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Yamareco

記録ID: 211273
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

【チャレンジ企画、アルペンルートに乗らずに立山へ登ろう】剱岳・大日岳

2012年07月28日(土) 〜 2012年07月29日(日)
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
35:03
距離
41.1km
登り
3,893m
下り
3,886m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:42
休憩
1:15
合計
8:57
6:33
8
6:41
6:45
98
8:23
8:36
130
10:46
10:53
14
11:07
11:12
15
11:27
11:43
9
11:52
11:56
98
13:34
13:44
14
13:58
14:10
10
14:20
14:22
7
14:29
14:29
27
14:56
14:56
11
15:07
15:08
18
15:26
15:27
3
2日目
山行
11:26
休憩
2:26
合計
13:52
3:35
3:39
54
4:33
4:33
29
5:02
5:02
4
5:06
5:15
16
5:31
5:32
17
5:49
5:49
28
6:17
6:20
30
6:50
6:57
4
7:01
7:20
5
7:25
7:25
3
7:28
7:31
3
7:34
7:37
3
7:40
7:53
6
7:59
8:07
17
8:24
8:25
27
8:52
8:53
14
9:07
9:12
58
10:10
10:11
43
10:54
10:59
4
11:03
11:59
10
12:09
12:10
7
12:17
12:18
15
12:33
12:35
8
12:43
12:43
124
14:47
14:48
66
15:54
15:56
13
16:09
16:09
61
17:10
17:10
4
17:14
17:14
8
17:22
17:22
4
17:26
ゴール地点
天候 28日 晴れ、稜線はガス
29日 晴れのちくもり、稜線はガス、麓でにわか雨
過去天気図(気象庁) 2012年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
称名道路は AM6:00〜PM19:00まで通行可、無料
称名駐車場は無料、トイレとレストハウスあり
コース状況/
危険箇所等
【称名〜大日岳〜雷鳥沢】
大日岳登山道は牛ノ首までが最初の急登、ここまでで体力の消耗激しい。
大日平は木道が整備されていて歩きやすい、ワタスゲが美しい。
大日小屋までの最後の水場には岩に赤ペンキで「サイゴ」と書かれています。
大日岳、奥大日岳の稜線で雪庇上を歩くところもありますがアイゼンの必要性は感じませんでした。ガスが濃い時は雪庇をはずさないよう要注意ですね。

【雷鳥沢キャンプ場】
言わずと知れた超快適なテン場。トイレ水洗、水場無料(もちろん飲用可)、テント場はどこも平ら。アンカーの石も豊富にころがってます。
何よりうれしいのは周囲の宿泊施設の外来温泉。500円でしあわせーな気分になれます。雷鳥沢ヒュッテのお風呂は石鹸、シャンプー備え付けです。なによりお風呂からの展望が素晴らしい。

【室堂〜弥陀ヶ原〜弘法】
室堂の観光客だらけの喧騒をはなれて静かな山歩きができます。が、人が少なすぎて寂しいかも。天狗平〜弥陀ヶ原までは時間節約のため美松坂コースを歩きましたが、登山者はシーズン通しても極めて少ないのではと思いました。
追分〜弘法までも木道がしっかり整備されていますが、人通りは皆無に等しく熊笹で覆われた木道は歩きにくい箇所もあります。

【八郎坂】
立山登山の旧道で、超急登。天気が良ければ称名滝を間近に見ることができますが、この日はあいにくのガス。おまけに最後の30分でにわか雨に遭遇し、びしょぬれになってしまいました。雨で濡れるともちろんですが、登山道の岩が苔むしていて滑りやすいです。私はここを降りましたが、登った方が安全です(苦しいけど)。
予約できる山小屋
大日岳登山口、地獄の登り坂の始まり
2012年07月28日 06:41撮影 by  DMC-GH1, Panasonic
7/28 6:41
大日岳登山口、地獄の登り坂の始まり
樹林帯の中のつらい登り
2012年07月28日 07:30撮影 by  DMC-GH1, Panasonic
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7/28 7:30
樹林帯の中のつらい登り
大日平山荘、いいとこにある休憩ポイント
2012年07月28日 08:36撮影 by  DSC-HX5V, SONY
7/28 8:36
大日平山荘、いいとこにある休憩ポイント
遠くに見える弥陀ヶ原方面
それにしてもいい天気
汗が滴り落ちる
2012年07月28日 10:02撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 10:02
遠くに見える弥陀ヶ原方面
それにしてもいい天気
汗が滴り落ちる
大日岳は大日小屋からすぐの距離
2012年07月28日 10:54撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 10:54
大日岳は大日小屋からすぐの距離
はるか立山方向にもガス
2012年07月28日 11:09撮影 by  DSC-HX5V, SONY
7/28 11:09
はるか立山方向にもガス
中大日岳、山頂っていってもこんな感じ
2012年07月28日 11:53撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 11:53
中大日岳、山頂っていってもこんな感じ
七福園から立山方向を望む
2012年07月28日 12:01撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 12:01
七福園から立山方向を望む
ライチョウのカップル
仲良く砂浴びしてました、邪魔してゴメンよ
2012年07月28日 12:13撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 12:13
ライチョウのカップル
仲良く砂浴びしてました、邪魔してゴメンよ
降って降って奥大日岳へ登り返し
見るんじゃなかった
2012年07月28日 12:31撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 12:31
降って降って奥大日岳へ登り返し
見るんじゃなかった
ミヤマリンドウ
2012年07月28日 12:37撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 12:37
ミヤマリンドウ
ミヤマダイコンソウ
2012年07月28日 12:38撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 12:38
ミヤマダイコンソウ
クモマニガナ
2012年07月28日 12:40撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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クモマニガナ
カラマツソウ
2012年07月28日 12:46撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 12:46
カラマツソウ
オオカサモチ
2012年07月28日 12:47撮影 by  DSC-HX5V, SONY
7/28 12:47
オオカサモチ
キヌガサソウとサンカヨウ
2012年07月28日 13:18撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 13:18
キヌガサソウとサンカヨウ
ここのキヌガサソウは本当にキレイでした
2012年07月28日 13:18撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 13:18
ここのキヌガサソウは本当にキレイでした
クモマスミレ
2012年07月28日 13:19撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 13:19
クモマスミレ
ヨツバシオガマ
2012年07月28日 13:29撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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ヨツバシオガマ
イワツメクサ
2012年07月28日 13:34撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 13:34
イワツメクサ
奥大日岳の山頂に祀られてた大日如来
2012年07月28日 13:37撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 13:37
奥大日岳の山頂に祀られてた大日如来
奥大日岳山頂近くの池塘
2012年07月28日 13:45撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 13:45
奥大日岳山頂近くの池塘
こっちが本当のピーク?
最高点だけどピークじゃない
2012年07月28日 13:59撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 13:59
こっちが本当のピーク?
最高点だけどピークじゃない
ハクサンチドリ
2012年07月28日 14:00撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 14:00
ハクサンチドリ
立山がだんだん近くなてきた
2012年07月28日 14:23撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 14:23
立山がだんだん近くなてきた
お、ついに地獄谷まで見えてきたよ
2012年07月28日 14:32撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 14:32
お、ついに地獄谷まで見えてきたよ
ハクサンイチゲと立山
2012年07月28日 15:24撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 15:24
ハクサンイチゲと立山
快適なテントサイト、眺めもサイコー
2012年07月28日 15:29撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 15:29
快適なテントサイト、眺めもサイコー
もう一つのお楽しみ温泉
2012年07月28日 16:13撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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もう一つのお楽しみ温泉
標高2400mの極楽
2012年07月28日 16:17撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 16:17
標高2400mの極楽
こっちは源泉のお風呂
眺めも実にワイルド
2012年07月28日 16:44撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 16:44
こっちは源泉のお風呂
眺めも実にワイルド
湯上がりはやっぱこれ
2012年07月28日 16:50撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 16:50
湯上がりはやっぱこれ
我が家です
2012年07月28日 17:08撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 17:08
我が家です
イワイチョウ
2012年07月28日 17:10撮影 by  DSC-HX5V, SONY
7/28 17:10
イワイチョウ
わびしい夕食、次回はステップアップしたい
2012年07月28日 17:29撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/28 17:29
わびしい夕食、次回はステップアップしたい
このテントサイトの最高の景色
2012年07月28日 17:51撮影 by  DSC-HX5V, SONY
6
7/28 17:51
このテントサイトの最高の景色
翌日の剱沢キャンプ場
結構融雪進んでるのでひとまず安心
2012年07月29日 05:01撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 5:01
翌日の剱沢キャンプ場
結構融雪進んでるのでひとまず安心
登山道はまだこうして雪渓上を歩くところもあります
今年は残雪が多い
2012年07月29日 05:16撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 5:16
登山道はまだこうして雪渓上を歩くところもあります
今年は残雪が多い
オオヒョウタンボク
2012年07月29日 05:28撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 5:28
オオヒョウタンボク
イワギキヨウ
2012年07月29日 05:48撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 5:48
イワギキヨウ
前剱大岩直下
落石注意
2012年07月29日 06:07撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 6:07
前剱大岩直下
落石注意
一応証拠写真
山頂はガスガスで即下山
2012年07月29日 07:28撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 7:28
一応証拠写真
山頂はガスガスで即下山
山頂近くの岩に埋め込まれた記念プレート
これは記念になる
2012年07月29日 07:33撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 7:33
山頂近くの岩に埋め込まれた記念プレート
これは記念になる
カニのヨコバイ
モデルになっていただきました
2012年07月29日 07:52撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 7:52
カニのヨコバイ
モデルになっていただきました
前剱の門の鎖場
すぐに渋滞してしまいます
2012年07月29日 08:18撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 8:18
前剱の門の鎖場
すぐに渋滞してしまいます
一服剱からみた前剱
少しだけガス取れてきたかな
2012年07月29日 08:53撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 8:53
一服剱からみた前剱
少しだけガス取れてきたかな
剣山荘から遠くに八ツ峰
2012年07月29日 09:08撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 9:08
剣山荘から遠くに八ツ峰
雷鳥坂まできたよ
もうすぐでテント場だ
2012年07月29日 12:08撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 12:08
雷鳥坂まできたよ
もうすぐでテント場だ
別山乗越と夏の雲
2012年07月29日 12:17撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 12:17
別山乗越と夏の雲
みくりが池も雪渓がここまで少なくなった
2012年07月29日 12:36撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 12:36
みくりが池も雪渓がここまで少なくなった
室堂ターミナルのソフトクリーム
下山まで我慢できなかった。んまーい
2012年07月29日 12:59撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 12:59
室堂ターミナルのソフトクリーム
下山まで我慢できなかった。んまーい
天狗平から弥陀ヶ原までの美松坂コース
旧道です、あまり人が歩いていない雰囲気
クマ鈴必携です
2012年07月29日 14:39撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 14:39
天狗平から弥陀ヶ原までの美松坂コース
旧道です、あまり人が歩いていない雰囲気
クマ鈴必携です
弥陀ヶ原の木道
きれいに整備されて歩きやすい
2012年07月29日 14:53撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 14:53
弥陀ヶ原の木道
きれいに整備されて歩きやすい
ワタスゲの群落
2012年07月29日 15:11撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 15:11
ワタスゲの群落
シモツケソウ
2012年07月29日 15:43撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 15:43
シモツケソウ
オオバギボウシ
2012年07月29日 15:55撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 15:55
オオバギボウシ
キンコウカ、弘法あたりで大群落となってます
2012年07月29日 16:04撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 16:04
キンコウカ、弘法あたりで大群落となってます
ここからが八郎坂
下山口って初めてみた
2012年07月29日 16:08撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 16:08
ここからが八郎坂
下山口って初めてみた
オニシモツケ
2012年07月29日 16:30撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 16:30
オニシモツケ
登山口にあった八郎坂の記念碑
写真では分かりにくいけど結構な雨が降ってた
2012年07月29日 17:10撮影 by  DSC-HX5V, SONY
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7/29 17:10
登山口にあった八郎坂の記念碑
写真では分かりにくいけど結構な雨が降ってた

感想

梅雨明けしたというのに、先週は梅雨が戻ったかのような雨。その分、この土日は人出が多かったようですね。

夏山も今が最盛期で、どこに行っても人だらけ、駐車場も乗り物も....で考えたのが、自分の足で歩けるだけ歩こう!ってやつ

といっても車道を歩いてみたってつまならい。昔の人は立山に登るのに仲語といわれるガイドを伴って歩いて登ったという。そうだ、アルペンルートをまったく使わずに自分の足だけで登り降りしてみましょう。

ということで今回のチャレンジ企画「立山を昔の人みたいに下から歩いて登ろう」。初めに考えたのは称名から大日岳に登って奥大日から雷鳥沢でまったりテント泊。翌日もゆっくりテント撤収して下山というもの。

でもなー、これじゃ立山登ってないしダメやん。ということで立山三山くらいは縦走するかと計画変更。そこへわが山友からさらなる要求が...「剣のほうが登り応えあっていいんちゃいます?」

おいおい登るのは私だよ。だんだんハードル上がってるやん、剣なんてアルペンルートで行っても一日がかりやがな、しかもテントで行くって宣言しちゃったし....

えーいもうなんとかなるか、もう歩けないってなったら途中に小屋もあるし、行くだけ行ってみよう!

このコースで注意が必要なのは、自分の足でいくにもかかわらずタイム制限があるってこと。称名道路の通行可能時間が6:00〜19:00。これに間に合うように帰ってこなきゃいけないし、朝も暗いうちから登れない。

なので出だしの急坂は、陽もすでに上がっててもう汗だく。久しぶりのテントは重たい。ここで反省、このところLight&Fastな日帰り山行中心だったので、筋肉がなまってしまってる。軽量化のために食料も最小限で、大嫌いなアルファ米にしたというのに、トホホ....

それでも大日平までくれば道はフラットに近く、木道には名も知らぬ蝶が足元にまとわりつき、見渡せばワタスゲが一面に咲き乱れるこの世の楽園。

だから山ははまったら止められないんですよね、苦しいのぼりも報われるってもんです。しかし、こののぼりはきつすぎるぞって、またフラフラになった頃に大日小屋が見えてきた。

ここから見る剱岳楽しみにしてたんだけど残念ながらガスの中。朝の早いうちは良かったらしいんですけどねー、ガスに包まれた剱岳を横目にみながら奥大日岳へと縦走。右手には弥陀ヶ原を走る高原バスが蛇行するアルペンルートを走ってる。

あー、バスに乗ればどんなにか楽なんだろうなー、ってそんなこと考えながら歩いていると雷鳥沢のテント場がだんだんと大きく近づいてくる。あそこに行けばビールだ温泉だっ、早く行かないと売切れるぞーって、んなことないんですけどね、自然と早足になります。

雷鳥沢は混んではいましたが張れないほどではない、適度に賑やかでいい雰囲気。お隣さんにも挨拶して早速設営。設営完了と同時に温泉へダッシュ。雷鳥沢ヒュッテの温泉は最高。窓から眺める立山連峰の景色の雄大なこと。こんなのここだけですよね。湯上りでさっぱりした後のビール。

プシッ、ゴキュゴキュ、ブッハーって美味くないわけないですよね、ビール飲んでえへへーってなったままテント場に戻ると、あちこちから夕餉のいいにおい。その点ソロテントはちょとさみしい。夕食もアルファ米にフリーズドライのカレーだし、なんか餌って感じだし...食材も今度から少しづつステップアップしよ

夕飯食べながら、見上げれば陽に照らされた立山が屏風のように立ちはだかってる。今日は疲れたし、明日はゆっくり目に起きてあの辺を縦走しようかなと思いながらシュラフにもぐりこむ。

山に来るといつもそうだけど、1時間おきくらいに目が覚める。午前2時くらいに起きた時、雷鳥坂を見上げると、ヘッデンが2つくらいゆらゆらと揺れている。

おー、この時間からあそこを登ってるということは剱岳に向かってるんだー、って考えたら、よし俺もいっちょ行ってみるかと、朝飯作って準備していると、テントの外から「すいませーん」って声、え?「なんでしょうか?」

「剱岳行かれるんですか?もう出発されますか?」
私:「はい、そろそろ出ようと思ってます」
「暗いですけど道わかりますかね」
私:「浄土川を渡って剣御前と大日岳の分岐に注意すれば、後は別山乗越まで一本道ですよ」
「そうですか、わかりました」

その時はそれだけの会話だったけど、後から考えたら「一緒に行きませんか」ってことだったのかなって、お誘いすればよかった、そして一緒に登れば楽しかっただろうなって今さらなんですけどね。こういう一期一会は大切にしなくてはいけませんね。

3時半にはテン場を後にし、雷鳥坂を登り詰める。明るくなりかけたころに別山乗越に到着。剣山荘へ向かう登山道は雪渓を何箇所かトラバースするためアイゼン必要との看板がある。アイゼンないので剣沢経由で向かうが、ここの雪渓も早朝はツルツルのところがあるので要注意。

別山尾根は4年ぶり2度目。あの時は快晴だったけど、今回はガスガス。なので頂上滞在時間およそ2分(笑)頂上は祠の前の記念写真で大混雑。ソロの私はさっさと下山開始。ずっとガスってたのであまり写真を撮る機会も無く、サクサク下山しました。

剣山荘で別山乗越までの道の状況尋ねると、「アイゼン?いりませんよ」とのこと。確かに履かなくても登れましたが、それは陽も高くなってからのこと、朝のうちはわかりません。あれば安心ということだと思います。

別山乗越から雷鳥沢へ急降下。この辺りから足が相当くたびれてきた。なんでもないところでズルッと滑ったりする。あー、踏ん張り効かなくなってるなと自分でもわかる。

それでもなんとか初志貫徹するぞ!とテントを撤収して室堂へ登り返す。これがわずかの登りなんですが、剣岳が空身に近かったので実に辛い。ヘロヘロになりながら室堂ターミナルに到着すれば、そこは観光地。でかいザック背負った自分がなんか違和感。

こんな人ごみには長くいられないなと弥陀ヶ原へと歩を進める。ここからはぐっと観光客も少なくなり、天狗平から先は登山者もいなくなる。これだけの登山道を整備してあるのに年間にここを歩く登山者数はいったい何人いるだろうか。この時期は池糖にワタスゲがゆれてニッコウキスゲが咲き乱れるいいところでした。

長かったトレイルも八郎坂でフィナーレ。しかし最後の八郎坂が噂に違わぬ地獄の急坂。ズルズル滑る苔むした岩に足の置き場に気を遣いながら、フラフラになって下山。しかも最後の30分でにわか雨に降られてしまって、ずぶ濡れで駐車場に到着。

最後に雨に降られてしまって、下山後の温泉ではいつもよりまったりと湯につかって疲れを癒しました。

いやー、GPSのログ見ると総距離は41km、我ながら良く歩いたと思う。しかしアルペンルートを作った人は偉大です。あの長い道のりを一気に運び上げるんですからね。賛否両論あるんでしょうけどね。自然保護と観光産業の両立...大事なことです。柄にも無く難しいこと言ってしまった(笑)

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コメント

とうとう八郎坂行っちゃいましたか。
てっきり、帰りはバスかと思ってました。(^^;)

やはり雷鳥沢のテント場着はそんな時間になりましたかぁ。
長いですねぇ。
私だったらもう1時間かかりそうです。

剱はガスガスで残念でしたね。
2012/7/31 2:09
また変なロングコース(笑)
sakuraさん  おはようございます

41Kmって、1泊2日のコース取りじゃないですねぇ
でも雷鳥平をBCに剱に行くのは良いですよね

立山エリアには9月に行こうと思っています。
室堂〜真砂沢(泊)〜阿曽原温泉(泊)〜欅平に抜けようかな ってプラン中
2012/7/31 5:21
初志貫徹です
coral_reefさん

帰りバスに乗ってしまうとこのコース取りのコンセプトが魂抜けちゃうんですよ〜

でも降りで弥陀ヶ原歩いてる時、バスの乗客からはかなり変な顔で見られましたよ、「何でこんなとこ歩いてるんじゃ、こいつは?」的な感じで (笑)

雷鳥沢行く時は食材色々もって行きましょう
2012/7/31 11:39
変でしょー
ButaModernさん

この変なとこがいいんですよー、ロングトレイル好きのBMさんならわかってくれますよね

雷鳥沢BCの剱岳はお勧めです。自分でも剣沢BCっていう固定観念があったんですが、時間的には十分ですしなんといってもBCに温泉 があるという魅力がマルですね 携帯も通じますしね

仙人池いいなぁ、ご一緒したいですね
2012/7/31 11:47
節約山旅にも打って付けですね^^
sakura0725さん、こんにちは

こちらから出向く時は、どうしても扇沢を起点にせざるを得ませんが、そちらからだと馬場島やこの様なルートで節約プランが出来るのですね
でもここから歩く発想は 度肝を抜かれました!

去年のお盆は体調不良で剱岳を失敗してるので、今年はリベンジと丁度考えていたところですよ
今回も参考にさせて貰いますね

ところで、みなさんあまり通らない様ですが、剱御前の稜線コースはどんなんですかね?
やはり意外と険しいからですかね?

〜〜〜追伸〜〜〜
ありがとう御座いました^^
崩落で廃道なんですね助かりました
でも、記事を読んだら昔からの面影が色濃く残る剱岳の雄姿をそこから眺めたくなってしまいました
2012/7/31 13:41
アルペンルート高いんです
sanpo69さん こんにちは

アルペンルートの乗り物代って高いんですよね。でも今回歩いてみて、あの値段にも妙に納得してしまいました。

あそこって破線コースですよね、私も御前山(剣御前小舎の向かいの小高い丘)までしか行ったことがないのでわからないんです。御前山から剣御前まででも険しいなぁって感じだったので...剣御前から先のクロユリのコルまでは通行止めともいわれてますよね。

参考になるサイトありましたよ、っていっても剣御前小舎のHPですけど。やっぱり廃道のようです

http://tsurugigozen.com/ZokuTeteyamaYonabe.html

「十六, 剱御前山の老夫婦」にこのルートのことが書かれてます
2012/7/31 15:30
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