今晩の夕食は、久しぶりに料理をしてみた。
と言っても山用の食材を適当に炒めるだけという至って適当な物なのだが……
玉ねぎにベーコンを炒めてトマトソースを絡めたペンネ。にんにくを少々。
冷蔵庫の食材は昨年の秋に登山で使う予定だった食材達
野菜の賞味期限とは実に曖昧だ。見た目で行けるかどうかって所か。
生きているんだから何だかんだで一年近く持つ気がする。
昨年の夏に本気で腐った玉ねぎは黒い液体をまき散らして溶けた。
暖房をつける事も無い僕の家は常に10度以下だし安全だろう。
ベーコンは賞味期限が昨年の11月。
最近同僚などと会話していると賞味期限に対してとてもシビアな人が多い。
彼らにしてみれば賞味期限とは絶対的なもので、それを過ぎた食材は全てゴミなのだそうだ。
しかし、どうだろう。ベーコンはそこそこの塩気が効いてとても美味だ。
過去に手製の栗きんとんを食べた時に、それが白かったが為に、カビに白く染められている事に気づかずに口に入れた事がある。
舌先が触れた瞬間に拒否反応。
無意識に嘔吐し続けて、体に侵入しようとした毒を吐きだした。
天晴な自己防衛機能である。
それ以来、あんまり腐ったものに対して気を使わなくなった。
痛い目にあった事で逆に人間が備えている防衛本能を知ったのだ。
筋肉を強くしようと思えば、筋肉をまず傷めつける。
インフルエンザを予防する為に、まず感染して免疫を高める。
人は環境に対応するという素晴らしい能力がある。
昨今の登山ブームは、人の生存能力の維持機能の現れなのかと思う。
安全すぎる生活に負荷を取り入れて、動物としての機能を維持するという遺伝子がそもそも存在するのではないだろうか。
生物誕生からあらゆる天変地異に対応し続け、今日まで紡いだ遺伝子は自分達が思っているよりもずっとずっと強いが、不要な器官の退化は、人に尻尾がない事が証明している。
果たして人はこの一時的な平穏に正しく、次世代に残すべき能力の分別を持ってして、退化と進化出来ているのだろうか?
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