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「・・・うー」声が出ない。鼻声を聞かれるのも嫌だし、赤い目を見せるのも。不覚にも泣いてしまっていた。今日何度目だ。
零戦乗りの話である。日中戦争から真珠湾、ミッドウェイ、ラバウル、そして沖縄特攻へ。4年にわたる太平洋戦争の日本海軍の戦いの中で、歴戦の勇士が次々と太平洋に消えた。その中に「おれは絶対に死なない」と言い続けた、一人のゼロファイターがいた。彼は卑怯者なのか、凄腕パイロットなのか。戦後60年、顔も知らぬ祖父の真実を探る孫たちが、祖父の戦友を次々と訪ね、そこで語られる様々な祖父の姿に、日本人として強い共感を抱き始める・・・祖父母の出会いと永遠の別れ。祖母の再婚。そしてそこに隠された秘密。これは清楚で美しい、古き良き日本のラブストーリーでもあった。
重い話ではない。受容的で、ポジティブで、疾走感のある小説だ。2006年に単行本で出ており、文庫になってベストセラーに。どうして今まで知らなかったのだろう。
これだけ泣ければ爽快でさえある。
…と書いたところで家人が帰宅。この本、面白かったよ。何の話? ゼロ戦乗りの話。戦争物?いやそうじゃなくて。じゃ何? お祖父さんがいてね、その孫がゼロ戦に乗っていた祖父の過去を探るんだけど、二人の祖父は別にいて…もうしどろもどろ。でもわかる。「生徒諸君!」で何度も泣けるわが相棒さんは、これを読んだら必ず目を真っ赤にするだろう。この爽快感、極上の長編コミックを読んだ時にもちょっと近いかもしれない。
おじいさんの話を訪ねるストーリィ、僕の好きな話です。
モデルは酒井三郎さん?
タイトル読んだだけではきっと読まなかった本ですけど、読んでみたくなりました。
太平洋戦争の分水嶺でもあった、ガダルカナルの戦い。そこで奇跡の「ガダルカナルの生還」を成し遂げた酒井一飛曹(少尉)も登場します。180pから10ページにわたって。第一次攻撃のメンバーです。主人公はこの時は飛行しませんでしたね。
yoneyamaさん、面白いよ。読み出すと多分止まらないと思います。百田さん、よく調べてる。ちゃんとした太平洋戦史でもあります。
ただ、悪役が類型化しすぎてるのと、兵隊になるなら飛行機のリがいいなあと思わせるのが難点と言えば難点
kiyoshiさん、はじめまして。
ちょっとページ数多いんですが、面白くて、あっという間に読み終わってしまいました。
かっこいいんですよね〜!
自分は、終盤の話で・・・、ウルウルでした!
それから百田さんの本を読み漁り、今では大ファンになってしまいました。
こんばんは、nori0210さん。どなたか読んでおられると思っていました。
確かに人前で読むとちょっと危険な本ですよね。
戦争文学っていうと例えば大岡昇平さんなど、でももう読む人は少ないだろうなって思っていました。百田さんのこの本、若い人に沢山読まれるといいなと思います。
視覚的で動きがあって、主人公がクールで、愛があって、と思ったら今年映画化ですね。
見たいような、見たくないような
コメントありがとうございました!
kiyoshiさん、こんばんは。kiyoshiさんのこの日記を読んだ方は、たいがい読んでみたい!と思うに違いありません
ちなみに、「生徒諸君!」は昔、女性の多い職場にいた頃、昼飯食いながら読んだことがありました。あれに確か冬山で友人に付きそう形で遭難死する男がいて、自分ならどうだろう・・と考えたりしたことを思い出しましたよ
沖田くんですね
女性の多い職場・・・さりげなく書いてますね
あと私は、忠臣蔵とか見るたびにおいおい泣いちゃうタイプの人間です、単純というか
昨日の朝、氷点下10度になっちゃいました。布団からでるときにどりゃーって気合いれないとね
kiyoshiさんへ
こんばんは。
「永遠の0ゼロ」・・・自分が読んで激しく感動した本が
他の方の心も突き動かしたことを知るのは嬉しいですね。
えへへ、私も泣いて泣いて読みました。
本の力は凄いですね。
泣いたり笑ったり未来へ過去へページを開くだけで
知らない世界へ連れて行ってくれます。
とりとめのないコメントになってすみません。
kiyoshiさんの本日記、また楽しみにしています。
waqueさん、お仲間でしたか
昭和16年から20年、あの4年の中に日本海軍の栄光と悲惨、そして日本の光と影が描かれていましたね。
清く貧しい日本人のつつましい恋の一切も。
抱きしめたいほどに切ない話でした。
まだ余韻が残っていますよ
こたつと蜜柑と好きな本、魅惑の冬の三点セット
こんばんは。やっと私も読み終えました。チビリチビリと読み進み・・佳境に入ってきて今日は仕事もそっちのけで
いい本でしたね〜「清楚で美しい」「疾走感・爽快」というkiyoshiさんのコメント、ピッタリきます。
ただ、新聞記者が「特攻隊員はテロリスト・・」と発言するくだり、そんなふうに考えている人が実際にいるから作者は登場人物に語らせているのかな・・と考えたら、暗澹たる気持ちになりました。アメリカと過去に戦争をしたことさえ知らない大学生がいると、何かで読んだこともありますが、その時と同じような憤りを覚えました。
美談だけで構成するのでなく、上層部の愚かさ、マスコミの責任、煽りにのった大衆・・百田さんは本当によく調べて書いてくれた。いや偉そうに書いてしまいましたが、本当にこの本が世に出て、読んだ人がたくさんいて、ますます読まれていることに、拍手を送りたい気持ちです。
自分の生き方・死に方も考えてしまいますね。いや、重くはなく、この本で描かれている人たちのように颯爽として・・大概のことは大したことではなく、本当に大切なことを大切にして生き、そして死を迎えたいものです。言うは易く、行うは難し、ですがね・・
kamadamさん、こんなところにコメントしましたね
熱中しすぎてアポをすっぽかしたりしてませんね
デテールも結構覚えていますが、何より、まっとうな日本人のお話でした。我々は、今を生きている人間です。いま自分がすべきこと、してはいけないことを自分の頭で考え判断し行動するしかありません。
未来の日本人が、私たちの今をいつか判断してくれるでしょう。
ところでkamadamさん、ちばてつやの「紫電改のタカ」っていう古い漫画ご存知ですか。私はあれを思い描きながら読みましたよ
百田さん、「海賊と呼ばれた男」で書店大賞取りましたね!
今日早速図書館に行って予約入れましたよ。
ついでに明日発売の村上春樹の新作も予約第1号です
図書館史書さん「了解です」って
村上春樹の新作、なんでこんなに長い題名なんだろ−と思いましたが、最初に英語でタイトルつけて、それを日本語に訳したということですか
「海賊と呼ばれた男」、書店から消えていますね。私もあえて図書館から借りるというkiyoshiさんの方針に倣って、予約しようかな
私は小説はあまり読む方ではないのですが、百田作品にはハマりそうです
あと、ちばてつやの漫画も探してみなければ
kamadamさん、結構本を読まれていますね。読書家
百田さんの作品は、私は他に読んでいないのです。でも百田さんは評判いいですね。エンターテインメントをよくご存知の方と思います。村上春樹は、kamadamさん、もしかして合わないかもしれないから、とりあえず図書館で借りてみてはいかが。この人の作品は毀誉褒貶が激しいです。
私も実は小説は意外に読まないんですよ。普段は新書を買うことが多いです。読みかけのものが二冊、途中でこりゃアカンと放り投げだものが数冊
「海賊」が届いたらまた一気読みすると思います。新書は自分で買いますが、新刊の小説は図書館利用が多いですね。図書館って、実に優れた文化システムだと思います。この時勢で、無料で数千円の本が読めるのですから。図書は国民共有の文化財だという観点なんでしょう、貧しい者も富めるものと同じように「文化」を享受できるようにという実に民主主義的なシステム。これは大いに借りて図書館というシステムを支えないとね
ちばてつやは特に探さなくてもいいと思いますけど
こんばんは。映画見ましたよ。とても良かったです。あの小説を映画にどうまとめるのかな・・と思っていましたが、出来栄えはいいと思いました(エラそうに言いますが
宮部役の岡田准一が良かった・・小説のイメージと違和感は無く、他のキャストも良かったですよ。ヤクザの景浦役でしたか、田中泯の演技はとても凄みがありました。
本は370万部も売れているそうですね。映画も、特に若い人たちにたくさん見てもらえたらいいなと思います。そして、「どうして特攻をしたのだろう」「どうして戦争をしたのだろう」と自分なりに探っていく、そのきっかけになればいいな・・と。
図書館からオリバー・ストーンの「もう一つのアメリカ史」を借りて読んでいますが、これも目を開かせられる本ですね。広島・長崎に原爆を落とした「おかげ」で日本は早く降伏した・・という通説が、いかに欺瞞に満ちたものであるのかが、よくわかります。様々な角度から物事を見る、「知る」というのは大切ですね
一つの本を読むと、また数冊読みたい本が現れる・・長生きしなきゃと思うようになりました
潔さんの文章を読まずに数か月・・そろそろ喉が渇いてきましたよ
永遠のゼロは当地では明日21日公開ですね。秋田はこちらより都会?
ゼロと宮崎さんの風立ちぬと合わせて、保守回帰のように語られる向きもあるようですね。戦争賛美という批判も。しょせん、エンターテインメントとアニメというサブカルチャーの一作品に目くじら立てるのも、「政治性」しか持たない貧しい精神でしょう。しかし、メディアとしてはサブですが、扱われているのは、極めて精神的な「美」の問題ですので、そこに焦点を当てて、まっとうな批評はあってもおかしくないと思います。
例えば、風立ちぬでは、戦争の具体性を排し、ひたすら飛行機の美しさを追求する人間。ゼロでは、人間の弱さを前にだしながら、それでも愛するものを守るために特攻に出撃する人間。異常な歴史のめぐり合わせに翻弄されながら、でもその異常性の中でこそより輝いた人間像ですね。私たちが、「物語」のなかに見たいものが、そこにありました。それは見て心地よいもので、逆に言えばそれがエンターテインメントの限界かもしれません。でも、いずれもいい作品だと思います。
数日前、ようやく足の爪を切りました。近々歩きはじめるかもしれません。
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