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高山病は標高2500m以上の場所で起こります。
標高が高くなると気圧が下がるので酸素が薄くなり、大気中の少ない酸素を取り込むために呼吸数が多くなり、血中の炭酸ガス分圧が低下して血液がアルカリ性に傾きます。血液がアルカリ性になると、ふらつき、筋肉のけいれん、錯乱、失神の症状が起きて、脈拍数が増えて心臓が一回に送り出す血液量が低下して心肺機能に影響を与えるそうです。
高山病の分類としては
1 急性高山病 頭痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、だるさ、ふらつき、睡眠障害、意識がもうろうといった症状。
2 高地脳浮腫 急性高山病の重症化で脳が腫れた状態。まっすぐ歩けない→意識障害。
3 高地肺水腫(重症) 肺に水が溜まった状態。笛を吹くようなヒューヒューという呼吸をするようになる。寝ているよりも座ったほうが楽に呼吸ができる。
呼吸を補うために肺に行く血液量が増えると毛細血管の圧が高くなり血管内から水分が外に漏れだし肺に水が溜まって肺水腫になる。
高所では他に、より多くの酸素を取り込もうと赤血球数が増えて、血液の粘性が高まり血管が詰まりやすくなるとの事。そのため、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなるそうです。
ダイアモックスは腎臓から重炭酸塩の排出を促し(尿が近くなるのはこの為か)、体液を酸性に近づけるので高山病の症状が改善するそうです。副作用(嘔気、食欲不振、尿が近くなるなど)があるので使用には医師の診断が必要。
高山病は寝ている時に悪化しやすい。下山が一番良い対処方法。
※高所での遭難で高齢者の疾病原因が分からなかったのですが、山に登る疲れだけでなく、高山病の他に気圧の低下で脳梗塞や心筋梗塞を発症しやすくなるからなのね。
高齢者は若い方よりも喉の渇きを感じなくなって、水分不足もあるかもしれません。
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