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先日、東京都の区報に大きく書かれた見出しを眺めてそう思った。
説明文では「加齢によって心身が老い衰え、社会とのつながりが減少した状態」をいうらしい。
この状態を放置しておくと要介護状態になるという。健康な状態と要介護状態の中間に位置するわけだ。病気で言えば「前がん状態」のようなものか。ただ、前がんポリープなら内視鏡で切り取ればそれで済むが、フレイル状態になれば老化現象だから元に戻らないだろう。
フレイルにならないように予防せよ、と書いてある。ポイントを３点挙げているので、自分に当てはめてみた。
� ／搬療�衰え・・・これは大丈夫と思う。毎週末元気に山歩きしている
�◆／翰�・精神的衰え・・・これもなんとか大丈夫だろう。毎日ややこしい書類を作ったりするのが楽しい
�� 社会性の衰え・・・これが問題だ
とここまでは前置き
仕事の帰りにスーパーのレジの列に並んでいた。前から２人目だからすぐだろう。するとそこだけぽつんと離れたレジからお姉さんが手を振って招いている。空なのでこっちへ来いと呼んでいるのだ。別に急ぐ必要もないので他の客に譲る気でいたが誰も行かない。しきりに手を振り続けるので気の毒になり一番近い自分が進んだ。
いつものレジの手順とおりにお姉さんが商品をチェックしたあと金額が表示されたので、支払しようとカウンターのお皿にお金を置いたら、お姉さんは手を振るだけ、受け取ろうとしない、いつもは愛想よくさっさと勘定してくれるのに、何だろう、あっけにとられてボーとした。マスク越しに何か言っているのだが聞き取れない、そのうち手を右のほうにしきりに動かして指図していることに気が付いた。そこには自動精算機があった。このスーパーで初めて目にした。
そうか自動精算か、納得してそこへ移動した。お姉さんはプリプリしてどこかへ消えてしまった。まあいいや、なんとかなるだろう、機械が「お金を入れて下さい。」というので、まず小銭を２２０円入れてと、次は５千円札を入れてと、さあ、これでお釣りが３千円出てくる筈だ、と思ったら、すかさず機械が、
「お釣りのボタンを押してください。」
とキンキン声を発し始めた。ああ、立ち食いソバやでもそうだったな、と思い出し、ボタン、ボタン、あれ、どこだろう。見つからない。
「お釣りのボタンを押してください。」
機械はしきりにわめき続ける。お釣りは下の方から出てくるものだから下の方を探したがボタンはない。じゃあ、上の方かと探したが見つからない、小さい機械なので全体をまんべんなく手で触れ回ってみたがボタンやスイッチなど全く手に触れないし見当たらない。
「お釣りのボタンを押してください。」
相変わらずうるさい、この野郎、少し黙ってろ、腹が立ってきた。今は井上陽水の気分どころじゃないんだよ！周りに誰も居ないし、メインのレジ群は離れていて店員が忙しくて気が付いてくれない。どうしよう、ふと画面にあった「店員呼び出し」マークに気づいた。仕方ない、押したくないけど押した。
店員が飛んで来てくれるかと期待したが、うんともすんとも情勢は変わらない。しばらく待ったが誰も来ない。こうゆうときは長く感じるものだ。やむを得ず少し声を張り上げて一番近いレジの店員に声を掛けたら、ようやく気付いてくれて駆け寄ってきた。
「お釣りのボタンを押してください。」
飽きもせずに同じことを繰り返している、お前、バカか
店員もその機械音を聞いてボタンを探してくれたが、おかしいわね、と言ってわからない。
そうこうしているうちにようやく件のお姉さんが姿を現した。
「ボタンが見つからないんですけど」
お姉さんはむっとして、画面の中の「レジ精算」の枠の部分を手で触れた。
お釣りの３千円がすっと下から出てきた。
あれ、これが「お釣りのボタン」なのか、ふーん、なんかしっくりこない。つい、「お釣りのボタンと言うから本気でボタンを探したよ。」とチクリと言ってしまった。お姉さんは、「爺はだから始末がわるい」という目付きで睨み返して一言も発せず去っていった。
なにも音声など発しなければ、静かにしておいてくれれば画面を見て自分でも問題なく使用できたのに、せかせかと余計なことをキンキン言うから慌ててしまった。ボタンとは画面の枠のことなのか、老人にはピンとこない、それだとしても「お釣りのボタン」など画面には表示されてなかったけど、音声案内するなら「画面の「レジ精算」に触れて下さい」と言うべきだと思うのだが、画面と音声が不一致の機械など置かないでほしい。
このスーパーは、高級を売り物にしているが、自分が仕事から帰る途中、妻が他のスーパーで買いもらしたものを買うのに時々利用する程度なので、心が癒えるまで入るのを止めておこう。
余談になるけど、最近、近所に続々とスーパーの小型店舗がオープンしているが、どこも自動精算機だらけ、入る気にならない。また、そうゆう店は狭いスペースにわかりきった商品が陳列されているだけなので買い物の楽しみを味わえない。重い重いと言いながら、やはり行き慣れた大型店舗であれこれゆっくり商品を選び、レジで店員に現金を手渡しする、昔ながらのやり方が一番だ。
というわけで、自分は、社会性が衰え、��の点でフレイルに片足突っ込んでしまったらしい。
まあ、年だから仕方ないか
写真は、先週末に一の鳥居〜妻坂峠〜武川岳〜二子山〜浅間山を歩いた時のもの、予想に反し大持・小持よりタフだった。
写真１ 妻坂峠から少し進んだところ、のっけから脅されたが、怖さは期待通りだった。
写真２ こんなに気持ちいい道もあったけれど、
写真３ 激坂のアップダウンが多すぎて、最後は脚が悲鳴を上げ、歩くのがやっとだった。老人や婦女子には無理（だと思うけど大勢に出会った。）
「ボタン」と聞けば出っぱったボタンを想像するのが人のサガ、というもの、わかりづらい表現です
私もずっと以前、自分で「ピッ」とスキャンしてレジ袋に詰めるのも自分で、という○友のレジを利用しました
レジ袋を広げて品物を入れる為の台はありますが、ピッとレジを通した品物を一時的に脇によけておくスペースがありません
カゴの上部は軽いものを載せてあるのでその軽いものからピッとやったら重いものが残ってしまい、レジを通した商品はレジ袋の下部には入れたくない(潰れます)
商品が沢山あるとレジカゴの下から重い物を引っ張り出すのも大変で、店員さんのレジみたいに一時的置場が有ればいいのにと思いました
以来自分でスキャンするレジは利用していません
こんばんわ
いや、まったく自分が情けなくなりました。
画面に表示されていない「お釣りのボタン」などと言うものですから必死に探しましたよ。お釣りを貰えなくなると思って、最後は、お前はバカか、と言われているような気分でした。
ないものを押せというこんな機械を無人で客に使わせるとは、方向のわからない道標を設置しているようなもの、利用者をバカにしています。
自動精算機はコンビニだけで結構ですね。
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