える。化雲平には分岐があり、ヒサゴ沼へ急ぐ場合真直ぐ、化雲岳へは右に進む。 化雲岳から南に進むと、化雲平分岐で別れたルートと合流。またしばらく歩くと分岐ある。分岐を真直ぐ進むとヒサゴのコルへ行く、ここは迷わず左に曲がりヒサゴ沼へ。曲がるとすぐ木道が出てくるが、この辺一帯を神遊びの庭というらしい。 水平な木道に別れを告げ高度を下げる。登山道に雪はなかったが、下のほうには地図にあるとおり万年雪があった。ルート上は木の階段がつけられているが、足を乗せたときに動くやつが稀にあるので驚く。笹のうるさい小道を抜けるとヒサゴ沼のT字路に付く、左に行くとヒサゴ沼避難小屋に到着。水場へ行くのであれば、T字路を右に進みヒサゴのコルへ向かう、ヒサゴ沼から少し登ると万年雪が現れるが、そこまで登らなくても登山道の左側を流れる小川から採水すればよいようだ。 ・ヒサゴ沼避難小屋〜トムラウシ ヒサゴ沼避難小屋からトムラウシ山へは往復11Km。累積標高は+も-も700mいかない。天候が悪いとヒサゴのコルからは吹きさらしになる。また、北沼もまとまった雨が降るとあふれて徒渉することがあるらしい。悪天時は注意が必要。 ヒサゴ沼の西端からヒサゴのコルへ上がっていく。途中、万年雪を歩くが急でもなく軽アイゼンなどいらない。しかし、下りでへっぴり腰になった。万年雪を抜けるとごろごろとした岩の上進む。ペンキによる印がしっかり施してあった。ヒサゴのコルからゆっくり登り木道を進む。てっきりここが日本庭園かと思ったが、天沼の先のことを言うらしい。天沼を過ぎ木道を離れると水平な岩塊の上を歩く。いったん下ってゆるい丘を登り返すとロックガーデンが現れる。ロックガーデンは岩塊を歩く急登で、岩塊は広くどこでも歩けてしまう。そのため、視界不良時は迷いやすいがペンキによる印、ピンクテープ、ケルンでルートがわかります。 ロックガーデンを過ぎてゆるい丘を登ると北沼。北沼の東端に沿っていくと北沼分岐。北沼分岐からトムラウシ山の頂上へ行けるが、急な感じがしたのでトムラウシ分岐から頂上へ向かった。トムラウシ山の頂上直下は急で一部崩れた箇所があるが特に問題はなかった。 ・化雲岳〜天人峡 化雲岳から天人峡まで距離にして11Km、標高は1350m近く下げる。 化雲岳岩塊から小化雲岳へ向けて緩やかに下る。小化雲岳周辺も濃密な花畑。 小化雲岳からは緩やかな下りで、背の低いハイ松帯と小さな岩場を繰り返す。 さらに高度を下げると笹が出てくる、ごろっと石に粘土質の土で歩きにくい。 また、晴の日が続いたのにかかわらず、ルートが小川のようになっており、降雨時は靴が濡れることも覚悟しなくてはならないと思った。しばらく進むとアカエゾマツに囲まれた湿地帯、第二公園とさらにその下に第1公園がある。第1公園はすべて木道が敷かれ歩きやすい。第1公園過ぎると、急かつ狭い道を九十九折に下る。茂っていいるため下を見ても恐怖感はない。 樹林帯をさらに1時間くらい下ると滝見台に到着。ベンチがあって休憩するのに良い。雲がかかってなければ旭岳も見れる。 滝見台から1Km進むと、またまた九十九折の急なくだり。 本当に急で、このコースを昇りで使うのは億劫だ。 ○水場(すべて要煮沸) 裏旭キャンプ指定地:雪渓が残っていたので問題なし 白雲岳避難小屋:ちょろちょろであったが問題なし 中別岳避難小屋:未確認 ヒサゴ沼避難小屋:沼の水のこと?どこかわからず ヒサゴ沼西端:万年雪から大量の雪解け水 ○キャンプ場の状況 白雲岳避難小屋キャンプ指定地:1張り300円。18日、到着した時点で40張り程度とかなり込んでた。そして21時近くまで酒盛りがされていた。繊細な方は耳栓は必要と思う。 ヒサゴ沼避難小屋キャンプ指定地:19日2張り、20日3張り ○トイレ事情 白雲岳避難小屋:排泄物は落としてOK、拭いた紙は持ち帰り。小屋番のかたから携帯袋を頂きました。 ヒサゴ沼避難小屋:旭岳ビジターセンターブログによると先日の台風によりトイレの建物が傾き扉が開かず使用不可とのことでした。確かに右のトイレの扉は開かなかったが、左のトイレは使えました。完全に閉まらなかったけどね。排泄物は落とし、拭いた紙は持ち帰りました。 旭岳ビジターセンター:建物外の右脇に回収ボックスあります。 ○獣事情 ・白雲岳下山時にエゾシマリスと遭遇。 ・五色岳周辺、天人峡ルート(第1花園〜羽衣の滝展望台間)で羆のものと思われる糞を良く見た。 ・ロックガーデンでナキウサギの鳴き声するも姿は見えず。 ・天人峡ルート、第1公園を過ぎた樹林帯の中でクマゲラの鳴き声を聞いたが姿は見えず。姿がどうしても見たくて、熊避けの鈴を鳴らさないように歩いていたら、どでかい羆の糞があってすぐに鳴らす。 |
写真
感想
シルバーウィークは休みを取って山で連泊する気でいた。
当初、北アルプスにでもと思っていたが、秋雨前線の停滞と台風の影響で天気は最悪になっていた。
仕方なく全国の天気を眺めていると、北海道だけは晴れを予想していた。
コレはもう北海道に行くしかない!
北海道の山登りは始めてであったが、北海道の山の本は数年前から買って計画を温めており、今回の山行は長期間の休みにはぜひ行きたいと思っていたコースのひとつだ。
ただひとつわからなかったのは、秋のこの山域の水事情で、しっかり調べればあったかもしれないが、秋の縦走記録は少ない気がした。
結局、自分が水6L、妻が4L担ぎ、ザックの重量は20Kg超えてしまった。いつもならビールを担ぐところだが、ウィスキーに変更。情けない…。
実際に登ってみれば、旭岳からトムラウシ山までであれば、通年を通し各水場に問題ないことがわかった。
携帯浄水器と煮沸するに必要な燃料は十分持ってきておりもっと軽量化できた。
白雲岳避難小屋を過ぎると、通り過ぎる人はぐっと少なくなる。しかし、富良野・十勝岳まで縦走しようとするもの、逆にそっちから旭岳へ縦走するもの、健脚ツワモノらの密度がかえって増すことになる。
涼しい顔で進む彼らに触発され、この程度の重量に喘ぐ自分の力不足感じるとともに、今度は自分も十勝岳、いや富良野岳まで縦走してやろうという野心がふつふつと沸いてきた。
この野心は、下山後の白樺荘でも消えることなく、少しでも体作りに助けになればと、夕飯お茶碗4杯ご飯をお代わりした。
朝飯も3杯お代わりしたが、下山後3Kg減った体重があっという間に復活♪これはもしかして壮絶なリバウンド!?あれれっ?
また、サラリーマンとして忙しい日々に追われ、山への意気込みは埋没してしまうかもしれない。でも酸素さえあればすぐ火がつく、まるでそんなマグマのような心を燻っていきたい。
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