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http://www.aurora-net.or.jp/art/dokinbi/exhi/collection/collection_new.html
「一原有徳・多面体 地球の部品掌の中にあり」というタイトルで、独特の手法で知られる彼の作品の中でも、大きなものや初期(50年代末)のかなりプリミティブなものも初めて見ることができて興味深かったが、わかっていたとはいえ、山を描いた作品がなかったのはちょっと残念。
一原有徳は戦前から全道各地の山に登り、山の著書もあって北海道の山の世界ではよく知られた人。雑誌「北の山脈」の目次などのカットを描いていたり、山をモチーフにした具象の版画もあるのだが、小品が中心のどちらかというと余技的なものだからか、展覧会や画集等でもあまり見たことがない。評価の高いアブストラクト作品ほどの洗練やオリジナリティは感じられないが、身近な北海道の山を描いていることもあって、まとめて見てみたいものだが…。
そのかわりというわけでもなかろうが、同時開催の「阿部貞夫 彫波の世界」の方に、山を描いたものが何点かあった。阿部貞夫という人は知らなかったが、一原と同年生まれの木版画家(故人)。中には、何だかステロタイプの観光絵葉書的な北海道風物を描いたものもあり、通俗的な“民芸版画”という感じで、正直言ってそれほど感心しなかったのだが、「恵庭の残照」「残照」は、赤富士ならぬ“赤恵庭岳”がなかなかの迫力でかなり強烈。他に羊蹄山や阿寒富士を描いた作品があった。
写真は、10年ほど前に小樽の森ヒロコ・スタシス美術館で出してもらって購入した一原有徳の「ニセコアン連峰」。誰にも見せる機会がないので、ここに登場させました。一原の山の版画は、お茶の水にある山の本屋・茗溪堂などでも売っている。
kennさんこんにちは
すてきな絵ですね、ニセコアン。ニセコとかアンヌプリとかいうのは変!と言っていたのは一原さんでしたっけ。
僕は一原さんの戦前撮影した古い写真集「あのころの山」が好きでした。版画のようなモノクロ写真で。
まだ御存命とはそれも100歳とは知りませんでした。
こんにちは!
はじめましてKennさん
有徳さんの展覧会面白そうですね。
おっしゃるとおり、有徳さんの版画
茗溪堂で売っていましたね。
7〜8年前にとある北海道の岳人から
有徳さんの日高の版画を頂きましたが、
独特な作品ですよね。
yoneyamaさん
ニセイ・コアン・ヌプリですからね。どういう意味でしたっけ? ニセイはニセイカウシュペやニセイチャロマップにも使われてますね。アンヌプリといい羊蹄山といい、ここらは疑義のある山名が多い?ちょっと違うかな?
「あのころの山」は、たしか高校1年の時に先輩が買ってきたのを見せられてすっかり引き込まれ、夢中になって読みました。その頃から私は、レトロというか懐古趣味というか(同じか)、そういう傾向だったものですから。この本は、今なぜか手許に2冊あって、ときどきパラパラめくって見てます。どなたか欲しい方がいたらお譲りします。
一原さんはご存命ですが、施設に入られているようで、もう山に登ったり、作品制作はされていないようです。
petegariさん
東京にいたときに茗溪堂で彼の余市岳の版画を買って、高校山岳部の顧問だった先生に贈ったことがあります。
ところで私は、茗溪堂のそばにあるpetegariさん(たかやなぎさん?)の出身大学山岳部の中退組?で、山本宗彦たちと同期です。2年足らずの在籍で、当時は苦しいことばかりでしたが、思い出は尽きません。OBにはよく「お前、根深に似てるな」と言われたものです。
そういえば先日、北大山岳館に行ったときに「炉辺会の○○さんでしたっけ?」と言われて驚愕したのですが、これはpetegariさんのことだったのでしょうか?
小樽のこのホステルには一原有徳版画ギャラリーがあって、山がモチーフのものもあるようです。
http://morinoki-blog.infotaru.net/?eid=278105
kennさん、petegariさんこんにちは
宗彦さんとは一度、針木岳西稜冬期登攀山行しましたよ。マイナーながら格好いいルートを探し出すところなど、多いに影響を受けました。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-21337.html
札幌にお住まいであれば、山岳館行き放題ですね。どんどん行ってください。僕も老後はあそこで過ごしたいものです。果たして安寧な老後が訪れるかどうか。
kennさん、yoneyamaさん
こんにちは!
やっぱりkennさんは、先輩だったのですね。
あのビニロンヤッケやら、家天を見て
多分と思っていましたが・・・
山本宗彦先輩は現在山岳部の監督をやられています。
ホントに自分にも厳しく
心技体そろったクライマーだと思います。
そうでなければあのような登山を
いまなお現役でこなせないですよね。
yoneyamaさん
針木岳西稜の記録読みました。
マニアックで一筋縄ではいかないルートですね。
宗彦さんが若いです〜(笑)
山岳館には時々訪問させてもらっています。
日本で一番多くの山岳部の部報(特に戦前)が
ある素晴らしい宝箱ですよね。
一日いても飽きません。
何回かお邪魔させてもらっていますので
たぶん私だと思います。
それか北大とは南極つながりの後輩だと思います。
yoneyamaさん、petegariさん
山本宗彦は薮(薮こぎ・薮尾根)が大好きで、彼が計画した奥秩父の薮こぎ山行につきあわされてひどい目に遭ったことがありました。テントもシュラフもなしで真冬の丹沢の縦走というのも彼の企画。彼は平気で寝てましたが、私は寒くて眠れず、結局夜中に歩いて昼寝をすることになりました(寝ると言えば、彼は目を開けたまま眠るので気味悪がられていました)。
彼はとにかく体力が桁外れな上に研究熱心、それに人柄もよくて、とても私はかなわないし、山ではついても行けませんでした。ちょっと浮世離れしたところもありましたが。
レベルが違いすぎるので、その後一緒に山に行ったことはないのですが、数年に1回ぐらい、街で会ってました。彼が立山の登山研修所にいたときには2度ほど山の行き帰りに富山の彼の宿舎に泊めてもらって飲みに行ったりしました。そういえば、彼からはエベレストの頂上の石をもらったのですが、入れていた財布を落として失くしてしまいました。
山岳館へは2,3年前から何度か行って、ヘルベチアのヒュッテンブッフの自分関連のところをコピーしたり、「山とスキー」や「北海道の山」の札幌近郊の山スキー、沢登り関連のページのコピーを取ったり(コピーばっかり)していますが、あっという間に時間が経ってしまいます(お金を取られないのはいいのですが、プリンタ兼用のコピー機はちょっと不便)。
ところで山岳館もいいのですが、ヘルベチアに行きたいのに、今やこれがなかなか難しいのです。奥手稲山の家や無意根尻小屋と違って入れないし、週末に行っても小屋管が来ていない。週末に山に行くのもなかなか難しいのに、その1週間前?に北大の学生課に金を払いに行くなんて現実的ではない。数年前のGWには、仙人のような方が奥さんと犬を連れて長期滞在されているようでしたが。
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