隅から隅まで歩いて、本を見ます。一番最初に出会ったのが、なんと、深田久弥の新潮社初版の日本百名山です。昭和39年7月発行で、手にしたのは昭和43年の10刷版でした。
こえれがなんと500円。すぐ買います。
今持っているのは1991年新装版でサイズもページも違います。
なぜ、買ったかって?昭和39年というのは、私が19歳の時ですよ。いまから50年前です・・・・・
思えば遠くへ来たもんだ〜
あの山こえて、川こえて〜
青春びっしり、この本に詰まってますよ。私の周りの人達だって、まだよちよち歩きの頃かもね
それがわりと綺麗なままで、手にしました。
家でカミさんに見せたら、かび臭いとか言うんですよ!俺の青春にもカビ生えたか!
この本は戦後の第一次登山ブームと本が重なりまして、やはり一大ブームを巻き起こしましたね。まだこの頃の飯豊や朝日、南の聖や光など、秘境の感がありましたが、もう今では日本に秘境はなくなりましたね。
平ヶ岳なんて、この本で見て、とんでもない山に思えたし、北海道の山々なんて、いけそうにないと思っていましたからね。
谷川では毎年遭難で死者が出まくりの時期、街場の山岳会も大はやりでした。
昭和という、懐かしい匂いが染み付いているんです。
もう一冊見つけました。
冠松次郎著「黒部谿谷」昭和3年七月発行。
それの復刻版で、昭和50年に日本山岳会が編集して、大修館書店から出されたもので、新品同様に綺麗でした。
こういってはなんですが、やはり、日本はすごい国だとつくづく思いますね。私が子供の頃、東京大森には、平和島という名前がつけられていますが、米軍の捕虜収容所があって、それで大森界隈は空襲を受けなかったんですよ。そこで戦後住み着いていますからね。
貧乏という暮らし方を知っていますが、それでもね、町内会などで、支えあって暮らしていましたね。
高校生の頃から登山に惹かれて、山に行き始めたのですが、日本人はほんとに自然を大事にしています。ヨーロッパのアルピニズムなどにも大人たちは憧れたし、ヒマラヤにも挑戦してマナスル登ったりしていますからね。
何度も書くけれど、昭和16年、いまから80年以上前に、北アルプスの山小屋はほとんどありましたよ。
日本の近代登山も100年の歴史を持つようになりますね。
この冠松次郎の黒部谿谷は、黒四ダムの出来る前の黒部川の記録です。
文学的な香りのする文章です。
持ってるだけで幸せな気分になります。
今の若い人たちの登山姿はかっこいいですね。女性も綺麗だし、素敵です。ジジババも元気に山歩いてるでしょう。
すこし残念なのは、山の歌が消えちゃいましたね。
南らんぽうの「山遊歌」は好きなんですが、山で、歌を歌うというような風流さが、かけて来て、スポーツ化しています。
山岳小説もありますが、殺人事件ばかり。哲学的な思考の書は受けないんですよ。時代がすこし優しくなったんでしょうね。
あと少ししたら、山歩きもできなくなるでしょうから、書斎登山のコーナーでも作ろうかな。語る相手がいなくなるだよね。
この日記のコーナーで、一人がたりの山でも書くかな・・・
昭和38年生まれです。
18の時に「おんぎぁ」と向島生まれの
母の腹から新宿で生まれましたwww
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する