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写真��同出土品
写真⓷同展の諸磯C式土器（マジカルな渦巻き文様）
赤堀歴史民俗資料館を一旦後にして近くのレストランで、カレーライスを食べて一休み、すぐ粕川歴史民俗資料館に向かう。何せ赤城山に向かって行くので今日の風速7メートルは結構キツイ。なかなか進まないが電動の力を借りて何とか乗り切り然駅を越えて資料館に十二時半前に辿り着く。講演会受付でなんと申込みを忘れていたことが判明したがまだ空きがあったので助かった。開場は一時なので展示室を見学、特に今日のテーマである円形有段以降に関連した出土品などをスケッチする。また併せて展示された同地域出土縄文土器などもスケッチした。諸磯C式土器など、とても面白い。
講演資料によると講演者は、この赤城山南麓に多い遺構を従来有力と考えられた「氷室」でなく、『雨乞い」祭祀跡と考えるようになったという。円形有段遺構は赤城山ろくの限られた地域に集中する傾向があり、出土品も祭祀を匂わせ、また焼土や炭化物がみられることから、氷室ではなく、何らかの祭祀跡と考えた。さらにこの地域の祭祀の歴史を民俗学などからも辿ると、つい最近まで雨乞い祭祀が多くの場所で行われていたことを突き止めた。その背景には火山噴火による火山灰堆積層が多く、水が抜けやすい場所で、水を得ることが厳しいこの地域の特性があるという。大規模な灌漑水路などが整備される以前は、雨乞いに頼るしかなかった時代が長く続いたという。そうした調査から、講演者は円形有段遺構は雨乞い祭祀跡と考えるようになったという。
まだ完全決着したわけではないが、講演者の考え方は説得力があり、この地域の地域社会の歴史に実相に迫る立派な研究と思われた。
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