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写真��阿久遺跡の終わりころの蓼科山に向かって祈る祭祀の想定図
写真��彩色された土器片
茅野駅に、八時前に到着し、早すぎるので昨日の日記を書く。半になりタクシーで八ヶ岳美術館に向かう。ここは原村出身の彫刻家の作品の寄贈から同じく原村出身の書家の寄贈品を柱に日本で多分唯一の村立美術館としてオープンした。それに加えて縄文時代の前期の巨大集落、阿久遺跡の、出土品の常設展示もある。今回はここと井戸尻考古館、北杜市考古資料館の三館タイアップの「行く縄文来る縄文」展があるので出かけてみたが、この美術館では、ちょうど阿久遺跡展が始まったばかりで良いタイミングだった。阿久遺跡は、十年ほど前、まだ考古学駆け出しの頃、サークルのツアーで見学会に参加、原村の学芸員のかたに収蔵庫も見せていただいた微かな記憶があるが、定かでない。今回改めてこの遺跡の縄文前期の土器などを見学して、国指定史跡となっているこの遺跡の重要性を再認識した。まず最初に阿久遺跡第�鬼�は、前期初頭で破片しか出ていない。二期は、前期前葉で最盛期らしく多くの土器が中央に並んでいる。尖り底から平底へ。展示は中越式の無文土器が多い。原村の学芸員の方に電話で問い合わせると、実際には文様の付いた土器も阿久の同時期に見られるが、展示するのに良い資料が少なく周辺の遺跡の土器を展示したそうだ。別の展示ケースではほぼ同時期の他の遺跡の土器が並び、そこには文様がついている＝半竹管などの刺突、条痕文、縄文など東海地方や関東などの土器圏の影響が見られる。黒曜石の流通の動きの展示もあり、長期にわたって黒曜石をとりに往来する人々との交流が、様々な地域の土器への影響を示しているようだ。６３００年前ころ、大きな天変地異が起こり、地割れの跡が、周辺遺跡で発見され、後に阿久でも発見されたs。そのころ人々は遺跡を放棄し、別の場所に逃れたらしい。その後�郡�（前期中葉）、１００年後くらいに集落は復活し、土器にはにぎやかな文様がつけられている。
第�鹸�は縄文時代前期後葉で、突然蓼科山に向かうように立石が立てられ、お祈りの場が形成されていく。一方土器は中期に近づき、文様が華やかさを増していく。
最後に�拘�、前期の終末で次第に人々は集落を放棄して周辺に散らばるようだが、祭祀遺構はそのまま維持され、周辺のムラの人々が何かの祈りなどで集まった可能性があるようだ。
参考：阿久遺跡＝国史跡（星降る中部高地の縄文世界-数千年を遡る黒曜石鉱山と縄文人に出会う旅-サイトHPより）
縄文時代前期をとおして営まれた集落と、個々の石のかたまりがドーナツ状に集まった環状集石群を発見し、石の数は10〜30万個と推定されます。この内側には墓坑がめぐり、中央の広場に長さ120センチの角柱状の石を立てた立石とそこから直線的に並ぶ列石を持つ大規模な祭祀場が出現しました。祭祀場のシンボルである立石は蓼科山を拝望するように造られ、火を受けた跡から火を使った祭祀が行われたようです。
阿久遺跡は中部高地の中期に栄えた縄文文化の原型となったムラであり、住居が減少していくなかで居住の場から祭祀の場へと変遷していった過程や墓制、祭祀など縄文社会を考えるうえで重要な遺跡です。
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