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2010年04月02日 22:50読書全体に公開

「邂逅の森」 熊谷達也 (文春文庫)

このドライブ感にちょっと酩酊状態^^;
阿仁マタギの若者の成長譚ですが、背景がすごい。東北のブナの森、特に冬山や残雪期の月山、森吉山、朝日連峰などを舞台に、古き良き日本人の実直で正しい生き方が描かれています。10ページも読まないうちに、自分が雪の斜面をクマを追って駆け回っているような錯覚が(笑)筆力は圧倒的ですね。へミングウエイとガルシアマルケスと大藪春彦をミックスしたいみたいな…ちょっと無理があるかな^^ 
骨太ハードボイルドなんだが、恋もあり家族の物語でもある。涙も、自然の猛威も。だが、全ては衝撃のラストシーンへの序章にすぎなかったんです…圧倒的でした^^

仙台出身の作家ですが、私はこれが最初の熊谷作品。山をやらなければめぐり逢わなかったかもしれない作品。出会えてよかったです。05年の直木賞、山本周五郎賞同時受賞でした。
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コメント

RE: 「邂逅の森」 熊谷達也 (文春文庫)
kiyoshiさん、こんにちは。

3月18日の日記で紹介されていた「生きていくための短歌」、3月20日に近くの書店に行きましたがなかったため取り寄せを依頼しておいたところ、昨日届いたとのことなので買ってきました。

156ページに
崩れ落ち部屋に埋もれる友人の最後の言葉は「もうねむたいわ」
の歌がありますね。

来週から読もうと思います。
いい本を教えていただいてありがとうございます。
2010/4/3 11:32
こんにちは、silverstarさん
「生きるための短歌」は、拙い幼い作品集です。短歌集として期待はしないでくださいね。でも、それを若い命の溢れ出る情熱と読めば、これは本当に面白い作品集です。
 今回日記に書いた「邂逅の森」ですが、解説の田辺聖子さんは、「大阪のまちなかに生まれて、山といえば、毎年、一家で避暑にゆく六甲山しかしらない、…年を重ねた私。おそらく終生、東北の山々もそこに住む人々も、その地の風、雪、獣たちを知らぬまま、人生の終わりを迎えることになったであろう。ところが、私は人生の終わり近く、幸運にも、それらと、文字通り「邂逅」した。本書の「邂逅の森」にめぐりあえてよかった。…書物は尊むべきかな。活字の伝えるいのちのなんという威力。」と激賞されています。530pもあるので、手にするのがちょっと億劫ですが、本当に10pも読めば、あとは一気ですよ^^
 ヤマレコ花見にも行きたいのですが、若い人たちにまじってはどうも浮いてしまいそうです。東京はお天気かしら。こちらは今前線通過中ですよ。明日は晴れそうです。関西はいかがですか?
2010/4/3 13:25
RE: 「邂逅の森」 熊谷達也 (文春文庫)
kiyoshiさん、こんばんは。

「邂逅の森」は、以前新聞でも取り上げられていましたので題名はよく覚えています。読みたいと思っていますが、他にも読みたい本がありますので、少し先になりそうです。

ちなみに、解説を書かれた田辺聖子さんは、私の出身地で、3年前まで住んでいた兵庫県伊丹市にお住まいです。実家から徒歩10分ほどのところです。

今日の関西は晴でしたが、当地三田市は強風というより烈風でした。昼頃にジョギングに出掛けましたが、そんな烈風下でもジョギングコースの脇でお花見の人たちがお弁当を広げていました。桜はもう七分咲きです。
明日も晴の予報ですので、風さえなければいいお花見ができると思います。

では、又。
2010/4/3 22:03
お返事ありがとうございます
五木寛之さん読んでおられたんですよね。
若いころの作品は全部読みました。好きな作家でしたね。青春の門は映画まで見てしまって、大竹しのぶさん、よかったです^^

うちにある、春の木、桜梅木蓮いずれも花の気配なし。
お花見は中旬になると思います。いつも寒い思いをして桜を見ています。
では、おやすみなさい。
2010/4/3 22:42
RE: 「邂逅の森」 熊谷達也 (文春文庫)
kiyoshiさん、こんばんは。
ご推薦の本購入しました。
まだ読んでいないので感想は書けませんが、面白そうな内容ですね。
ご紹介の本をネットで買うときに同名のマンガがあることを知り、どちらにしようかとちょっと迷いました

ところで、私もちょっと似た本を持っています。
「シャトゥーン ヒグマの森」増田俊也
もうご存じかもしれませんが、こちらもどうぞ
2010/4/4 0:32
MATSUさん
コメントありがとうございます。
ご紹介の「シャトゥーン ヒグマの森」かなり怖そうな小説ですね。このミス大賞なら面白いでしょうね。吉村明の「羆嵐」読んで具合悪くなった記憶が^^ 山で会いたくないものの一つですね。でもMATSUさんが前に書いておられた富士見小屋の事件のほうが数倍怖いです^^; あの事件覚えていますよ。
 今日、奥羽山脈のかなり奥地にはいりました。神室連峰と虎毛山塊の間の山です。夏道のない山で、手つかずのブナの自然林がとってもきれいでした。「邂逅の森」のことをちょっと思い出しておりました。記録はあとでアップしますので、「東北の山と森」をしばしご堪能くださいね。
2010/4/4 18:29
RE: 「邂逅の森」 熊谷達也 (文春文庫)
kiyoshiさん、こんにちは
今頃この日記にコメントして申し訳御座いません (^^ゞ

「邂逅の森」読みました。
恥ずかし話しですが私は読書が苦手で、今までまともに読んだ本がホトンド無いのが事実でした。
しかし、先日こまちゃんを白神周辺に案内した時にこの本を持っていたので、借りてチラッと途中を何気に読んだところ・・・見事にのめり込んでしまいました。
結局そのまま借りて、家に帰ってから二晩で寝るのも忘れる勢いで読み切りました。

確かにすごい本だと思います。
その場に自分がいると錯覚させてしまう情景の表現。
話しの流れ、登場人物、全てが最後につながる。
衝撃のラストで味わった何とも言えない、あの心境。
しばらくトイレにいくのも忘れていましたよ

しかし、つくづくそうなんだよな! と思ったのが、
主人公が二人の女性の間で、女性の考え方が一切わからず・・・何度も唖然としてしまうところ。
自分の事を書かれているようで歯痒かったです

自分で無理やり結論を出さなくてもいい事があるんですね。
素直になって自然、何かに身をゆだねる。

これからも読書を続けるかは微妙なところですが、今回は良い本を読んだと思います。
2011/10/24 14:20
RE: 「邂逅の森」 熊谷達也 (文春文庫)
shunさん、こんばんは。
読書に早いも遅いもないので、いつ読んでもいいと思いますよ。それに私の日記を思い出していただいて嬉しく思います。
「邂逅の森」は迫力ある小説でしたね。我々東北人にしかわからない部分もあります。朝日や月山や鳥海山、森吉山を歩いた方にしかわからないものが。
心に残る小説でした。

女性のことは…よくわかりません
でも、素直に自然に身を任せるというのは、いい結論だと思いますよ
はっきり申し上げて、女性と男性は全く同じ人間というわけにはいかない深い川があると、私は思いますから。お互いたすけあい、ゆずりあい、というのを意識してやることもきっと必要なんでしょうね。

また楽しい山記録をお願いします。写真の枚数は少し減らしてもいいかな〜って
2011/10/24 19:18
RE: 「邂逅の森」 熊谷達也 (文春文庫)
kiyoshiさん、こんばんは。
kiyoshiさんの読書カテゴリーの中でパッと目に入っていた本、この正月に読みました。私もshun-sさんと同じように、引き込まれて一気に読みきりました。
「圧倒的」「迫力ある」というコメント、本当にそうですね。

いろんな人物が出てきて、いやいや何でもありだな・・と思いながらも、決して違和感はなく、むしろ人間の持つ、すなわち自分も持っている欲望や闇の部分をあぶり出されて、それぞれの姿に「それもありだな」と思ってしまいます。

それにしても、やっぱり女性は強く、したたかですね。二人の女性の対決も、迫力ありました。
私も、私なりに覚悟を決めて生きてきた部分もやっぱりありますから、彼らの生き方にとても共感を覚えます。
最近、本と映画の両方見た、「山本五十六」に通じるものも感じます。

森吉・朝日などの山の描写もそうですが、言葉の部分でも同じ秋田の住民として抵抗無く入ってきたのも、私にとっては良かったと思います。話し言葉の方言は、外国語のように感じる人が多いのではないでしょうか。

外は吹雪、この本の世界の余韻に浸っています・・
2012/1/4 22:38
RE: 「邂逅の森」 熊谷達也 (文春文庫)
こんなところにコメントしましたか〜
危うく見逃すところでした

細部は忘れかけていますが、絶対に忘れられない場面がいくつもありましたね〜濃いです。
朝日、森吉、月山の風景そのままですよね、しかも雪山…森吉マタギ達が、グリセードで雪の谷を、熊を追う場面など、映像的で素晴らしいです。肘折からの月山越え(でしたよね)も印象に残っています。

外は吹雪ですか…風邪をひかないようになさってくださいね。
2012/1/4 23:57
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